まとめ

過去ログ292 2015/3/24 9:08

★日曜日 G1C
中京11レース
高松宮記念

コパノリチャード
前走阪急杯は不良馬場でのハイペース戦。
11.6 - 12.1 - 11.7 - 12.1 - 13.0と道中少し緩んでからの再加速戦で完全な前掛かりの競馬ではありませんでした。
この流れで好位の外目にポジションを取り、3〜4コーナーでは外目から追い出しを待つ感じになって4ッコーナーで仕掛けて先頭に立つも最後は止まってしまい6着。
かなりハイペースでしたが、この馬としては単調なスピード戦の方が良かった可能性はあり、馬場が悪い中で1400mで緩んだり再加速するといったスピードをコントロールされた流れが向かなかった印象です。

昨年の阪急杯ではハイペースを作って逃げており、10.9 - 11.1 - 11.2 - 11.8 - 12.8というラップでコーナーで11秒前後を連続させるような競馬をタフな馬場で刻んでの消耗戦で突き放す圧巻のパフォーマンスを見せていました。
このレース内容は昨年の高松宮記念の内容に近く、不良馬場で34.5-37.7という3秒以上の猛烈なハイペースでラップも11.7 - 11.9 - 12.6 - 13.2と直線入りの段階で既に12.6と消耗していました。
そんな中で上手く2列目の内で立ち回りながら4コーナーで外に持ち出して直線を向くと直線序盤から2列目を楽に抜け出して伸びを見せて突き抜けての勝利。
この内容こそがこの馬の力を発揮できる競馬で、1200m戦でも1400m戦でもスピードをコントロールするのではなく最大限に引き上げて、後続に余力を無くさせる、典型的なパワー型の消耗戦タイプと言えます。

逃げてスピードをコントロールするよりも、スピードを引き上げての消耗戦に持ち込めるかどうかがカギおとなり、道中で緩みが欲しいミッキーアイルとは真逆の適性と言えます。

★日曜日 121
中京11レース

ミッキーアイル

この馬は完全な前傾ラップは合わず、緩んでからの再加速戦で高いパフォーマンスを見せています。

2走前の阪神Cでは34.3-35.2とハイペースとなり、3ハロン目からL1までラップが落ち続け、コーナーで速いラップを刻み続ける前傾ラップ。

番手で追走し、掛り気味に4コーナーで先頭のハクサンムーンに並びかけると一瞬だけ良い脚を使っていましたがL1で一気に呑み込まれてしまい勝ち馬から3馬身離されての7着。
直線に入って減速する消耗戦となり、ポテンシャル面が問われてしまい、序盤のペースが34.3と速かったこともあり、ここで追走に脚を使ってしまいました。

前走の阪急杯は同じ阪神内回りでしかも不良馬場。
34.9-36.8と2秒近いハイペースでしたが、11.6 - 12.1 - 11.7 - 12.1 - 13.0と阪神カップと異なりL3で再加速する流れとなりました。
先頭列が少し離した競馬になっており、この馬としては初めて2列目での競馬。
レース序盤はそこまでオーバーペースではなく、3〜4コーナーで最内ロスなく立ち回って脚を溜めつつ4コーナーの出口で仕掛けると置かれずに反応して直線で外に出して、そこからスッと伸びて2着。
このレースでは1円もいらないと思っていましたが、それを覆す2着。
不良馬場のせいでスプリンターが探りながらのペース配分になったこともあり、コントロールしながらの競馬となりました。
その結局、道中息が入る競馬でL1を13.0まで落とすという流れで、押し上げるポイントもあってマイラーが上位に来た印象です。
タフな馬場で35秒を切るペースを追走しても再加速するだけの脚を使えたという点は評価できます。
降雨のアーリントンCでも強かったので、タフな馬場そのものは合っていたかもしれません。

この馬は本来総合力タイプの馬で、高いパフォーマンスを見せたのはシンザン記念やスワンS。
スワンSでは35.1-33.9とスローにコントロールする逃げを打ち、11.3 - 11.2 - 11.0 - 11.7のラップでコーナーで速いラップを刻んで出し抜くいてリードを広げる競馬。
シンザン記念ではかなりのスローで12.4 - 11.8 - 11.3 - 11.0 - 11.8とL2最速戦。この流れを逃げて作り出して、ついてきたウインフルブルームを直線入りで出し抜いての勝利。
NHKマイルCやスワンSの内容的に見ても総合力の高さを見せていたと同時に、前半のスピードを持って後続に脚を使わせつつ、しっかりと要所でもう一脚を使ってくるというのが勝ちパターンです。


タフな馬場なら前掛かりの厳しい競馬になってしまうため、3〜4コーナーの下りを考えると傾向的にもポテンシャルタイプの方が優位になりやすいレース。
総合力の高さを生かしたいこの馬にとっては3〜4コーナーの下りと言うコースと、タフな馬場では一貫ペースでのポテンシャル勝負になりやすいという観点から見てこの馬にとっては良い条件とは言えません。

★日曜日 1鞍
中京11レース

高松宮記念

エアロヴェロシティ
ストレイトガールとの比較ができる香港スプリントはシャティン競馬場の1200m戦。
向正面からのスタートで3コーナーがすぐにあるというコース形態で23.36-22.31-22.90というラップで、平均的な流れ。
この流れで一頭だけ好スタートを切って楽にハナを取り切るとその後はペースを押さえてすぐに3コーナーに入りコントロール。
ロスなく立ち回って仕掛けを待って直線を向くと、直線序盤で追い出されてスッと抜け出してそのままL1で抜け出して2着馬の強襲を凌いでの勝利となりました。
L2最速戦のような競馬で、テンが速くペースをコントロールしてそこからスッと出し抜くというような競馬を見せました。

その前のジョッキークラブSは詰まって参考外の1戦。
ペースは23.42-22.17-22.49でスロー。
2列目のポケットでの競馬を選択していましたが、ゲートそのものは良く最内枠から様子を見ながら2列目に意図的につけたという形。
レース序盤はスロー気味で3列目に下がってしまう展開となり、コーナーでも進路がないまま直線で最内を突こうとしていました。
直線で2列目まで押し上げて勝てそうな勢いでしたが、前にいた馬に乗りかかってしまい、そこから立て直して再度最内を突くもまた同じ馬に突っ込んで完全にブレーキを掛けてしまい終了という形。
近走を見ても総合力の高さを見せており、直線での手応えだけ見れば内からスッと抜け出してきそうな雰囲気は感じられました。

前走のチェアマンズスプリントプライズは日本でもおなじみラッキーナインが出走して僅差3着で、これに先着。
スタートからハナを奪っていくも、序盤で競りこまれて3コーナーに突入し、ペース的には23.34-22.14-23.31とほぼ平均ペース。
このレースだけ23秒台に後半2F突入しています。
直線序盤でスッと出し抜いて先頭に立ちましたが、L1で勝ち馬にジリジリと伸びて差し込まれてしまいアタマ差の2着。
最後は首の上げ下げまで持ち込んでいるように、現時点で香港シャティンの1200m戦に限れば最上位の馬と言えかなり強い逃げ馬という印象です。

この馬の特徴はいずれも直線序盤でスッと出し抜く競馬。
1200mでも高速馬場なら面白い1頭ですが、今の時計の掛る馬場となるとどうかなというのは不安材料です。
L1はいつも甘くなっており、今の中京で3〜4コーナー下りからペースをコントロールできない競馬は合わないように思えます。