まとめ

過去ログ393 2015/5/26 11:47

★日曜日 ウイナ
東京11レース

究極の伏兵馬
サトノラーゼン

キタサンブラックに3馬身差で完敗した500万下の東京2000mでは、マイネルポルトゥスが途中から後続を引き離す大逃げで、1秒以上離れた2番手の組もそれなりに速い展開。
逃げ馬は直線でバッタリ止まりましたが、隊列が縦に離され過ぎて後続が荒れた馬場に脚を取られ追い上げられず、2番手のキタサンブラックがそのまま押し切ってしまう展開。
ラップで見ると、12.2 - 12.6 - 12.2 - 12.1 - 12.6 - 12.1というラップ推移。
L2まで逃げ馬が刻んでいたのもあり、かなり大逃げだった事を考えると離れた番手のキタサンブラックのバランスで見るとややスローぐらいの流れと考えられます。

スタート後は下げて好位でキタサンより一列後ろで進めていく形で、道中も折り合いを重視しながら大逃げ馬を無視してスローで進め、3〜4コーナーでキタサンブラックがじわっと仕掛けながらの中で、外目からそれよりも遅い仕掛けになって直線では中団列まで下がる展開。
直線序盤でいい脚を使って伸びてきましたが、キタサンに出し抜かれて苦しくなり、最後までジリっぽくしっかりとは伸びたものの前にいたキタサンに届かず3馬身差の完敗となりました。
レース序盤のポジション争いはこちらの方が優位で、下げての好位列だった事もあり、まともに先行争いをすればキタサン相手にはこの時点では優位に立てていた可能性はあります。
変なペースになった事で、結果的には位置取りの差で負けた面も大きかったように思えます。

次走のゆきやなぎ賞では柔らかくて時計掛かる馬場状態という事もあり、当時はまだ力がつききっていなかったため、踏ん張りが利かずに3着。
この時はパドックでもイレ込んでおり、レース前の消耗が激しかった事もあり参考外の1戦と言えます。

前走の京都新聞杯では立ち回りの上手さを見せての勝利となった1戦で、超高速馬場状態で平均的に流れ、12.6 - 12.5 - 11.9 - 11.4 - 11.9 - 11.6と少し緩んでのL3最速戦。
最速地点が4コーナーとなっていますがL1も加速しています。
前半は好位列で進めて、ペースも流れて3コーナー手前の緩みで3列目の中目から3コーナーの下りで押さえつつ仕掛けを待つ展開。
勝負どころでは前の馬が止まりかけていたため、早めに進路を探して前後の馬の様子を確認しながらの仕掛けとなり、立ち回りの上手さを見せて上手なレース運びでの勝利となりました。
この1戦でスピード面でのパフォーマンスを上げてきており、59秒台とこの距離でのペースと考えると馬場を考慮しても平均的には流れており、その流れでもしっかりと加速していく余力を見せられました。
これぐらいペースが上がった方がこの馬は優位になれるだけに、後続でスピード面で難がある馬が持ち味の末脚を削がれる中でこの馬としては前からしっかりと一脚を使えた内容と言えます。

過去10年の京都新聞杯組は(1-1-1-21)ですが、馬券になった3頭は2013年キズナ、2012年トーセンホマレボシ、2005年インティライミで全て京都新聞杯勝ち馬。
京都新聞杯歴代1位が去年のトーセンホマレボシ2.10.0で2位がハーツクライ2.11.9、キズナは3位の2.12.3。

歴代5位のゲシュタルト2.12.8でさえ最強世代と言われたエイシンフラッシュの4着。稍重を考えれば歴代6位以上に価値があるインティライミもディープの2着。
のサトノラーゼンは2.11.3で歴代2位に食い込みます。
青葉賞勝ち馬レーヴミストラルを未勝利で破っており先行して勝っている点もおおきなプラス材料と言えます。同馬が粘り込める可能性が非常に高く、この馬が今年のダービーの究極の伏兵馬となります。

★日曜日 G1C
東京11レース

ドゥラメンテ
皐月賞までにこの馬がとてつもないパフォーマンスを見せた1戦は3走前のセントポーリア賞で、雪掻き後の荒れ芝で渋り気味の馬場で、さらに強風で差し馬が有利な傾向。
マラケシュが促してから逸ったほどの勢いで飛ばして逃げ、道中通過もかなり速い時計で流れ、後続も追撃していましたが4コーナーでもまだリードが残っていた程。
直線に向いて隊列が一変し、馬群もバラけて持続力勝負となり、直線ラップの上で加速していたのは勝ち馬のドゥラメンテのみでした。
直線序盤で2列目に並びかける間もなく一気に先頭に立つとラスト200m付近で突き抜ける圧巻の勝利。
自分から動いて直線のどの地点でも圧倒的な競馬をしたという驚異のパフォーマンスを見せており、そこそこは流れていた中で、トップスピードを長く持続させた能力は非常に高く評価できます。

