まとめ

過去ログ385 2015/5/20 16:47

★土曜日 共通
京都11レース

平安ステークス

インカンテーション
厳しい流れの方が良いタイプで、トップスピードが問われるにしても早めの仕掛けでL1でバテ差すイメージです。
前走のフェブラリーSでは46.9と速い流れにしっかりとついていくだけのスピードがあったというのも大きく、過去の実績を見てもハイペースでしっかりと追走して脚を使わされずに後半のポテンシャル面でも良さがあるというタイプなため、京都1900mや阪神2000mのように緩む可能性が高いコースがどうかという点が不安材料として残ります。
特に今の京都はダートもかなり時計が出ているため、ペースが上がり切らずに後半11秒台後半を連続することあるため、そういった展開の場合はそこまで前にはつけられない可能性が高く、3〜4コーナーでペースが上げられた時に外からだと速さ負けして置かれる可能性が高いように思えます。
これまでの傾向的に見てもどちらかというと中距離色が強いため、3コーナーまでにはいい位置に付けたいところですが、そういう競馬ができるかどうかが焦点となります。
内田騎手に替わったことで前走同様それなりにポジションを取ってくれば面白い馬ですが、軽い京都のダートで速いラップをコーナーから連続されるとそこでついていくだけのトップスピードの質ということに関してはナムラビクターやマイネルクロップには確実に見劣る可能性がたかく、過剰人気するようなら軽視したい1頭です。


マイネルクロップ
少し息を入れてトップスピード面を引き出す形でパフォーマンスを上げてきた馬で、前走のマーチSではハイペースから13.2 - 12.3 - 12.6 - 12.7 - 12.5 - 13.0と少し緩んでからのL5最速戦となり、ポテンシャル勝負で勝ち切りました。
大外枠から先行争いの中で前に行ききれずに中団外目からの競馬。
3〜4コーナーでは好位列で進め、直線序盤でジリジリと伸びてくると、L1で一歩ずつしぶとく伸びてきて重賞制覇。
相手関係から見てもイッシンドウタイやマスクトヒーローといった中山1800での強敵を撃破できた点は大きく評価できます。
京都巧者だけに、適性外中山でこの結果を出せたというのは不気味な要素だと言えます。

この馬は京都の下りでスピードに乗せてトップスピード持続力で良さを見せてきた馬で、京都でも緩みやすい1900mは非常に面白い舞台です。
京都1900mの花園Sではサンマルデュークに半馬身差で敗れていますが、このケースは京都1900m戦でも特殊なケースで、12.4 - 12.5 - 12.5 - 12.7 - 12.6 - 12.8の一貫ペース、スピードとポテンシャル面を要求されたのも響いた形で、この馬は1800m戦でも緩んだ方が良いため、息を入れて後半トップスピードの質と持続力を要求される競馬になれば高いパフォーマンスが可能です。
不安材料は一貫ペースに持ち込まれた時で、インカンテーションとは逆のタイプと言えます。
理想は軽いダートでメリハリをつけたラップ。
トップスピード勝負ではまだ底を見せていないため、京都1900mで道中息が入ればチャンス十bんです。

★日曜日 共通
オークスの過去10年のラップ傾向

オークスは総合力タイプが近年非常に強い傾向が出ており、コース改修後の桜花賞が4コーナーの下りから末脚を引き出しやすく単純な絶対能力が強い馬が強い勝ち方をする事もあり、比較的オークスでの波乱は少なくなったように思いますが、力関係の逆転が多少起こっています。
ブエナビスタは何とか差し切れましたが、ハープスターがヌーヴォレコルトに敗れた昨年や、フローラSで強烈だったデニムアンドルビーよりもメイショウマンボの方がだったたりと、追込みがなかなか嵌りにくいレースとなっています。
4コーナー10番手以降の馬が差し切れたのは、シーザリオ、ブエナビスタ、アパパネ、ジェンティルドンナの4頭。

シーザリオは桜花賞をメンバー最速の上りでアタマ差の2着。その後はアメリカンオークスに挑戦して優勝。しかし、競走中に繋靭帯炎を発症し、長期休養となりましたが、調教中に繋靭帯炎を再発しわずか6戦で引退。

ブエナビスタは阪神JFをメンバー最速の上りで優勝し、桜花賞でもメンバー最速の上りで優勝。
後に天皇賞・秋、JCを制しています。

アパパネはメンバー最速の脚は使えておらず、その後も牡馬相手のレースで苦戦し、牝馬相手の重賞で勝ち負け。

ジェンティルドンナは桜花賞をメンバー最速の上りで優勝しており、3冠を達成。続くJCも優勝しており、翌年にはJC2連覇を達成。

アパパネの年は、稍重馬場で馬場の良い外を通ったアパパネとサンテミリオンの同着優勝で、これ以外の3度は全て良馬場となっています。

オークスで差し切るには、桜花賞でメンバー最速の脚で優勝している事が条件で、桜花賞とオークスをメンバー最速の脚で勝ち切った馬がその後の牡馬相手のG1レースでも優勝しています。

