まとめ

過去ログ381 2015/5/18 12:38

★日曜日 ブラスト
東京11レース

オークス

流れは中盤が弛む『中弛み』が基本。
桜花賞までマイルを中心に使われてきた馬が多く、大幅な距離延長となることへの対応力に、皆不安を抱えているためか、中盤は締まることはなく、脚を溜めての末脚勝負になることが多い傾向があります。
テンが速い『前傾』は、差し・追込有利なはずですが、テンで脚を使いつつもスタミナを活かす先行馬が好走することも多くなっています。
上がりが速い『加速』は、テン・中盤共に脚を溜め上がり勝負のため、サンデーサイレンス系が得意とした流れ。先行・差しともに好走しています。

血統の傾向は、サンデーサイレンス系が非常に強い傾向で、06・07・09年は非サンデーサイレンス系が勝っていますが、基本は『中弛み』の流れのため上がりの競馬になりやすく、そのため決め手あるサンデーサイレンス系に向くと考えられます。
スピード型のサンデーサイレンスの好走もありますが、どちらかというとスタミナ型サンデーサイレンス系の好走が主となります。
サンデーサイレンス系以外では、リファール系、ニジンスキー系、グレイソヴリン系といった欧州型スタミナタイプの血統も好走しています。

これはこの時期の牝馬には過酷な2400mの距離が原因。
ただ、ズブズブの結果にはなりにくいため、スタミナだけに偏ったタイプは危険です。
また、キングマンボ系やヴァイスリージェント系など、東京芝コースGT好走血統にも注目が必要です。

ステップの傾向は、以前は桜花賞負け組の逆襲が多くありましたが、阪神競馬場の改修以降は桜花賞とのつながりが強くなり、桜花賞好走馬がそのまま好走することが多くなっています。
近年の桜花賞はスピードの持続能力+スタミナ適性が問われることが多くなり、また桜花賞好走できる完成度の高さがそのまま活きる傾向となっていると考えられます。
また、桜花賞で最速上がりで好走した馬は好走が多く、注意が必要。

フローラS組は、好走しても2・3着が多く、00年以降で勝ち馬は01年レディパステル、10年サンテミリオンの2頭のみ。
連下候補として向くと考えます(=近年の好走は、10年1着サンテミリオン・3着アグネスワルツ、11年2着ピュアブリーゼ、12年3着アイスフォーリス、13年2着エバーブロッサム・3着デニムアンドルビーなど)。

最後に、オークスは小さい馬がよく好走しており、470キロのラインが目安となります。

★日曜日の見解
東京11レース
第76回優駿牝馬(G1)

1番人気 (3-2-1-4)
2番人気 (1-3-1-5)
3番人気 (2-0-2-6)
4番人気 (1-0-1-8)
5番人気 (2-2-1-5)
6番人気 (0-0-0-10)
7〜9人 (2-1-4-23)
10人以下(0-1-0-88)

過去10年で16万馬券、44万馬券、54万馬券、15万馬券が出ており、比較的荒れやすい。


前走データ
重賞(9-9-9-96)
├桜花賞(8-6-4-58)
├フローラS(1-3-4-32)
├皐月賞(0-0-1-0)
├NHKマイルC(0-0-0-2)
├阪神JF(0-0-0-1)
└フラワーC(0-0-0-3)

OP特別(2-0-1-37)
├スイートピーS(1-0-1-27)
└忘れな草賞(1-0-0-10)

500万下・未勝利(0-0-0-16)


前走G1だった馬は(8-6-5-61)で桜花賞組が中心となります。

前走桜花賞で2番人気以内なら(5-3-1-6)で、連対率53%。

桜花賞5着以下に負けていた馬の巻き返しは…

2013年1着メイショウマンボ
2008年1着トールポピー
2006年2着フサイチパンドラ

この3頭は前々走重賞連対馬。

前走G2・G3だった馬は(1-3-4-35)で、フローラS組が中心。
フローラSで3着以内に好走していた馬が、本番でも馬券になっているが、フローラS4着以下は(0-0-0-13)で全滅。

