まとめ

過去ログ335 2015/4/23 13:05

★土曜日 メイン+メイン共通
福島11レース

福島牝馬S

フィロパトール
福島3勝のコース実績があり、当然浮上してくる一頭。
昨秋の超高速馬場での福島記念で見せた内容が印象的で、ややスローから12.3 - 12.2 - 11.8 - 11.7 - 11.2 - 11.8というラップで、向正面で緩んでそこからの徐々に加速しつつもL2最速11.2と総合力を問われる展開。
好位3列目のポケットで進め、ミトラの直後でスペースを取りながらのロスの無い競馬。
3〜4コーナーでも最内から前のスペースを上手く使って4コーナー出口では3番手に上がってそこから最速地点では出し抜かれてしまいましたが最後まで渋太く粘っての4着となりました。
牡馬相手に結果を出せた点は大きく評価でき、特にポジショニング面であのクラスの牡馬相手に3列目のポケットを確保できたのが好走の最大の要因だったと言えます。また、このペースにしっかりついていくだけのスピード面も見せました。
4走前に準OPを勝った天の川Sがこの馬のベストレースで、高速福島の中でややスローペースから12.1 - 11.5 - 11.4 - 11.5 - 12.4のラップとなり、3コーナー手前からコンマ6秒のペースアップで4F戦となりました。
トップスピードはそこまで要求されていませんが、それでもL1は12.4まで落とし、コーナーで速いラップを連続しています。
この流れを2列目内でしっかりと主導しながら3〜4コーナーでペースが上がる中、2列目で我慢しながら直線で外に出すと、しっかりと伸びてねじ伏せる勝利となりました。
スピードの高さで主導権を握り、後続にリードをとって早い仕掛けでも上手く立ち回って最後まで粘る競馬となりました。
厳しい流れについていきながら脚を出し切って粘っており、走破時計も優秀でした。

ブランネージュ
秋華賞では高いレベルのパフォーマンスを見せた1頭。
4コーナーでの進路取りで秋山騎手が安全策を取って外に出してしまい、結果的にそこで内を突いていればかなりきわどい結果になっていた1戦です。
秋華賞はハイペースの流れ、12.2 - 11.5 - 11.7 - 11.8 - 11.8のラップでL4最速戦となり、京都内回りにしては仕掛けも早くコーナーでインを立ち回ることがプラスに働く展開となりました。
中団やや前目で競馬をしながら3コーナーでは3列目の最内のポジションを確保していましたが、4コーナーで一つ外に出したことでショウナンパンドラがそのスペースを取ってしまい、そのショウナンパンドラが勝利。
直線ではそこで窮屈になってブレーキを踏んでしまい、そこからワンテンポ遅れての追い出し。
そこでもしぶとく最後まで伸びていただけに、あそこでショウナンパンドラのスペースをつぶしていればこの馬が秋華賞馬になっていた可能性もあります。
高速馬場でスピードを生かしつつ、そこからトップスピードを問われない競馬で長く脚を使ってきたという点では春のフローラSでも後半のポテンシャル面を見せていただけに、秋華賞の好走は納得できます。
次走のエリザベス女王杯では、L1で11.3という直線ヨーイドンの競馬で前が塞がってしまい、残念な騎乗。
秋華賞に関しては仕掛けの甘さが決めてとなりましたが、エリザベス女王杯に関してはローズSでキレ負けしていたこの馬であの展開で何をしたいのか?と言いたくなるレベルの騎乗でした。
フラワーCは藤岡佑介に乗り替わって2番人気で10着に惨敗。
このレースをラップで見ると11.6 - 11.9 - 12.4 - 11.8 - 12.2で、向正面が速く3コーナーで少し緩んで4コーナーで再加速の展開。
厳しい流れを積極的に追走して逃げ馬から離れた3列目の外にポジションを取っていましたが、3〜4コーナーでも好位の外から直線で2列目という競馬でしたが、ここで余力なくジリジリとしか伸びずに10着。
高速馬場で良さが出ていた馬なので、休養明け+少し渋った馬場が影響したように思えます。
秋華賞のペースバランス的に見てもある程度厳しい流れそのものは対応できるはずだったので、ここまで崩れたのは休み明けや馬場面の影響が大きかったとみます。
その点も含め、近走の敗因は悲観になる材料はなく、能力は通用します。

