まとめ

過去ログ374 2015/5/14 11:37

★日曜日 共通
東京11レース

メイショウマンボ
昨年春の出来にはない1頭で、ここまで急激にパフォーマンスを落としてしまったとなると狙えません。
距離どうこうではなく、もうレースで走るということができないように思えます。
追い切りはいつも走っているだけにメンタル的なものがある可能性もありますが、昨年のヴィクトリアマイルのように上手く乗って流れに沿っても2着、現状ここまでパフォーマンスが落ちてしまえば狙えません。


ショウナンパンドラ
今回の府中マイル戦に関して、適性面も能力面も不安がある1頭。
現4歳世代ではヌーヴォレコルトが間違いなく総合的にナンバーワンで、ペースが上がって総合力を封じられた時にこちらが完璧に立ち回って勝ち切ったのが秋華賞。
その時のブランネージュやタガノエトワール比較で見ても大きな評価はできません。
スピード面という適性で見ても、秋華賞での走破バランスを見るとかなりスローで、府中のマイルでとなるとポジショニングで苦戦するのは確実です。
ゲートもあまり良くありませんが、二の脚が付きにくいタイプでもあるため、府中のマイル戦でポジションを取れそうにありません。
また、トップスピードの質、持続力という観点で見ても古馬で総合力タイプで厄介な馬が多く、後半の破壊力という観点では恐らくそんなにポジション差をつけられない中で同じ位置からディアデラマドレ相手にやれるとも思えません。
前走は不良馬場でのポテンシャル勝負、秋華賞がベストバウトだとするなら高速馬場の方が良い可能性もありますが、それでも能力、適性面の不安を考えても狙いにくいという印象です。
こういうタイプの馬がヴィクトリアマイルでは何度も飛んでおり、人気どころの中では一番狙いにくい1頭です。

★日曜日 共通
東京11レース

ヴィクトリアマイル

過去9年間のラップ解析

このレースは総合力型が圧倒的に優位であり、特に前半のスピード面を持っていてある程度の位置からしっかりとペースが上がった時に動ける馬が強いレースです。
府中のマイルGIとしては先行・好位勢のシェアがかなり高く、追込んで勝ったのはたのはブエナビスタクラスのみで、基本的には後ろからは届かないという傾向がはっきりと出ています。

このレースは先週のNHKマイルCと比べても明らかにL2最速戦になる傾向が高く、過去9年で7度がL2最速戦となっています。
実質L3最速戦と完全な一貫ペースだったアパパネの年を除けば全てL2最速の流れとなります。
GIレースでは仕掛けが早くなりがちですが、このレースは牝馬限定戦という事もあって仕掛けの意識がそんなに強くないと言えます。
もう一つの大きなラップ傾向は、コーナーでの減速が大きくないという点です。
コーナーで大きく緩まない分、後続も外に出すタイミングが無いため結果的に押し上げるタイミングが難しいという感じです。さらに、先行勢が馬場の良い真ん中に進路をとるため、後続はコーナーを回って直線では更に外に進路を取るため、非常にロスが大きくなります。
このレースで先行〜好位勢が強いのはタフな展開になり切らない程度にスピードが問われるためで、レース序盤の速いところでポジションを取ってコーナーで少し息を入れつつも後続の仕掛けを待ってL2最速戦でスッと動ける、そういったタイプの馬が圧倒的に強いレースです。
Bコース替わりで馬場が高速化しながら、ペースもそこそこでコントロールされる、仕掛けるタイミングも難しいということで意外と実力を発揮しにくいレースという傾向となっています。

過去3年は同じような展開になっており、前につけて反応できる馬が圧倒的に強い結果となっています。
その点でもスピードがあり、それをコントロールして要所で反応できる総合力を持った馬が良く、昨年のストレイトガールでもやれているように、中距離適性はほとんど問われません。
このレースは好位集団まででペースアップの流れに置かれずついていける総合力が問われる傾向が強く、良馬場なら前の馬を狙う必要があります。

