まとめ

過去ログ296 2015/3/26 12:14

★日曜日 共通
中京11レース

アンバルブライベン
シルクロードSでは押して押してハナを奪うと33.9-34.0の平均ペースには持ち込んで、11.1 - 11.2 - 11.1 - 11.7とコーナーで11秒前後の速いラップを刻みながらコーナーで速いラップを刻んで外を回した馬の脚を使わせる内容。
ペースをコントロールして、そこから上手くこのレースラップを刻んで3コーナーでひと息入れて直線では少し待って追われ、危なげない勝利となりました。
2列目に総合力タイプもいなかったので楽に引き離し、L1でも後続の追撃をしっかりと凌いだ前走の内容からも、高いスピードでコントロールしながらコーナーで上手く脚を使わせてという競馬で逃げ切りという京都1200型の逃げ馬であることは確かです。

この馬は福島1200mでも逃げ切っていますが、これはエクイターフで超高速福島でのもので、33.8-33.3と後傾ラップの異常な馬場状態でした。
11.1 - 11.3 - 10.8 - 11.2というラップで、これでも前半スローにコントロールして要所でスッと出し抜くというラップを刻んでいます。
ここでも4コーナー出口での出し抜きで突き放す完勝となり、馬場のアドバンテージを最大限に生かした形でした。

こういうタイプの馬は単調なハイペースになった時にどうかとなると不安が生じます。
平均ペースまでにコントロールして要所で動く競馬の方が高いパフォーマンスをみせており、そういう馬なので中京では時計が掛かるか、それとも高速馬場か、というのは非常に重要な要素と言えます。
今の馬場状態ではこの馬にとってはプラスとは言えません。
基本的に高速馬場巧者なのは間違いなく、バーデンバーデンCでは完敗しているため時計が掛かる馬場は良い材料ではありません。
馬場が重ければそれだけ前掛かりになる可能性が高くなり、そういう展開ではポテンシャル型の単調なスピードタイプの方が優位に立ちそうです。
ただ、バーデンバーデンCはマヤノリュウジンやバーバラはポテンシャル戦に強い馬で、これらを相手にハイペースを逃げて刻んでの3着という点は評価できますが、不安の方が多い1頭です。


ハクサンムーン
高速馬場巧者。
一昨年は33.1-35.4とハイペースを逃げて先導も失速、昨年はそれを意識したようにペースをコントロールしていましたが、それでも甘くなって13着と大敗。

今年はエクイターフの影響で馬場が高速化しており、前走は馬場が渋ったので不安はありましたが、ややハイペース。
ここでスピードをコントロールする逃げを打って11.3 - 11.4 - 11.4 - 11.9と直線入りまで大きく減速しないラップを続ける形で直線序盤でしぶとく2列目を離すも、L1でサクラゴスペルの強襲を受けての2着。
それでもこれまでの失速ぶりから考えると、序盤でゆったりと進めることができ、馬場も例年に比べれば時計が出やすくペースバランスで楽をできたのが好走の要因だったと言えます。

今回の焦点は馬場で、前走の場合はエクイターフの中山というのが大きかったように思えます。
雨で渋っていましたが何とか踏みとどまった馬場状態、上手くコントロールして平均寄りの競馬。
これが踏ん張れた要因だったのは間違いありません。
今回は中京1200に替わり、高速馬場だとスピードを生かして積極的にハナを切ってコーナーまでにある程度コントロールすれば平均ペースぐらいにはできるコースですが、現時点の馬場を見てもそれを狙うのはほぼ不可能と見て間違いありません。
この馬自身は完全なハイペースでの実績高速馬場でのものしかありません。
まともなペースで9秒以上の時計がかかる馬場では総合力を生かして出し抜きを狙いたいこの馬としては非常に辛い条件となります。
今回は平均ペースに落としたとして35-35ぐらいの競馬が展開できるとはとても思えません。
実績的に見てもタフな馬場でのスピード特化戦では苦しいのは確実です。

★土曜日 共通
阪神11レース

アンビシャス
前走の共同通信杯は平均ペースに見えますが、12.2 - 12.6 - 12.6 - 11.8 - 11.0 - 11.7とかなりコーナーで緩んでそこからのギアチェンジ戦。
L2最速で11.0と馬場を考えるとかなり速いラップを刻んでいます。
この流れで五分のスタートから積極的に序盤でポジションをとっていましたが、抜け出してソラを使ってしまい後ろを待つ形。3コーナーで緩んだところではしっかりと折り合って進め、3〜4コーナーでは外目からじわっと仕掛けを待ちながら2列目外で直線。
直線序盤で仕掛けを待ちながらでも楽に先頭に立ち、L2で仕掛けられるもドゥラメンテに差し切られ、L1ではリアルスティールにも交わされての3着となりました。

このレースはかなり中盤で緩んでおり、前半もそこそこ速い流れでその中で反応は素晴らしいモノを見せました。
12.6から0.8もの加速を2F続けるところで大きく手が動くことなくしっかりと伸びてきましたが、ここで言えるのは『ギアチェンジの性能は高いがトップスピードの質に関しては恐らくドゥラメンテやリアルスティールには及ばない』といった事です。