次走の共同通信杯ではこの馬の脆さを見せてしまい2着。
内目荒れていましたが、フラットで速めの馬場状態となり、最初はシゲルケンカヤマとコスモナインボールが競り合っていましたが、すぐび譲って単騎逃げの形。
後続もあまり差を詰めず、プレッシャーを掛けることなく3コーナー手前からペースがかなり落ちる展開となり、4コーナーを回ってペースアップし、全馬直線で速い上がりを記録する流れとなりました。
全体的にやや遅めでしたが、中盤が少し遅くなり、スタート後にリアルスティールが外にヨレてアヴニールマルシェを遮り、向正面ではドゥラメンテが折り合えずチグハグする場面も見られました。
流れに乗り損ねても強い競馬をしたドゥラメンテでしたが、流れに乗って競馬をしたリアルスティールが坂上でもう一伸びており、ここでコンマ1秒差の2着となりました。
このレースではセントポーリア賞で見せたトップスピードの持続力が見られませんでしたが、その要因は、12.6→11.0まで一気にギアを上げる事は対応できていましたが、そこのギアチェンジで脚を使ってしまったように考えられます。
同じ舞台のセントポーリア賞もかなりのギアチェンジが問われたように見えますが、これは逃げ馬が失速して下がってきただけで、離れた2列目で見ると3〜4コーナーで詰めており、ここは11秒後半〜12秒で、徐々に押し上げながら直線を向く事ができました。
遅いラップ地点でこの馬は速いラップを刻んでいた分だけ他馬よりもトップスピードに乗せやすかったと言えます。
しかし、共同通信杯では中弛みをコントロールしながらの競馬となり、12.6の遅い流れに自身も合わせた結果、急激なギアチェンジを問われたと言えます。
この2戦からもこの馬にとってはレースが全体的に流れてくれた方がいいタイプだと言えます。

前走の皐月賞は内側は適度に使い込まれていて、速い時計の出やすい良馬場となり、クラリティスカイの逃げで、キタサンブラックやそれ以下の後続もあまり攻めずほぼ単騎の形。
前半1000m59秒0は結果から前後半イーブンペースの折り返しとなり、位置取りは2桁通過順の後方組に不利な展開で、直線ほとんど内目を回った好位勢が残る流れを、4コーナーで強引に横切って外に持ち出したドゥラメンテが物凄い脚で差し切り、かなり力が違うと思わせる内容。

さすがに4コーナーでの立ち回りはどうかと思いますが、この馬自身の評価としてかなり高いパフォーマンスだったと言えます。
リアルスティールがL1で11.8程度の走破ラップになっており、この馬のL1の入りで4馬身ほど差があった中でリアルスティールよりも0.2早くゴールしていることを考えれば、11秒台を切る脚は確実に使えている計算になります。
皐月賞は徐々に加速していく流れで、高速馬場でトップスピードに乗せやすい状況だったというのもあり、この展開でもL1で最速の脚を使っていることを考えても全く底を見せていません。
問題はペースが緩んで各馬が脚を引き出す余力が残っていた場合で、その場合はリアルスティールに、キタサンブラックにも逆転の余地は残されています。

★日曜日 ブラスト
東京10レース

ダービー
先週のオークス同様に中盤が弛む『中弛み』が基本の流れ。
比較的先行が強く、差しも決まりますが差し馬は皐月賞で速い上がりで好走していた馬が多い傾向。

血統の傾向は、サンデーサイレンス系の好走が多いものの、その中でもスタミナ型サンデーサイレンス系が一番適性が向くと考えられます(=アグネスタキオン、ネオユニヴァース、スペシャルウィーク、マンハッタンカフェ、ステイゴールド、ハーツクライ、ディープインパクトなどの好走から)。
また近年(=07年・08年・10年・11年)は、母父サンデーサイレンスも好走が多く、近走好走している勢いのある馬なら注意が必要です。

また、欧州型スタミナ血統(=サドラーズウェルズ系、リファール系、グレイソヴリン系、ロベルト系など)も好走しています。
 
牝系の傾向は、No.〔1〕〔2〕〔3〕〔4〕〔8〕〔23〕が好走。
No.〔1〕の牝系は、この時期の成長力と完成度でアドバンテージのある牝系。重賞好走歴がある馬なら能力は信頼してよいと考える。
No.〔2〕の牝系は、瞬発力勝負に強く広いコースの末脚勝負に向く。この時期の成長能力も優れた牝系。
No.〔3〕の牝系は、クラシック春シーズンに身が入る成長力を有し、直線の長いコースで能力を発揮する。
No.〔4〕の牝系は、スタミナ豊富で距離延長に向き、3歳春シーズンの成長力が豊富。
No.〔8〕の牝系は、オークスと相性良い馬が多く、スタミナ型の適性を有している。叩き良化型で、高速時計にも強い。
No.〔23〕の牝系は、スピードの持続性能に長けた牝系。『前傾』の流れが複合すると好走しやすい。
その中でも特注はNo.〔3-l〕。No.〔3〕の牝系は、ダービー馬でメイショウサムソンやウオッカやスペシャルウィークがいる牝系。分枝記号lはクラシックで好走が多く、クラシックでは要注意。

ステップの傾向
・皐月賞直行組が中心。皐月賞5着以内or敗退していても5番人気以内の馬なら反撃可能で、その中で小回りコースでスピードの持続性能を問われる皐月賞で速い上がりを使った馬が、直線の長い東京コースで能力全開で嵌ることが多い傾向。
・青葉賞組は1着馬がダービーでは2・3着になることが多く、同距離・同コースを使うことでのストレスの可能性が考えられます。
対抗、連下候補が妥当。青葉賞2・3着馬は、前走で勝負付けが済んでいるような印象で、好走馬は少ない。
・京都新聞杯組も1着馬は青葉賞同様2・3着になることもあるが、近5年では好走馬がいないステップ。ここでも2・3着馬はすでに勝負付けは済んでいるような印象ですが、好タイムで勝っている馬には注意が必要。
・NHKマイルC組はダービー馬もいますが、敗退もあり。ペースと距離適性によって好走可能と考えられます。