★土曜日 ブラスト
東京11レース

クラリティシチー
休ませてからは1,2着と安定して走れている1頭。
前走のダービー卿CTは仮柵A→B移動後の週で馬場状態絶好となり、差し馬有利の高速馬場。
ラインスピリットが先手を奪って抑えましたが、2コーナーでは外枠のクラレントやアーデントが次々とやってきて、中盤のペースが速まる展開。
2列目でついて回っていた馬には結構なペースになってしまい、3コーナー過ぎで馬群がバラけて、4コーナーで追い込み集団が一気に迫て直線で横一線の形。
最終的にモーリスがちぎった内容で、ここで2着とはいえ、3馬身半差の2着。
11.1 - 11.3 - 11.6 - 11.7 - 10.9というラップでL1最速となりましたが、モーリス以外はこのラップについていけず、モーリス以外は並レベルの1戦です。
3コーナーの段階ではまだモーリスより前にいましたが、外から様子を見ながら進めていき、4コーナーで先に仕掛けて外から中団列に並びかけて直線に入ると、そこからしっかりと伸びて先頭に立とうとしたその瞬間にモーリスに差されてしまい、最後は甘くなって伸び切れずに2着。
ある程度の流れで溜めながら一瞬の脚を使った形でしたが、L1はこのラップについていく事も出来ませんでした。
モーリスが早めに先頭に立ったことを考えてもこの馬自身のL1は恐らくモーリスとの着差とを足した11.5付近で、L2ではかなり速い脚を使っていたので恐らくL2最速で最後は甘くなりました。
その点からも、使える脚は短いなという印象です。
もう1点、このレースは先行勢が早めにつぶれてコーナーで外から押し上げた馬が蓋をしながらになったので内で包まれた馬は全滅する展開となったため、モーリスとの着差も含めてこの2着は大きな評価はできません。

2走前の東風Sは内ラチ沿いが荒れて外差し有利の馬場状態。
最内の短距離馬ルチャドルアスールが先手を奪いましたが、レース序盤からペイシャフェリスが競る展開となり、全く緩めた箇所がない均一ラップで進み、4コーナーでも隊列が固まらず馬群が横に膨れての差し展開。
最後の坂上で若干ラップが止まり加減となり、先行馬も苦しい展開となりました。
ラップで見ても11.6 - 11.6 - 11.5 - 11.8 - 12.1と淀みなく完全な消耗戦となり、ここでも五分には出て縦長の中で後方から進め脚を溜める形。
3〜4コーナーで大外からじわっと押し上げながらも後方で直線に入り、そこから一気に伸びて中団列まで楽に取り付くと先に抜け出したシャイニープリンスをL1で捕えての完勝。
この内容は評価できる1戦で、スピードが問われるポテンシャル戦の中で前半で無理をしないことで後半の破壊力を引き出しました。
L3最速戦で3〜4コーナーで外を回しながら最後まで脚をつかえたように高いレベルのパフォーマンスだったと言えます。
この1戦ではトップスピード持続力の高さを見せてきており、溜めることで終いの破壊力を引き出した形です。
ただ、東風Sのレースレベルは微妙で、同日の3歳500万下グランシルクは強敵とはいえ1:34.4だったことを考えると、正直この流れで勝ち時計が1:33.8というのは古馬のオープン特別としては平凡だったように思えます。

この馬は昨年の秋は完全に古馬の壁にぶつかっており、府中ではイマイチで、富士Sではスローから12.0 - 11.8 - 10.9 - 11.2 - 11.7とL3最速で極端なトップスピード持続戦の形で番手外から器用に立ち回って直線序盤で一端は先頭にという競馬で伸びあぐね、直線では徐々に下がって2列目、L1では完全に下がってしまいました。
3歳500万下勝ちの時は割と器用にハナを切って出し抜く競馬ができていましたが、トップスピードの持続力という観点、ポテンシャルという観点で見ても近2走のパフォーマンスでは足りない印象です。