まとめ

過去ログ301 2015/4/1 18:58

★日曜日 共通
大阪杯

ショウナンパンドラ
前走のエリザベス女王杯はスローペースで流れており、ラップで見ると12.9 - 12.2 - 11.5 - 11.3 - 11.3と後半落とさない仕掛けが遅い競馬。
スタートを五分に出るも、加速力が足りずに中団やや後方内目で進める形。
向正面でもまだ中団の内目にいて動かずに3〜4コーナーでも進路を意識できない内目での競馬を強いられて出口で手を動かしながら直線。
直線序盤では反応で見劣っており、L1ではジリッと脚を使って伸びを見せての6着。
この馬の傾向的に見ても、トップスピードの質、持続力の高さは見せてきていましたが、このクラスで前を向けないままとなると苦しかったように思えます。

2走前の秋華賞では嵌ったとはいえ同世代の強敵ヌーヴォレコルトを撃破しているとは言え、これまでの甘さを考えても、トップスピード勝負では一線級相手には足りないように思えます。
逆に、秋華賞では超超高速馬場での単調な流れでロスなく立ち回ったとはいえある程度早い流れにしっかりと脚を使えており、どちらかというと淡々とした流れの方が良さそうなタイプです。今回は秋華賞が本物かどうかを量るにはちょうどいい舞台とない、阪神内回りの2000m戦でゼロス、カレンブラックヒルらがある程度ペースを作ってくれる可能性が十分にあり、その流れで淡々とした競馬になってどこまでやれるかという点で興味深い1頭となります。
逆に、後半のロングスパートポテンシャル戦や、トップスピード持続戦になると上位は相当手強くなります。


エアソミュール
前走のAJCCでは、これまで使用していたリングハミから普通のハミに換えられており、スムーズにレースを運べるようになっていました。
流れは超スローでしたが、前半4Fがかなり遅く途中から12秒前後を連続しながらもそれでもペースが上がり切っておらずに11.9 - 12.1 - 12.0 - 11.4 - 11.2 - 12.0と更にもう一段階コーナーで加速していくという流れ。
これを離れすぎない好位のポケットで前を向いて進めながら3〜4コーナーで押し上げながら好位で直線に入ると、直線序盤でそこからジリジリと伸びてきましたが、L1では詰めきれずに後ろから伸びて来たマイネルフロストとの接戦に競り勝っての3着。前にいて総合力を持っていた2頭は強く、止まらない硬い馬場というアドバンテージも嵌ったように思えます。

この馬のスピードはそこまで無く、気性難で前半気分よく行かせると甘くなるというタイプ。
折り合いに苦労しながらも前半をいかにコントロールできるかという点が課題となり、その上でトップスピード持続戦がベスト。
阪神内回りの2000m戦でのポテンシャル勝負では一定の評価出来ますが、鳴尾記念、金鯱賞の内容からは一線級相手にどこまでやれるかは微妙な印象があります。
正攻法で外から動くような形になるとキズナやスピルバーグという現役最強クラスのポテンシャルタイプには足りません。
今回はミルコ騎手に替わりますが、出負け癖が強い騎手でかつコントロールが難しい馬。
出負けしてリカバーから掛かる、或いは折り合いを気にして最後方からというようなリスクもあり、今回はあまり積極的に狙いたい馬ではありません。
この条件下では内外フラットな馬場ならキズナ、スピルバーグの末脚は脅威。
内有利なBコース替わりでも継続していて内枠中団ぐらいでしっかりとコントロールできる状態に持ち込めればというところです。

★日曜日 G1C
阪神11レース

ロゴタイプ
3走前の中山金杯ではレコード決着の皐月賞で10馬身差をつけたラブリーデイにレコード決着で1・1/4馬身差で敗れてしまいました。
ラブリーも力をつけていますが、高速馬場でのスローペースで、4F勝負で皐月賞の時のように好位から動いてねじ伏せに行く競馬。
コーナーで速いラップをある程度要求される流れで最後は甘くなってしまいラブリーデイに捕らえられての2着。
前走の中山記念で稍重馬場でスローの展開となり、L2最速戦の流れで2着。
スローで前半はスピードを要求されずに後半にペースを引き上げる競馬となり、この流れで番手から積極的にレースを展開しつつ、逃げ馬を交して4コーナーで先頭。
直線入り口では抜群の手応えを見せており、仕掛けてからの反応も良く、鋭く伸びていましたがL1で甘くなってしまいヌーヴォレコルトに敗れてしまいました。
3着以下の4歳牡馬勢を完封できた点は評価できるものの、この馬にしては仕掛けてからの踏ん張りが物足りなかったように思えます。
ただ、前走の中山記念は一番強い競馬をしての2着で、評価を落すものではありません。

★日曜日 121
阪神11レース

スピルバーグ
昨年の天皇賞秋では、ペースは60.7-59.0とスローペースになっていますが、ラップは12.1 - 12.3 - 11.4 - 11.3 - 11.9とL3で11.4とそこそこ速く、L1出は落とすトップスピードの持続力が問われた1戦。

スタートで後手を踏んでしまい、いつも通りの後方からの競馬。
向正面でもスムーズに追走し、3コーナー過ぎからフェノーメノを前に見ながら追い上げ、直線では大外に出してジリジリと伸びてL2では2列目を捕える勢いを見せ、L1で前の2頭を脚色鈍らせずに捕えきっての完勝。
この切れ味は非常に高いパフォーマンスで、現役トップクラスのレベルでトップスピードの質、それを最後の最後まで維持してきたという持続力の高さを見せつけました。

前走のジャパンカップではエピファネイアとジャスタウェイの3着。
サトノシュレンがレースを引っ張る形で、エピファネイアが千切った中で5実質的に見ると離された2着のジャスタウェイ以下で考えればややハイぐらいの流れだったと言えます。
L2で加速する流でしたがエピファネイアが千切った地点でもあり、実質的に見ても後続はもうちょっと遅いラップだったように思えます。
この厳しい流れの中で、外枠から後方で進め、いつも通り脚を溜める競馬。
馬場が掘れていたために追走に苦労しており、故障馬のアオリを受けてブレーキを掛ける不利もありました。
しかもこのレースは極端なトップスピードを引き出せるような競馬ではないポテンシャル勝負で、その流れの中で最後まで脚を維持して伸びてきたというのはかなり驚かされる内容でした。
この内容からも距離に対する目途は立てており、厳しい流れでのポテンシャル勝負で強かったエピファネイア、ジャスタウェイ相手に不利があっての3着だけに、1線級の1頭と言えます。