★日土曜日 共通
東京11レース
ヴィクトリアマイル

バウンスシャッセ
この馬はオークス3着以外は高いパフォーマンスをみせていません。
前走の中山牝馬Sの内容からも、中距離でのポテンシャル勝負では最上位の牝馬相手に戦えるとは思えません。
中距離路線ではスピード的に優位に立てず、ポジションを取って待つような競馬だと苦しい印象です。
今回は1ハロン短縮の府中のマイル戦となり、スピード不足は明らかです。
トップスピードの質に関してはオークスでそれなりには見せていましたが、11.3とそこまで速いラップではありません。
緩い流れでの総合力勝負ではアルテミスSで完敗を喫しているなど、マイルでやれる目途は全く立てていません。
この馬の場合は2000mよりも長い距離を使ってポジションを取る競馬をした方が良さそうな印象があり、2200m以上で積極策なら面白いタイプですが、府中のマイル戦で狙えるだけの材料はありません。

タガノエトワール
秋華賞ではヌーヴォレコルトには完敗の3着。
秋華賞はハイペースの流れの中で12.2 - 11.5 - 11.7 - 11.8 - 11.8とL4最速のポテンシャル戦となり、中団からヌーヴォレコルトに対してポジション差を埋める競馬ができていました。
3〜4コーナーでは終始外を回り、ロスがあった中で直線序盤もしぶとく伸びて一旦は先頭に立とうかという競馬。
L1で今ヌーヴォレコルトに差される形にって3着。
コーナーで11秒台、ロスがそれなりにあった中で終始外目を通したのは上位の中ではこの馬だけで、ヌーヴォレコルトも3コーナーは内で我慢ができていました。
結果的にあと一つ後ろからの競馬が出来ていればもっと際どかったはずで、この展開で3着そのものはポテンシャル面でヌーヴォレコルトに見劣った形でしたが、ローズSと比べると内容的には評価できます。
あのポジショニングを内枠でできてたら結果は違っていた印象で、今回の枠並びは非常に面白うように思えます。
その後の修学院S、武庫川Sでは4、13着と結果が出ていませんが、エリザベス女王杯を使う予定が除外となったために修学院Sを使いましたが、マイル戦の大外枠に入ってしまい、出遅れて後方2番手からの競馬で届かずの7着。
武庫川Sでは直線で前がずらっと壁になってほとんど負えずに参考外の1戦です。
2走前の心斎橋Sでは34.2-35.9とハイペースから11.3 - 11.8 - 11.9 - 11.7 - 12.3と12秒前後を連続させる競馬で出負けして後方からの競馬。3〜4コーナーで大外から押し上げる競馬を敢行し、3コーナーで内から出てこられて直線でもずいぶんと外へ連れて行かれる厳しい展開となりました。
ゲートが拙いというのはこの条件を考えると優位に運べるか微妙なところではありますが、2走前に1400m戦を使った事で前走は行きっぷりが良くなり好スタートを切れていました。
前走でスタート面の不安は軽減されましたが、ローズSではヌーヴォに出し抜かれている間に中団からジリジリとしか伸びてこなかったという点からもトップスピードの質ということに関してはそこまで強気にはなれず、どちらかというとL1での食い込みの方が印象が大きい1頭です。
その点で器用さが問われやすいヴィクトリアマイルで問われる適性面から見ると不安が残ります。
前走のような行き脚を見せてヌーヴォレコルトよりも前で競馬ができるなら秋華賞からも幾らか差を詰める要素にはなってきます。
ヌーヴォレコルト自身もマイルで高いレベルでの先行争いはまだ未知数ではあるので少なくとも対ヌーヴォレコルトに関しては逆転の余地は残っている1頭です。