スイートサルサ
3走前のユートピアSはハイペースで流れ、11.3 - 11.7 - 11.8 - 11.2 - 11.9と速いラップを刻みつつ、4コーナーで少し緩んで直線再加速戦。
離れて進めていた2頭がコーナーで緩めただけで、実際はほぼ一貫的な平均ペース。この流れを外枠から追走し、3〜4コーナーでも外、徐々に押し上げて直線を向くと中団から直線序盤でしっかりと伸びてL2の最速地点でスパッと切れての勝利。
最速地点での切れ味も目立ちましたが、ここではそれよりも45.5とかなり早い時計を前半800で出してきた中でしっかりと脚を引き出せたという点でスピード面で高い評価ができます。
ある程度のペースからトップスピードを引き出し、1:32.1というのは高速馬場を考慮しても優秀な時計です。
2走前の愛知杯は10番に来3着。
スローペースで12.8 - 12.7 - 12.5 - 11.9 - 11.9 - 12.3と緩い流れからの3F勝負となり、重馬場でタフな状態。
外差しのディアデラマドレが楽に突き抜け、キャトルフィーユらポテンシャルタイプが上位となり、その中で3着。
最後方から3コーナーで外から徐々に下りでエンジンを掛け、ほぼ最後方で直線という形。
直線序盤で大外からジリジリと伸びてくると最後まで脚色を衰えさせずに食い込んでの3着。
この2つのレースを短期間でやってきたというのは驚きで、このレースでは『スローからのポテンシャル勝負』と、より長距離色が問われる競馬になりましたが、それでも楽に外から伸びてきました。
この馬はこれまでにトップスピード面は高いものを見せており、重賞でもやれるパフォーマンスは見せていましたが、ポテンシャル勝負でこういう競馬ができるというのは意外でした。
ただ、今回は内有利馬場状態が続いており、嵌らないと難しい1頭のように思えます。

★土曜日 ブラスト
福島11レース

福島牝馬S

ブランネージュ
先週の時計を見る限り、高速馬場になりつつあるため秋華賞4着時に見せたパフォーマンスは怖い1頭です。
ただ、ローズSを見てもトップスピード戦ではヌーヴォレコルトやタガノエトワールに歯が立たなかったため、その点を考えてもスローならこの馬の持ち味のポテンシャルを引き出す競馬が理想です。
特に前の2頭になる可能性が高いペイシャフェリスやミナレットはある程度のペースにコントロールして出し抜いて速いラップを刻めるタイプの馬。
それだけに、前を甘く見積もって仕掛けを待っているうちに4コーナーで速いラップを刻まれて出し抜かれトップスピードがある程度要求される競馬になってしまうと苦しくなってしまいます。
焦点はペースを読んで、この馬の得意な展開である『長く脚を使わせるポテンシャル勝負』に持ち込めるかどうか。