阪神外回りの適性は器用さを生かしたいこの馬としてはプラスとは言えません。
4コーナーの出口から下り坂があるわけで、各馬がトップスピードに乗せやすい条件が揃ってしまっています。
これはこの馬の優位性を一つ削ぐことになり、もう一つは阪神1800mというコース形態。
3コーナーまでの距離が長く、前半が速くなって中盤で息を入れたくなるコース。
そうなると前中盤をフラットに進める差し馬が有利になりやすく、実際そのケースでの差し込みが非常に多いレースです。
その点で、ペースをコントロールしようとしすぎて後続がトップスピードを引き出せる余力を持たせてしまうと、力は認めても勝ち切れるかどうかは微妙です。
理想は多少厳しくても平均的に刻む事。
トップスピード勝負も可能で、今の内有利馬場なら向き走ですが、千両賞を見る限りL1で足元をすくわれる可能性は1800mなら中弛みしやすい分、更に表に出てくる不安があります。

★土曜日 共通
阪神11レース

アッシュゴールド
前走のきさらぎ賞はスローペースの流れで12.7 - 12.1 - 11.7 - 11.6 - 11.6の3F勝負。
いつもより前目のポジションでジックリと脚を溜めて馬込みで我慢させる展開となりました。
道中の緩みで後方に下がりながら3コーナーでも追い出しを我慢する感じで、4コーナーでルージュバックの直後をぴったりとまわって直線を向くも、勝負どころでの反応はイマイチでした。
それでもL1で徐々に伸び出して、3着を確保。
離れた逃げ馬がラップを刻んだ状況でL2ではルージュバックやポルトドートウィユが伸びてきたのに対して、ルージュマークが裏目に出た感じで置かれてしまいました。
前の2頭はここで詰めており、速いラップを刻んでいる事を考えると、この馬としては器用な競馬を求め過ぎた印象です。

2走前の朝日杯FSは稍重でタフな馬場の中、12.4 - 12.5 - 12.2 - 11.3 - 12.6と中盤で少し緩みながらのL2最速戦。
出負けして最後方から進め、3〜4コーナーでは外々も置いて行かれてしまいました。
4コーナーで仕掛けて直線序盤で大外から反応鈍く後方のまま、L1で伸びかけて最後は甘くなりましたがロスや序盤のペースを考えると一瞬見せ場があったというのはレースレベルを考えても評価できます。

シンザン記念でもそうですが、この馬のトップスピード持続力はそうでもないなというのがこれまでの印象です。

今回は阪神外1800m戦。
兄であるオルフェーヴルはきさらぎ賞にしても負けながらに非凡なものは窺わせていましたが、この馬の場合はトップスピードの持続力という点で一線級相手にまだ目途を立てていません。

きさらぎ賞は前を向けずに器用さを要求される競馬で臨んだというのもイマイチ伸び切れなかった面もあるかもしれませんが、それでも現状力でねじ伏せるような競馬を一度も見せていないのは割引材料です。
適性的にはマイルの厳しい競馬でやれているという面も見せており、オルフェーヴルの血統を考えるとポテンシャル勝負で良さが出る可能性があります。

阪神外1800戦ではトップスピードの質、持続力が問われますが、現時点では持続力は甘いのがネックで阪神のタフな馬場でのトップスピード持続戦には不安が残ります。


ロードフェリーチェ
前走のシンザン記念はトップスピードの持続力面を評価。
スローから12.5 - 11.9 - 11.5 - 11.5 - 11.7と少し緩んでからの再加速の流れとなりましたが、L3から11.5とそれなりの流れを逃げたレンイングランドが早めに仕掛けたという形。
ここで出負けして後方から動かずに前の馬に離されるような感じでポジション的に厳しい競馬となり、少しハミを噛んだ事で前半はフワフワして行きたがる面をみせていました。
4コーナーも一瞬頭を上げる場面がありましたが、内からじわっと仕掛けながら直線で外に持ち出すと直線序盤で少し外に寄れながらも徐々に伸びて、グァンチャーレを捕えるかというところまできての2着。
シンザン記念はレース全体の仕掛けが早かったこともあり、L1ではしっかりと伸びてこれたという感じです。
前が離していたのでレースラップで見るとそこまで速いラップを刻んでいませんが、この馬自身はトップスピードに乗ってからしっかりと持続させてきました。
外目を通しながら接触があったダッシングブレイズと比較すると、ダッシングに最後詰められていました。
2〜4着勢の中では上手く立ち回った方なので、その点を考えるとそれ以上の評価はできない面もあります。

今回は距離延長になりますが、そこに関してはそこまで不安はありません。
新馬戦ではハイペースで立ち回って強い競馬をしていましたが、近2走は緩い流れで出遅れています。
中弛みが起きやすい阪神1800mなら道中で無理なく取り付ける事が可能で、トップスピード持続力も高いのでそういう展開になりやすい阪神外そのものは合っているように思えます。

決して要所で器用に動けるタイプではないため、外枠からの競馬でシンザン記念のようにある程度レース全体の仕掛けが早くなることが理想です。

ここ2走の出遅れをカバーできる中弛みの展開ならチャンスはありますが、そうなると外々からの競馬になってしまい、今の内が有利な馬場状態と今回のメンバー構成、前走の2〜4着馬の比較で見ても、あくまで2番手候補の1頭という位置づけとなります。