まとめ

過去ログ345 2015/4/28 9:36

★日曜日 共通
京都11レース

天皇賞・春

デニムアンドルビー
今回の京都芝3200m戦でのプラス材料は、『トップスピード持続力が問われる可能性が高くなる』点です。
この馬は前半のスピードが足りないため、後方からの競馬になっていますが、この距離ならもう少し前で進められる可能性が高くなります。
これは単純にプラス材料で、13年のジャパンカップ(ハナ差2着)で見せたトップスピードの持続力が最大の武器で、これに関してはゴールドシップ以上のレベルの可能性が高いように思えます。
その点で淀の外回り、中団からの馬ではトップスピードの質もある程度、それを長く持続する能力が問われる舞台は合っています。
この馬の場合はノーマークとは言わないまでもレースの中心にいるわけではないため、キズナやゴールドシップが出れば、この2頭の動き出しがレース全体のペースアップに大きく影響します。
その流れを待ちながら内で立ち回りつつ、この馬のトップスピードの持続力を生かしてL1で突っ込む。
そういう競馬が嵌れば突き抜けても不思議はありません。
有馬記念ではフェノーメノが下がってきたり、外からブロックされたりで実質L1だけの競馬になってそれでも突っ込みかけていたことを考えると、この馬としてはトップスピードが問われた方が良いはずです。
3〜4コーナーでの立ち回りが重要で、理想はイン突きですが、コーナーでもペースが上がらなければスペースを取れません。
トップスピード戦にはなった方が良いのは間違いありませんが、今の超高速の淀だと単純に速さ負けする可能性もあります。
その点からも、理想はコーナー最速の流れで、そこでインを立ち回って置かれないという条件です。

★日曜日 共通
京都11レース

天皇賞・春

キズナ
2走前の京都記念を見る限り、緩い流れからトップスピードに乗せていく過程で問われるギアチェンジ能力に関しては骨折前に比べてレベルアップしています。
トップスピード面も強化されていますが、ポテンシャル面に関しては底を見せています。
京都記念を見る限り、超スローから段階的なラップを踏んだと言っても最速地点でかなり速い脚を使えており、外から置かれることもありませんでした。
2走前の競馬が出来れば前で競馬をしながらスペースが少し限られても以前とは違って動ける可能性は高いように思えます。
3200m戦ならスピードの幅という観点で見てレース序盤でポジションを取る時に脚を使うということも少ないように思えます。
その点で早い段階でポジションを取ってしまった方が良さそうです。
昨年の天皇賞春はそこまで外を回すロスがなかったラップなので、L1で甘くなったことを素直に考えればやはりポジションを前に取ることでカバーする必要があります。
ただ、今年は超高速状態だけに前半1000は前の馬は59秒ぐらいのペースを作る可能性もあります。
どこかで必ず緩むため、そこでポジションを徐々に押し上げながらレース全体の仕掛けまでに中団というポジションを取りたいところです。
今の高速馬場では4F戦ならトップスピードが問われ、ここでできるだけ内目を確保し、スピードをコントロールして3コーナーまでに3頭分外までで収まって、前を向ければ今のキズナなら最速地点で見劣る心配はありません。
このコースはキズナの競馬をするには非常に難しいコースですが昨年は骨折しながら4と走れる下地はあります。


ウインバリアシオン
この馬にとって今回ポイントは2つあり、1つ目は状態面。
1週前の追切では反応面で良さを見せてきたので、恐らく前走時よりさらに良くなってくる可能性が高いように思えますが、前走の日経賞の内容も含めて、2度目の屈腱炎からの復帰3戦は1度目の復帰時よりも一段階パフォーマンスを下げている状態なので、最低でも昨年の春の天皇賞ぐらいのパフォーマンスまで上げてこられるかどうかが焦点となります。
もう1点はポジショニング。
日経賞では好位にポジションを取って進めながらも意外としぶとく最後まで脚を使ってきての2着。
トビが大きい分、勝負どころではモタモタしていましたが、外を回していれば勝っていた内容です。
2500m以上では基本的に脚を溜める競馬しかしていませんでしたが、あのペースであのポジションを取れていたならレース序盤で脚を使わされたという感じはなさそうです。