スイートサルサ
4走前の府中牝馬Sではトップスピードの持続戦の流れで正攻法で競馬を進めていましたが、直線入りで加速していく流れで置かれてしまい6着。
11.6 - 11.7 - 11.9 - 10.7 - 12.0とL3−2で11.9-10.7と加速度の高いレースをしている長岡Sでは後方から直線序盤で追い出されて反応ができておらず、レース下手な印象があります。
その原因はギアチェンジ面脆さで、展開次第で急激なギアチェンジが要求される府中よりは小回りのローカルの方が競馬はしやすいように思えます。
2走前の愛知杯でもラップの緩急が小さかったのもありますが、3〜4コーナーの下りで外から前を向いてエンジンをかけていけたのも大きいように思えます。
福島コースは3〜4コーナーがスパイラルカーブになっていて3コーナーからしっかりと外を押し上げながらスピードを落とさず直線に侵入しやすいコースです。
その分、4コーナーではきつくなって外に振られるロスも大きくなります。
前が主導権を握って仕掛けが遅れる競馬だと苦しいため、外から早めに押し上げていく競馬が理想です。
能力そのものはメンバー中最上位で、愛知杯の内容からも十分勝負可能な1頭ですが、今回は馬場がそこそこ内有利の状態が続いていおり、前が主導権を握りやすい状態です。
かなり嵌らないと難しい1頭と言えます。

フィロパトール
この馬は高速馬場巧者で、3走前の洋芝札幌のクイーンSでのハイペース戦ではスピードの範囲を超えてしまった感じで失速し13着。
前走のディセンバーSは冬毛が出て気配が今ひとつという事のかりましたが、2列目のポケットで上手く立ち回ってL2では全く反応できず、L1の坂では完全に失速していました。
基本的にはハッキリと加速する競馬が理想で、その上で高速福島というのは競馬がしやすいコースだと言えます。
ポジショニングは良く、高速福島ならそこからのロングスパート戦でもL2最速の形でも昨年の福島牝馬S3着で対応出来ています。
昨年の福島牝馬Sは最低16番人気での3着で、レベル的に見てもケイアイ、キャトルの3着で、内容的に上位2頭には完敗でしたが一度は勝ち馬を交して力は示しています。
前走はそんなに厳しくないペースで負け過ぎでもあり、そこから立て直しての初戦という点で体調面でどうかというところもポイントとなります。
基本的に好走してきたのも全て上手く内ポケットを確保できたことが大きいように思えます。

★日曜日 ブラスト
東京11レース

フローラS

ディアマイダーリン
トップスピードの質が問われない展開にならないと厳しいイメージがあります。
今回は、シングウィズジョイがゆったりとレースを主導してくれればチャンスが増します。
前走のフラワーCは一瞬の脚は良いモノを持っていますが、最後はひと踏ん張りを欠いてしまい3着。
トップスピードの持続力に関してはフラワーCを見る限り長い脚は使えないため、クイーンCで前々からしぶとく主導していけたシングウィズジョイの方が相手関係比較で高いパフォーマンスを見せていると言えます。
この馬の武器であるトップスピードの質はメンバー中最上位と言え、ナガラフラワーとの切れ味勝負でどちらが上かはともかくとしても、シングウィズジョイやマキシマムドパリ相手には優位に立てる材料は持っています。
内枠を引いてペースが上がらない中で好位からスッと抜け出すような競馬ができればチャンスはあります。
逆に外枠なら評価が下がります。
フラワーCを見る限り、この距離でトップスピードを長く維持できるとは思えないため、インで余裕をもって溜めながら質の高いトップスピードを引き出したいところです。

アスカビレン
この馬はポテンシャルタイプの印象が強い1頭で、トップスピード面では強気になれません。
阪神外回りのように下り坂が要所にある舞台から、3角の下りの地点でペースが上がらない、直線で自力でのギアチェンジが問われる府中コースに替わるという点はマイナス材料と言えます。
府中コースでは12秒半ばぐらいからしっかりと11秒前半のラップに持っていく必要が出てきます。
距離延長そのものは対応できそうなレース内容を見せていますが、緩んでからの動き出し的な要素が問われやすいこの条件では不安残ります。
理想は後方から仕掛けながらエンジンを掛けつつ、多少ロスがあってもしっかりとスピードに乗せてやる競馬です。
単調なペースか、昨年のようなロングスパート戦になればインを立ち回って嵌るケースは考えられます。
ギアチェンジ戦になってしまうと、絶望的な1頭で、動き出しの意識が甘い秋山騎手というのもマイナス材料です。