まとめ

過去ログ669 2016/11/29 11:18

★日曜日
モンドクラッセ
5走前の内房Sはこれまでのレース内容とは違う展開になりましたが、問題とせずに5馬身ちぎる圧勝。距離延長と直線の坂が課題となりましたが、これも問題とせず、自分の競馬に徹しての逃げ切り勝ちとなりました。ラップで見ると12.5 - 11.7 - 12.1 - 12.2 - 12.5 - 13.5と、2コーナー過ぎの下りから一気に加速して向正面が最速となる仕掛けの早い展開となりました。3〜4コーナーでは徐々に減速していく流れとなりましたが、それでも楽な手ごたえで突き放し、同型のショウナンを潰して直線に持ち込むと、直線序盤でもまだ余裕を見せながら、最後までばてずに伸びていました。5F戦となるの超ロングスパート戦をクリアしており、現時点で弱点の無い1頭と言えます。前走の大沼Sは直線の追い風が厳しい状況となり、水は引いて脚抜き良いスピード馬場で前が有利な状況となりました。トミケンユークアイがモンドクラッセの頭を叩いてハナを切るも、モンドクラッセは意に介せず2番手で悠々と運び、3番手にはビービーバーレルが進出。比較的速い流れを、向正面でヴァンヌーヴォーが捲って押し上げましたが、中途半端で早々に脱落し、3コーナーでは4番手以下との差が徐々に開き、ほぼ前3頭の競馬となりまいた。しかしモンドクラッセが4コーナーでいち早く先頭に立ち、従来のレコードを0.3秒更新しただけでなく、後続を0.5秒千切った非常に強い内容での勝利となりました。大沼Sはステップレースだったため、今回は更に一段パワーアップが見込めます。北海道は5戦5勝の得意舞台で今回も目が離せない1頭です。

モーニン
崩れる可能性が低い1頭で、昨年の武蔵野Sは1番人気で3着となりましたが、発馬でフィールザスマートと接触し、向こう流しでグレープブランデーに前をカットされ、その直後にはナガラオリオンと接触する不利がありました。さらに両サイドから並ばれてしまい、コーナー手前で前に押し上げる形となり、結果的に正攻法の競馬を強いられてしまいましたが、直線では前との差を詰め切れずに3着となりました。後ろから全く脚を引き出せなかったかしわ記念の内容的にも、東京1600の舞台でも淡々とした流れより、メリハリがあった方が良いタイプで、最序盤が速くてもコーナーで息を入れられる展開なら心配はありません。ハイレベルだった昨年の武蔵野S組をまずは上位で評価し、そのうえでの他の路線の評価というところになります。現時点でのパフォーマンスとしてみると前走で58キロを背負ってアウォーディーを相手に互角に戦えたのは大きな材料で、ハイペースになってもどこかで緩めば対応可能で、昨年はチグハグナレースながらも強敵相手に3着だったため、タガノトネールが少し落としてきているのであれば、仮に単調な流れになったとしても信頼できます。馬場が締まればレコード勝ちのフェブラリーSで見せたパフォーマンスからは更に信頼度は上がります。この時は直線で物見をしてしまいましたが、ノンコノユメが来るのを待って我慢する余裕もあっただけに、馬場が締まった方がパフォーマンスは上がります。

ラニ
ポテンシャル面が非常に高い馬で、早めに仕掛ける形でしぶとく最後まで脚を使ってくるタイプ。今の段階ではスピード的に少し不安があり、前走のブラジルカップは完全に淀みなく入って2100mのスピードで押し切ったミツバを相手にL1で決定的とまでは言えず、ついていくだけの前半のスピードが乏しい印象です。ハイペースバランスになってもやれるという点ではスピード面は持っていますが、単純に追走力不足になる可能性が高いタイプです。この点は京都1800mを走る上では難しい要素で、京都1800mで外々から押し上げていくという競馬はハマりにくいため、この馬にとっては後半部分でも課題が出てきます。UAEダービーを勝った時でも序盤はゆったり入っており、向正面で動く形でロングスパートに持ち込んだというのが大きな勝因です。全体的にフラットに入ってこられると押し上げる余地も作りにくく、3〜4角だとロスも多くなります。今回はこの馬にとってはかなり乗りにくい条件で、前走でやれたのも2100mで淡々と淀みなくという中でジリジリとばてずに伸びてきたというところにあり、馬券的には強気にはなれません。適性的には阪神1800m向きですが、この馬のポテンシャル、成長力でどこまで補えるかがカギとなります。

