1 鈴木♂

SM雑誌の事 備考

今から十年くらい前に「エピキュリアン」というSM雑誌がありました。
可も無く不可も無いという普通の?SM雑誌だったのですが、この雑誌の名前
「エピキュリアン」というのは良いタイトルだなぁと今でも思っています。

エピキュリアン(epicurean)=享楽主義者という意味なのですが、私も長年の間
SMというものに関わってきて、色んな女性のお相手をしたり、ネットで意見を
交換したり、様々なSMマニアという人々の俯瞰図を見てきました。

もしも「SMマニアという人たちは一言で言うと、どんな人たちなのか?」と誰か
に問われる事があったのなら、私はたぶん「享楽主義者」と答えると思います。
快楽というものは人間誰しもが追い求めるものなのですが、SMという人間に
とってある意味イレギュラーな快楽を追い求めるという人々は、色んな意味で
他の人たちに比べて、自分が五感で得うる快楽というものを追求している
享楽主義者なのではないのかと私は思っています。

最近ではめっきりSM雑誌という出版物が減ってきました。
それは確かにインターネットの普及も原因だとは思いますが、本屋さんとしても
SM雑誌というマイナーな出版物よりも限られた売り場面積の中で、できるだけ
売れ行きの良い雑誌や本を置きたい、というのはコンビニに雑誌関係のお客さん
を奪われて死活問題となっている現代日本の本屋さんとしては当然の事だろうと
思います。

「電車男」や「寿司とマヨネーズ」を見ても分かる通り、これからは出版界と
インターネットが共存して行く時代なのだろうと思います。
これからSM雑誌がどういう方向に向かうのか私には分かりませんが
高品質のグラビアと人気SM作家の新作小説を常に掲載できればSM雑誌という
読者に夢の世界を与える出版物は無くなる事は無いと私は思っています。
(PC)