鞭について

1979年４月１日、パーレヴィ国王を退陣させたイランはホメイニ師が最高指導者
に就任し、国名もイラン・イスラーム共和国という名前のイスラム原理主義国と
なりました。
そして国内の法律も、全てイスラムの教典コーランに基づいたものに変更され
鞭打ち刑や手首切断を含む体罰刑が現代に復活したのでした。

それから数年後、たぶん'84年頃の事だと思いますが、鈴木♂が昼休みに社内で
ＮＨＫの全国ニュースを見ていると、イランで執行された鞭打ち刑の模様が
ＴＶで放映されておりました。
それはどんなものかと言うと、砂漠の中の処刑場に罪人と思われる男性が
立ったままＸ字の形で鎖に縛り付けられ、乱暴にシャツを引き裂かれた後
三人の執行人たちに鞭で打たれるという映像でした。
その執行人たちは、それぞれが長さ３ｍ位の革の一本鞭を持ち、御丁寧にも
一発毎に５ｍ位の助走をつけてから罪人を一本鞭で打っておりました。

鈴木♂はそれを見て、鞭打ち刑だけで罪人が死ぬ事もあるというのがよく分かり
ました　(-_-;)　。
現在では、そんな過激な映像はＴＶでは流されないと思いますが、ＳＭをやって
いる人間にとっては、実際の鞭打ち刑とはどんなものなのか、良く分かる貴重な
映像だったと思います。

鈴木♂という人は鞭よりも素手によるスパンキングの方が好きな人でして、
その方が自分とお相手さんとの一体感を感じられるという理由もあって現在、
鞭を所有してはおりません。
しかし将来的に、鞭が好きだというＭ女性が鈴木♂の前に現れる可能性も
ありますので、研究や思考実験は重ねております。
現在、私が考案中のバラ鞭は新素材を使用したもので、革よりも重く鋭い痛みを
相手にもたらす物だと思います。
現在、鈴木♂にはお相手さんがいませんから、試す相手もいないので試作品も
作らずに思考実験の範囲に留まっておりますけどね(笑)。

なお、普通の鞭の痛みでは物足りないと思われたＭの方は、鞭を打たれる前に
軽く水で鞭を濡らしてみて下さい。
すると革は水分を含んで、重量が増して打撃力＝苦痛が増します。
これはヨーロッパの拷問や鞭打ち刑では普通に行われていた行為です。

今月10日にインドネシアのアチェ州に於いて、イスラム法による鞭打ち刑が
初めて、20人の罪人に執行されました。
小さな島々が集まって成立したインドネシアという国家では、それぞれの州に
よって州法による刑罰が異なり、イスラム教徒の多いアチェ州ではコーラン
に基づく鞭打ち刑が、21世紀の現代でも復活したみたいです。

と、ここまで書きましたがよく考えてみると私がやっている事は｢研究｣という程
、大げさなものではありませんね(笑)。
鈴木♂は商売柄、色んな素材に触れる事があるので、それらがＳＭに使えないか
？、もし使うとしたらどんな場合でどんな風に使えるのか？考える事がよくある
と言った程度です。

以前、この駄文集でも書いた事があるのですが、鞭の素材なんて革やゴムだけと
限定して考えず、例えそれが柔らかい綿ロープ製であっても、相手によっては
充分な効果がある場合もあるという事です。