ロワジャルダン
この馬はチャンピオンズカップで2秒以上流れた時のバテ差しが印象的にも強く、フェブラリーSも含めて前半は明確に流れた方が良いタイプのように思えます。その点でも見た目以上にスピード色が強く、東海Sのようにスローからの2F戦にも一定は対応してきましたが、それでも0.9差、2F戦としては決定的な差をつけられてしまいました。フェブラリーSからある程度ギアチェンジ面も見せてきたとはいえそれが武器になるほどではありません。前走のエルムSは好スタートを切って良いポジションで進めていましたが、結果的には前が残る展開で4着まで。中山コースは3戦して(2.1.0.0)と得意としており、叩き2戦目で前進が見込める1頭です。

★日曜日
ブライトライン
基本的にはみやこSを勝った時の様に47.3-49.5と明確なハイペースでちょうどいいイメージがあります。前走のプロキオンSでもそうですが、1400mの34秒前後のペースに楽に対応できてしまっているようにもともとスピードが勝ったタイプなのは確かで、オアシスSも平均では流れていました。後半要素だけでは少し足りないところは見せているので、レースとしては流れてくれた方が良さそうです。クリノスターオーが突いてペースが上がり、ジェベルムーサが捲りを仕掛けてペースが上がる、その中で2列目〜好位最内、コーナーで脚を使わず我慢できる立場が理想です。

ホッコータルマエ
前走のJBCクラシックはコーナーでも加速していくという流れになっており、コパノリッキーが大井の急コーナーで先に仕掛けてペースを引き上げていくのに対して2列目の外から動きたいタルマエは動けずにここで差を広げられてしまいました。4コーナーでは激しく手が動いていましたが、直線序盤いつもの伸びが見られずにコパノリッキーに突き放されてしまい、最後はサウンドトゥルーにも差し切られての3着。休み明けで、本番に向けての叩き台だったのは間違いなく、それほど悲観するものではありません。昨年のチャンピオンズカップはスロー前残り戦で、これまでのJCダートが中京に移ったレースとなりましたが、GTとしてはスローな流れとなりました。4歳の主力どころが先行できず、中京では厳しい外回しの形で不発で、この流れでは先行馬に有利の展開だったと言えます。ラップで見ると12.9 - 11.9 - 12.2 - 12.4 - 11.7 - 12.4とペースが上がり切らずに後半のコーナーでもまだ12秒台となっており、そこから直線の上り坂で加速するという後半の総合力勝負。出遅れたコパノを尻目にホッコータルマエは2列目に付け、そのまま番手外に持ち出してタルマエのパターンとなりましたが、直線序盤で追い出されるとローマンレジェンドに食い下がられましたがラスト200mでローマンレジェンドを振り切り、ナムラビクターの追撃も体半分保っての押し切り勝ち。コパノが出遅れた事で前半から緩い流れに持ち込めた点が大きな勝因で、今年もスローなら勝ち負けに加われる1頭と言えます。ただ、今回はコパノがスローに落とす可能性は極めて低く、タルマエにとっては苦手なハイペース戦となりそうです。

メイショウスミトモ
中山ダ1800mというコースは、スタート直後とゴール直線に2度の急坂を上るというタフなコース。今回はスローどころか超スローもありえる出走メンバーですが、スローだとしても急坂コースでの実績は重要。この馬は中山では最高でも3着という実績しかありませんが、同じ急坂コースの阪神ダ1800mで1勝、3着4回という実績があります。3走前の、花のみちSでも先行から好位のポジションで立ち回っているように、今回は外3番手という絶好ポジションを取る可能性が高く、人気馬をまとめて負かす可能性までありえます。

