まとめ

過去ログ283 2015/3/18 8:59

★日曜日 共通
阪神11レース

トーホウジャッカル
今回の焦点はタフな阪神3000mでのステイヤー戦に対応できるかどうか?
これまでの内容的に見ても、軽い馬場でエンジンが掛ってからの良さを見せてきたという点で見ても、ポテンシャルタイプである可能性は高いように思えます。
また、距離を延ばす事でパフォーマンスを上げてきていることからも、神戸新聞杯、菊花賞の比較で見てもステイヤータイプという事は間違いありません。
ただ、それでもスペシャルウィーク×アンブライドルズソングという配合的に見てもタフな馬場が合うかとなると疑問が残ります。
この馬はトーホウアマポーラの半弟で、トーホウアマポーラも超高速京都1200mで6秒台で千切った実績があります。
血統だけでは何とも言えませんが、この馬自身は超高速馬場巧者であり、タフな馬場適性は未知数です。
ある程度の位置からトップスピード持続戦の神戸新聞杯、ポテンシャル勝負となった菊花賞とともに強い競馬で、ステイヤー的な要素は世代最強。後はこの馬場でゴールドシップ相手にやれるのか、というのが焦点になります。
今回は初めての休み明け。1週前の動きにはやや物足りなさを感じさせただけに、1週でどれだけ変われるか。


ゴールドシップ
昨年の阪神大賞典が例外的だったのは、馬場がタフだったことで出負けしながらも前半3Fが38.2とかなり遅く、ポジションをリカバーするのが容易でした。
その上で前で後続の動き出しを待ち、12.7 - 12.6 - 11.8 - 11.3 - 11.9とペースを引き上げてL2最速11.3という速いラップを刻んで圧勝しています。
このレースはこれまででは考えられなかった内容であることは確かです。ただ、馬場がかなり重い中で、タフな馬場適性が抜群だった事、前々でゆったり進めて待つ形になった事もトップスピード戦への対応に作用したように思えます。
少なくとも阪神内回り適性は抜群です。
この馬の場合、1度目の宝塚記念(昨年の札幌記念でもそうですが)、ペースそのものは速くても全く問題はありません。
スピードそのものは速くありませんが、無理に追走しても最後まで踏ん張れるポテンシャルは一級品です。
自分の競馬に持ち込めなければ非常に脆い馬で、宝塚記念は2年連続自分の競馬に持ち込めており、それは阪神内2200m戦特有のスタート直後の長い直線で外枠を引き、出負けをリカバーできたということが大きな要因です。
阪神大賞典に関しては長距離とタフな馬場適性という2つが大きく、その点で今の馬場状態なら不安は全くありません。
この馬はとにかく適性条件で、いかに自分の競馬に持ち込めるか。岩田騎手とのコンビで出負けや要所の反応といった面はこの馬なりに良化してきており、昨年の阪神大賞典のイメージは同じような馬場状態である今年もそのまま持ち込んで良さそうです。
一昨年のようなポテンシャル勝負での圧勝からも、この舞台ではどんな展開になっても負けられません。

★日曜日 ブラスト
阪神11レース

トーホウジャッカル

菊花賞の勝ち馬。
今年の菊花賞はこレコード決着となりましたが、12.3 - 12.4 - 12.2 - 11.7 - 11.7 - 11.6 - 11.6と全体を通してみても12秒台後半を刻む事がなかったというのはこれまでの菊花賞のレース傾向からかけ離れた内容だったと言えます。
この流れで内に入り込めず外々を追走せざるを得なかったワンアンドオンリー(9着)やトゥザワールド(16着)は見せ場なく沈んでいます。
トーホウジャッカルは2番枠を生かして3列目の内ポケットで折り合いをつけながら進めていくというような形。
ややスローで進む中で3〜4コーナーで最内から外に上手く誘導し、4コーナーで先頭列に並びかけて直線を向くとL1でロスなく完璧に立ち回ったサウンズオブアースが内から伸びてくるも、凌いでのレコード勝ち。
最後までラップを落としておらず、あの流れから脚を使えたのは非常に大きな材料と言えますが、2周目の3コーナー半ばまで最内をまわれたというのは確かで、終始外々を回された馬とは大きな差が生まれました。
緩い地点がなく終始淡々とした流れでスペースも生まれなかった以上、序盤の枠とポジションニングが大きく影響しました。

