1 鈴木♂

理髪店主のかなしみ

濡木氏のブログ「濡木痴夢男の緊縛ナイショ話」によると濡木氏はこの度、映画に
出演される事になったそうです。
では、その映画がどんな映画なのかというと濡木氏を含めた縄師さん二、三名が
出演する縄師さんのドキュメンタリー映画なのだそうです。
「花と蛇」の様にSMという世界を視覚的に創造しようとした映画やビデオは
この世に溢れていますが、縄師という職業の人たちを扱ったドキュメンタリー
映画という物は世界で始めてだと思いますので、鈴木♂も興味津々です。

このドキュメンタリー映画の監督は「不貞の季節」や「ヴァイブレータ」の廣木隆一
氏なのですが、彼の監督作品をちょっと調べてみると'02年に「理髪店主のかなしみ」を田口トモロヲさん主演で映画化している事にちょっと驚きました。
「理髪店主のかなしみ」は'80年代前半にSM雑誌「SMクラブ」に連載された
ひさうちみちお氏の同名のコミックが原作なのですが、M男性の理髪店主が
自分の内なるマゾヒズムを追い求めて、現実とも妄想ともつかないコミカルな
冒険を続けるというフェリーニ監督の名画「8・1/2」とちょっと雰囲気が似ている
様な気がする(?)哲学的なSMマンガです。
あのマンガを映画化するとは、廣木隆一監督という人は意外とかなりのSM通
じゃないのかと鈴木♂は思います。

「いつもあちこちで言ったり書いたりしているが「緊縛師」というのは、思い上がったイヤな言葉だ。女を縄で縛ってなにが「師」だ。縛り係でたくさんである」

と濡木氏は今回のブログで書いておられますが、濡木氏の反権威主義とSMに
関する反商業主義は今も昔も変わりはないみたいですね。

   ブログ「濡木痴夢男の緊縛ナイショ話」

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