★日曜日
サウンドトゥルー
レースの流れに食い込んでいくことは難しい1頭。スタートが下手なタイプで、中京1800mではジュライSでも勝つことは勝ちましたが、ペースも仕掛けも早いというズブズブの展開でのバテ差しでした。平安Sや東京大賞典からもある程度前がコントロールしてしまうとそこからのロングスパート戦でそこまで脅威となるものは見せられていません。平安Sではローマンレジェンドやナムラビクターといったタイプに後半勝負で脅威を与えるほどのポテンシャルは見せておらず、JBCクラシックではタルマエは撃破できたにせよ休み明けで明らかにパフォーマンスを落としていた感もあります。淀みに合わせたクリソライトやハッピースプリントといったところが相手でもあったので、少なくとも平均ペースより遅い流れではそこまで高い評価はできません。このクラスまで来るとバテ差しのポテンシャルタイプなのは間違い無く、かつ前半のスピードが高いがポジショニングが下手という非常に厄介な適性を抱えているため、展開次第の1頭となります。ジュライSや日テレ盃のようなズブズブの展開でばてずに食い込んでくることならこのメンバーでもトップクラスと言えますが、逆にスピードで押し切られるペースだったり、後半勝負になってしまうと現時点では力をつけてきたと言っても優先順位は下がります。タルマエやナムラが上位に来るような昨年のような展開だと対応できずに動けないまま終わる可能性の方が高い1頭です。

タガノトネール
前走のサマーチャンピオンではグレイスフルリープに惨敗し、かきつばた記念でもノボバカラやレーザーバレット辺りに見劣ってしまい、近走のパフォーマンスは物足りない内容となってます。根岸Sでもグレープブランデークラスに捕えられており、この馬の持ち味がなかなか1周コースで時計が掛かりやすい地方のダートだと活かしにくいという事はあります。好調期にあった昨年でもオーバルスプリントでは良で1:26.3の勝ち時計と息が入りやすく後半要素が問われやすい1周コースの1400m戦で時計が掛かっているとレーザーバレットに完敗しており、地方でも盛岡の様にある程度時計が出やすい方が良いようです。また、盛岡の南部杯でも消耗戦で淀みない中でマイルで良さが出ており、この辺りからも、ベストはマイル戦で時計が出やすい馬場でのスピード勝負と考えられます。地方交流でパフォーマンスを落とすのはそういった馬場に対する適性というよりも、コーナー4つでスピードを活かし切れないためです。コーナー2つの舞台で芝スタートで勢いをつけてペースを引き上げる競馬での一発は警戒が必要で、フェブラリーSや根岸との比較でみてもモーニンと互角以上に戦うなら出来る限り緩めずに淡々と入っていく必要があります。

ノンコノユメ
この馬はとにかくバテない馬で、怪物級のポテンシャルを備えています。前走は3歳なふがも58キロを背負って非常に速い流れの中でもついていって3〜4コーナーで大外を回しながらも最後まで突っ込むという驚異のパフォーマンスを見せており、スピードの幅が非常に広い面も示しました。ただ、伏竜Sでも見せているように、器用な感じはありません。大井のJDDでも外からついていって終始外々の競馬をしており、エンジンの掛かりが遅くて瞬時にトップスピードに乗っていくタイプではないので、進路どりのイメージが重要になりそうな点と、多少ロスがあっても外から前を向いていくのがこの馬の持ち味を引き出す上では重要です。今回は上り坂スタートの中京1800で最内枠というのがポイントとなります。この枠ではポジションを取りに行こうと思っても前のスペースを外の馬に取られては下げという形で下げながらレースの流れに置かれる可能性があります。最序盤からリスクを背負ってポジションを取っていくか、早い段階で下げ切って外に持って行き、向正面でジワッと押し上げていくか。中京の3〜4コーナーでの大外ぶん回しは下り坂も相まって楽ではありませんが、この馬のポテンシャルをもってすれば或いは、と思わせるだけのものは見せてきています。中団でポジションを取ったとしても上手く前にコントロールされて要所で動き出す競馬になった時には対応できない可能性が高くなります。昨年の過ち避けるために、コパノは今回はハイペースを刻む可能性の方が高く、更に短距離の逃げ馬のコーリンベリーの参戦でハイペースになる下地は揃っています。