まとめ

過去ログ332 2015/4/21 17:47

★日曜日 メイン+メイン共通
京都11レース

マイラーズカップ

クラレント
総合力が武器の1頭で、その中でも要所である程度の流れからトップスピードに乗せるギアチェンジ能力は現役トップクラスと言えます。
3コーナーの下り坂から徐々にペースが上がっていく京都外回りのマイル戦は相性が悪いコースと言えます。
この馬としては、前半のペースを上げることに尽きます。
焦点は京都外回りでもペースを引き上げて仕掛けのタイミングを遅らせてL2最速の競馬に持ち込めるかどうか。
その点ではグランデッツァと同じような傾向になります。
クラレントの場合はグランデッツァほどスピード面で無理が利くタイプではないため、マイルCSでハイペースを2列目から主導して一脚を使ってきたグランデッツァが厳しい流れに持ち込んでくると難しくなります。
同じ総合力タイプでもスピードの幅の広さに関してはグランデッツァの方が上位と言えます。
今回は非常に狙いにくい条件が揃っており、理想は雨が降って、なお馬場が高速状態から変わらないというようなバランスで下り坂をやり過ごして仕掛けを待てて展開ですが、雨は見込めそうになく、苦戦必至の1頭と言えます。
高速馬場でペースを引き上げきられると、グランデッツァ相手には苦しく、他もエンジンをかけやすくなってしまいます。
スローに落とすと仕掛けのポイントが下り坂になりやすく、この馬の良さであるギアチェンジ面のアドバンテージが減少します。
グランデッツァより前に行ってグランデッツァの突きを我慢しながらも縦長で仕掛けを我慢し、かつ脚を引き出せる程度のペースにコントロールしきれるかどうか。
単純な能力比較ならダノンシャークに引けを取らず、総合力を生かす展開になれば勝ち切れる馬だけに京都外回りでもそういう展開に持ち込めれば、56kgと開幕週馬場そのものは歓迎材料です。

★日曜日 G1C
京都11レース

クラレント
4走前の京成杯AHは、新潟芝外1600m戦でペースが48.0-45.3と超スローの流れ。
12.1 - 11.9 - 11.1 - 10.7 - 11.6とL2最速10.7とかなりのトップスピードを引き出す競馬になったと同時に、12秒前後のマイルとしては比較的緩いラップから一気に11秒前後のラップへと持って行くギアチェンジが問われる展開となりました。
後半勝負の流れの中で楽に番手のポジションを取って、直線序盤で中目から楽に抜け出しL2で2列目以下を引き離し、最後はトップスピードの持続力が高いブレイズアトレイルに詰められましたが、要所の反応の速さで出し抜くというのがこの馬の武器と言えます。
京都コースはマイルCSもそうですが、苦手コースとしていて要所でのギアチェンジが下り坂によって削がれてしまいます。
逆に好走している時は、L2最速がハッキリしているケースで、下り坂でペースが上がり切らなかったときに限られています。

この馬にとってはペースが上がり切る、スピードが高いレベルで要求されてしまくとポテンシャル面では良さが無く、持ち味である要所のギアチェンジそのものができずに削がれてしまいます。
それゆえ前哨戦レベルでは安定してレース運びができて主導権を握れますが、GIクラスになるとこの馬の競馬に持ち込めていません。

★日曜日 1鞍
★日曜日 
京都11レース
マイラーズカップ

昨年は1分31秒4のコースレコードで決着しており、開幕週の京都外回りが舞台で高速決着濃厚です。

ダノンシャーク
昨年のマイルCSはハイペースで11.6 - 11.4 - 11.5 - 11.3 - 12.0とL2最速戦。
L4−2と速いラップを刻み続け、L1は落とすという内容。
コーナーで速いラップを刻んだレースで超高速馬場を考えるとポテンシャル勝負に近い競馬だったと言えます。
この超高速に近い馬場でこのペースについていくだけのスピードも要求され、この流れで中団の内でしっかりと内目をロスなく立ち回って直線では3列目まで取り付くと、直線序盤しっかり進路をとって2L1で前のフィエロをきっちりと捕えました。
フィエロの直後をマークするような形で競馬を進めてしっかりと脚を出し切った岩田騎手の好騎乗とも言え、これに関してはフィエロも高く評価できます。

新潟マイル戦の関屋記念では平均ペースから11.6 - 11.6 - 11.5 - 10.8 - 12.1とL2最速戦。
ギアチェンジも要求され、トップスピードの質も、前半の46.5を追走するだけのスピードも、L1で相当落ち込んだ中でトップスピードの持続力も、非常に高いレベルでバランスよく総合力を要求されました。
この流れで楽に2列目につけながら直線序盤で仕掛けて先頭列に並びかけると、L2最速地点ではっきりと追い出されてしぶとく粘るもクラレントの切れに屈しての2着。
この流れで正攻法の競馬での2着というのは大きく評価でき、マイル戦での高いスピードもさることながら単調な競馬ではなく要所でしっかりと加速して直線最速地点でトップスピードに乗せてそれを持続させました。
マイルCSも含めてマイル戦がベストなのは間違いない1頭です。


フィエロ

『以前からキャンターが柔らかくていいモノを持っていた。』と陣営から評価されていまいたが、馬がまだ弱く1回速いところをやると、ガタッと来ることが多く6歳にしてキャリアわずか13戦。
今はダメージが少なくて攻め馬がしやすくなっており、この年になってようやくしっかりしてきました。

この馬はデビュー当初から非凡な能力を示しており、未勝利戦デビューで初勝利。
ただ体質の弱さから、陣営は決して無理をさせず、適度に間隔を空けながら使われ、昨年にオープン入りすると、春にはマイラーズC2着。
そして秋のマイルCSでは勝ち馬ダノンシャークと5センチ差の大接戦を演じました。

マイルCSはかなり強かったという印象で、京都芝外1600m戦で、超高速馬場状態。
ややハイペースで11.6 - 11.4 - 11.5 - 11.3 - 12.0とほとんど淀まずにL2最速で、L1で落とすという厳しい流れとなりました。
この流れを無理のない範囲でしっかりとポジションを取って好位の内目につけ、3〜4コーナーでも好位馬群の中で待ちながら直線を向くと直線序盤でしっかりと捌いて一気に先頭列を切り裂き抜け出す展開。
L1でそのままというところに内からダノンシャークの強襲となり、2頭のマッチレースを首の上げ下げで屈してのハナ差の2着。
ペースが上がった中でしっかりとポジションを取れたように基礎スピードの高さをハッキリと見せ、その上でもう一伸びして最速地点での脚色もグランデッツァを上回っていました。

前走・香港マイル6着の後は放牧先の山元トレセでリフレッシュさせ、4カ月ぶりでもCWコースと坂路の併用で乗り込み上々の仕上がりとなっています。
今回、58キロを背負うダノンシャークに対しては負けられない1戦となります。