この馬は昨年の天皇賞春ではキズナの一つ前で、内で前を向いて進められたという点で考えても、L1の甘さを考えても屈腱炎でパフォーマンスを落としている今の段階ではトップスピードの持続力は落ちている可能性も考えられます。
キズナやゴールドシップを意識しすぎて後方からの競馬になってしまうと、キズナと同じ位置での勝負では分がかなり悪くなります。
日経賞のような意識で進めながら、3コーナーまでに最低でも中団で迎えたいところで、キズナのポジション次第とはなりますが、昨年同様のポジション差は作っておきたいところです。

★日曜日 G1C
京都11レース

天皇賞(春)

キズナ
昨年の天皇賞春では1番人気で4着。
ややスローで中弛みの形から12.9 - 12.3 - 11.7 - 12.0 - 11.1 - 11.7とコーナーでもそれほどペースが上がり切らない形で直線入りが最速という展開。
この流れの中でいつも通り後方外から折り合いもピタリとついて手応え良く追走。
2週目3コーナーで内から出てこようとしたゴールドシップをブロックしつつウインバリアシオンを追いかけて進出開始。
4コーナーで外から一気に中団まで押し上げて直線を向くも、その勢いの割に最速地点での伸びは微妙で、L1でも詰めきれずの4着。
ラップ的に見るとコーナーの段階では11.7-12.0と早いラップとまでは言えず、直線最速地点まで少なくともトップスピードには乗せやすい競馬をしていましたが、直線入りでトップスピード面でそこまで高いものは見せられていませんでした。
速い地点ではゴールドシップにやや詰められ気味に来られており、L1でシップは突き放したもののキレる感じはありませんでした。

『距離なのか、骨折なのか』と敗因の要因が議論となりますが、最後にまた伸びを見せていただけに、距離が敗因ではなく、レース中の骨折が影響しての敗戦だと考えられます。

骨折明けの京都記念は超スローから12.4 - 11.7 - 11.4 - 11.0 - 11.6のL2最速戦となりましたが、コーナーで徐々に加速、直線入りが最速というのは昨年の天皇賞春に近い流れでしたが、L3では11.4とそこそこ速く外を回すロスに関してはこちらの方が上だったように思えます。
いつも通り後方から脚を溜め3〜4コーナーで後方から徐々にトップスピードに乗せ、直線で大外に出すと、最速地点で伸びて一気に2列目まで取り付きましたがラスト200m付近で左手前に替えて勢いがついたように見えましたが、前が止まらずあと1歩届かずに3着。
ここで目立ったのはL2最速地点での切れ味で、11.0のところで4馬身差ぐらいあった差を2馬身差まで詰めており、恐らくキズナ自身は10秒台半ばぐらいのラップをは刻んでいるはずです。
これはこれまでトップスピード面で高いパフォーマンスを見せてこなかったキズナとしては新たな1面を見せたと言えます。
骨折明けの1戦としてはかなり強い競馬だったと言えます。

しかし、前走の大阪杯ではタフな不良馬場で12.4 - 12.3 - 12.2 - 12.1 - 12.8と12秒台を連続させるポテンシャル勝負となり、ラキシスの3馬身ぐらい後ろで進め、向正面から進出しつつ3コーナーから外々を押し上げて進める展開。
4コーナーでようやく外に持ち出して直線序盤で一気に先頭に立とうとするも、ラキシスに突き放されてL1で甘くなってしまい、これまでのパターン的に見てもポテンシャル勝負でL1甘くなるというレースが無かっただけに、2走前とは違った意味で新たな1面を見せ、はかなりショックの大きいレースとなりました。
このレースはラップに淀みが無く、自分で加速していくしかない競馬となりましたが、この馬自身はかなり速いラップを5F刻んでいます。
この展開なら突き抜けなくてはならない1戦でしたが、同じ一貫ペースの札幌記念と比べてもゴールドシップやハープスターはかなりの着差を作ってきているため、正直ラキシスと好勝負するぐらいのパフォーマンスは欲しかったように思えます。