ラップで見ていくと特徴的な点がありますが、全体のペースは非常に分散しています。
ただ、オークスの場合は逃げ馬が単騎で引っ張っていく形が多く、実質的にはそこまでハイペースになることはありません。
実質的にも厳しい流れだったといえるのはジェンティルドンナ、カワカミプリンセスの年のみです。
これはラップ的に2F戦になっていますが、このラップを刻んだジェンティルドンナが怪物級だっただけで、普通のレベルで見れば2着争い以降は最後は12秒後半です。
カワカミプリンセスの時もシェルズレイの大逃げがありましたが、バランスで見ると他の馬も平均ペース。
注目する点は要所までのラップで、基本的にこのレースはL2最速戦になりやすい傾向があります。
単騎逃げ馬が序盤に速いペースを刻み、向正面で息を入れるという傾向です。

7F目〜L4までのラップが13秒前後になることが多く、少なくとも12秒台後半を刻む確率はかなり高く、これはレースを作っている単騎逃げ馬のもので、ここで離れた好位勢は差を詰めていくことになります。

追込み馬が仕掛けにくい心理としてはこのラップが絡んでいる事は明白です。
離れた逃げ番手馬が勝手に下がってきているのを好位勢が捕まえに行っているように錯覚してしまい、 ペースが緩い段階でも追込み馬が動かないケースが目立っています。
ペースそのものが速く見え、3コーナーで動いていくのでここからある程度ペースが上がりそうで実際は前が落としており、直線入りでも後続からのプレッシャーが無いため、好位列が仕掛けを待てます。
そこからL2最速戦で前が出し抜いて追込み馬がなかなか追い込み切れずL1のバテ差しでようやく届いてくるイメージです。

オークで総合力タイプが強い理由は、前目で運びつつも離れた逃げ番手馬が下がってくるのはこのレベルでは放っておけばまず下がってくるという前提があります。
そこで、好位列が仕掛けを待っている段階でも前が下がってくるために動いているように見える事で後方勢の仕掛けが遅れて今しまいます。
好位列が待つことで直線でギアチェンジを要求させ、スッと反応できる馬が一気にL2の最速地点までに伸びてくる形。
エンジンの掛かりが悪い馬は桜花賞と違って下りで勢いをつけられずに苦戦します。

4コーナーの下り坂、直線最後の急坂があってトップスピードの持続力タイプが強い桜花賞と、仕掛けどころが遅くなりやすく直線最後は平坦な東京。
東京コースのイメージに反して、オークスは地力勝負になりにくく、世代間で抜けた馬は強う競馬をしていますが、力関係が拮抗している場合には前につけられる総合力タイプが有利なレースです。

基本的に追込み馬は実力がないと届かないケースが多く、過去を見ても、穴馬はほとんどが中団以上のポジションで競馬を進めています。

・4コーナー7番手以内で馬券になった穴馬。
06年3着 アサヒライジング 7番人気
08年2着 エフティマイア 13番人気
10年3着 アグネスワルツ 8番人気
11年1着 エリンコート 7番人気
11年2着 ピュアブリーゼ 8番人気
12年3着 アイスフォーリス 9番人気
13年1着 メイショウマンボ 9番人気

★日曜日 共通
オークスの過去10年のラップ傾向

オークスは総合力タイプが近年非常に強い傾向が出ており、コース改修後の桜花賞が4コーナーの下りから末脚を引き出しやすく単純な絶対能力が強い馬が強い勝ち方をする事もあり、比較的オークスでの波乱は少なくなったように思いますが、力関係の逆転が多少起こっています。
ブエナビスタは何とか差し切れましたが、ハープスターがヌーヴォレコルトに敗れた昨年や、フローラSで強烈だったデニムアンドルビーよりもメイショウマンボの方がだったたりと、追込みがなかなか嵌りにくいレースとなっています。
4コーナー10番手以降の馬が差し切れたのは、シーザリオ、ブエナビスタ、アパパネ、ジェンティルドンナの4頭。

シーザリオは桜花賞をメンバー最速の上りでアタマ差の2着。その後はアメリカンオークスに挑戦して優勝。しかし、競走中に繋靭帯炎を発症し、長期休養となりましたが、調教中に繋靭帯炎を再発しわずか6戦で引退。