2走前の神戸新聞杯はスローペースの流れからの12.2 - 11.9 - 11.8 - 11.3 - 11.6 - 12.4とL3最速で、トップスピードが問われておりトップスピード持続戦と言えます。
中盤でまず最初に動いたのがワンアンドオンリーで、3コーナーからこのラップで外々を押し上げる競馬で、内からついていったサウンズオブアーズで、トーホウジャッカルはその更に内の馬群で立ち回って直線を向く展開となりました。
残り100mあたりで前にいたサウンズがフラフラしてしまい前に入られたため、立て直してからのL1強襲で3着。
着差を見れば、真っ直ぐに走れていれば勝っていたのはトーホウジャッカル。
ただ、ワンアンドオンリーも強い競馬をしており、ぎりぎり差し切っていたとしても最速地点で外から捲るという競馬を敢行したワンアンドオンリーにも大きな評価は必要です。
少なくともこの時点でワンアンドと展開がある程度有利ならば互角以上に戦えるというだけの素質は見せており、菊花賞ではワンアンドオンリーには苦しい競馬、展開になり、この馬にとっては枠がプラスに働いたこともあり、ワンアンドオンリーが崩れ、サウンズオブアースに完勝しました。
完璧な競馬をしたサウンズオブアースの比較で見ても神戸新聞杯より強い競馬ができており、距離や超高速京都といった条件もプラスに働いたか印象があります。

スペシャルウィーク×アンブライドルズソングという配合的に見て、阪神のタフな馬場が合うとは思えませんが、ステイヤー的な要素は世代最強だけに期待したい1頭です。

★日曜日 1鞍
阪神11レース

阪神大賞典

ゴールドシップ

阪神は6戦5勝2着1回で大得意の舞台。
2走前の有馬記念はかなりスローな流れとなり13.2 - 13.0 - 12.3 - 12.4 - 11.5 - 11.2 - 11.9と13秒台を3Fも踏むような異常な遅さで、2コーナー過ぎの下りからペースが一段階上がるも上がり切らず、2段階加速の流れとなりました。
スタートを決めましたが下げて後方からの競馬となり、道中は馬の後ろにつけてジッと我慢。
向正面で前がペースを上げるも誰も動かず、3コーナーでようやくゴールドシップが進出し、徐々に加速してコーナーで外を回した分だけ置かれてしまい、L1ではジェンティルドンナに対して差を詰めたとは言えず、トゥザワールドにも差されての3着。
ジャパンカップで上位だったジャスタウェイ、エピファネイアはスローからのギアチェンジ戦(トップスピード持続戦)では力を出し切れないため仕方ありません。

前走のアメリカJCCは有馬以上に仕掛けが遅れての7着。
ゴールドシップの適性的に見てポテンシャル以外では一線級相手に通用しないため、有馬記念でもあの仕掛けは遅すぎた印象で、向正面で動くべきレースでした。
アメリカJCCのペースはスローで13.2 - 12.1 - 11.9 - 12.1 - 12.0 - 11.4 - 11.2 - 12.0と前半かなり遅く、中盤で前が12秒前後を連続するラップに一段階加速し、そこから更にコーナーで速いラップを刻むL2最速戦でトップスピードと、その持続力を問われる競馬。
馬場が軽く前が早めにペースを引き上げ加速する流れの中で3〜4コーナーで外を回している時点で勝負ありでした。明らかに仕掛けが遅かったレースです。

この馬はいかに押し上げてポジションを上げるかが最大のポイントとなり、宝塚記念の相性がいいのは1コーナーまでの距離が長いことに尽きます。
そうでなければ前半の緩い流れにでもならない限りなかなかポジションを最初から押し上げるのは難しくなります。
ただ、アメリカJCCはかなり緩い流れだったため、押し上げるチャンスはあったように思えます。
この馬は2000〜2500mでは12秒前後をいかに連続させる展開に持ち込めるかが焦点となります。