ブエナビスタは阪神JFをメンバー最速の上りで優勝し、桜花賞でもメンバー最速の上りで優勝。
後に天皇賞・秋、JCを制しています。

アパパネはメンバー最速の脚は使えておらず、その後も牡馬相手のレースで苦戦し、牝馬相手の重賞で勝ち負け。

ジェンティルドンナは桜花賞をメンバー最速の上りで優勝しており、3冠を達成。続くJCも優勝しており、翌年にはJC2連覇を達成。

アパパネの年は、稍重馬場で馬場の良い外を通ったアパパネとサンテミリオンの同着優勝で、これ以外の3度は全て良馬場となっています。

オークスで差し切るには、桜花賞でメンバー最速の脚で優勝している事が条件で、桜花賞とオークスをメンバー最速の脚で勝ち切った馬がその後の牡馬相手のG1レースでも優勝しています。

ラップで見ていくと特徴的な点がありますが、全体のペースは非常に分散しています。
ただ、オークスの場合は逃げ馬が単騎で引っ張っていく形が多く、実質的にはそこまでハイペースになることはありません。
実質的にも厳しい流れだったといえるのはジェンティルドンナ、カワカミプリンセスの年のみです。
これはラップ的に2F戦になっていますが、このラップを刻んだジェンティルドンナが怪物級だっただけで、普通のレベルで見れば2着争い以降は最後は12秒後半です。
カワカミプリンセスの時もシェルズレイの大逃げがありましたが、バランスで見ると他の馬も平均ペース。
注目する点は要所までのラップで、基本的にこのレースはL2最速戦になりやすい傾向があります。


単騎逃げ馬が序盤に速いペースを刻み、そしてそこで息を入れるのが向こう正面坂以降という感じ。7F目〜L4までのラップが13秒前後になることが非常に多い。少なくとも12秒台後半を刻む確率はかなり高い。これはレースを作っている単騎逃げ馬のもので、実質的にはここで離れた好位勢はじわっと差を詰めていくことになる。向こう正面半ばから4角までは単騎逃げ、番手馬辺りは緩めにかかるのでこういうラップ推移になると。


 騎手心理として追込み馬、特に川田なんかは去年もやらかしていたんだが、恐らく仕掛けにくい心理としてはこのラップが絡んでいるんだろうと思う。離れた逃げ番手馬が勝手に下がってきているのを好位勢が捕まえに行っていると見えてしまうのかなと。 ペースが緩い段階でも追込み馬が動かないケースが多いのはこのせいかもしれない。ペースそのものが早く見えるし、3角で動いていくのでここからある程度ペースが上がりそうで実際は前が落としていると。だから直線入りでも後続からのプレッシャーがないので好位列が仕掛けを待てる、そこからL2最速戦でスッと出し抜いて追込み馬がなかなか追い込み切れずL1のバテ差しでようやくというのが印象としてある。


 総合力タイプが強いのは、やはり前目では運びつつも離れた逃げ番手馬が下がってくるのはこのレベルでは当たり前というか、強い馬が強い逃げを打っているわけだし淀ではないので放っておけばまず下がってくるという前提がある。そのうえで好位列が仕掛けを待っても前が下がってくるので動いているように見えることで後方勢の仕掛けが視覚的に難しいと。好位列が待つことで直線でギアチェンジを要求させ、スッと反応できる馬が一気にL2の最速地点までに伸びてくる。エンジンの掛かりが悪い馬は桜花賞と違って下りで勢いをつけられない。自分としてはそういうレースになりやすいかなとみていて、根拠としてはやはりL5−4あたりの緩いラップだろう。 桜花賞で凄い脚、府中の長い直線でもとなりがちで、確かにある程度脚は使えるが、桜花賞ほど出し切れるとは思わない方が良い。4角の下り坂、L1の急坂があってTS持続力タイプが強い桜花賞と、仕掛けどころそのものが遅くなりやすくL1は平坦な東京。距離と映像的な印象から早くなって地力勝負という認識をしがちだが、むしろそこまでの器用さが問われる可能性が高いレースだという認識が欲しい。


 いずれにせよ単騎逃げ馬が多いこのレース、全体の字面ではなくしっかりと実質的なレースがどうなるかを擁むのがポイントになると思う。ただ今回は逃げ馬が不在でそのうえで逃げるかもしれない、逃げると厄介な馬も何頭か存在する。これまでの傾向はやはり総合力型が優位に感じられる内容が多かったが、ドンキの出方次第ではペースそのものが実質的にも上がる可能性もあるし、枠順を見て展開を予想していく必要があるだろうと。ただ、やはり基本的に追込み馬は実力がないと届かないケースが多い。過去を見ても、穴馬はほとんどが中団以上のポジションで競馬を進めている。その辺りを考えながら今年のオークスの予想を楽しみたいところだ。