月いろの手紙 SONG NOTE

過去ログ140 2011/9/2 23:40

▼彩 愛 美D
Sunset Beach
 
シグナルのように黄昏に沈む海が
見渡せるカフェで愛を語り合った
短い夏がもう終わりを告げて
追い立てるように秋の顔がそこまで
もう見えそうになった頃

小さな恋がまた一つ西の海に沈んで
再び東の空から昇るとは想えないまま

ねぇまた今度なんて口にした言葉が
ただのジョークにしか聴こえない夜は
何時もより強く長く背中を抱き締めていて


蝶のように波間に浮かぶセールが
極彩色に光り輝いて
強い陽射しに灼いた肌晒して
痛みだけ残す秋の風に飛ばされ
この夢時間も暗幕の中

小小説をまた一つ読み終えたその後の
次の物語直ぐに探せると想えないまま

もう二度と読み返す事なんて出来ない
ただ一度だけしか辿れない話
結末だけでも熱く心に焼き付けていて


名残惜しむように心文字逃さずに読み取る
最後のシーンを深く刻み込むように


顔さえ見えない程闇に沈むビーチ
夏の波が帰り秋の波が来る
終わる物語流しこの恋これで閉じよう


*SONG for 川島 麗美
 
 
2011/9/2 23:40

▼彩 愛 美D
何時も君が居た
 
躓いたその先には 気が付けば
何時も君が居てくれたね
傷付き倒れた時には
何時も君が手を伸ばしてくれた

歩く道にある 石ころをみんな
君がきれいに取り除いてくれたから
苦しむ事も無く 今までこうして
歩いて来られたと 改めて気付く

私の目の前には何時も
欠ける事も無く 君が居てくれた


何気ない毎日の中にだって
何が潜むか 解らない
不安な要素なら君が
全部解らなく 飛ばしてくれる

普段ならまるで 気付かない事も
事がある度 君の愛感じられる
見えない場所で 助けてくれるの
それが痛い程に 伝わって来る

だから苦しい顔を君に
見せる事なんて 出来はしないのよ


一人じゃ頼りない足取りも 君が居るから
強く確かな道を 歩いて来れた


怖いものなど何も無いわ
そこに何時だって 君が居るのなら


*SONG for 沢嶋 メロン
 
 
2011/8/29 23:00

▼彩 愛 美D
褪せる夢
 
殆ど叶う事も無くて
半ば諦めかけていた夢
みんなして夢を忘れないでと言うけど
楽しいばかりが夢じゃない

自分が成りたい自分を目指して
大きな夢を膨らませて来たけど

10年経っても芽も出ないようじゃ
この先続けても届くはずも無い
夢はただ重いだけの負担となって
逆に自分を苦しめるだけ


何度か挫折を繰り返し
その度に強くなれるからと
同じ言葉で誰もが励ましてくれる
それが続く事で苦痛になる

自分にも在ると信じた才能
脆くも崩れて立ち直れない程

繕えない綻びはボロボロになって
このまま続けてもいずれは壊れる
夢は部屋の隅に積む埃となって
無惨に姿で転がっていた


色褪せて朽ちて行く夢が
数え切れない程になって
何時しか気力さえも無くしかけていた頃


形に成らない夢はただの妄想で
何処まで追い掛けてみても届かない
夢の千変万化の見えないゴール
過酷なレースの先にしか無い


*SONG for AURORA
 
 
2011/8/26 23:21

▼彩 愛 美D
帰  路
 
背中に昇る 朝陽に追われて
ようやく帰路に着く 覚悟が出来た
本当の自分の気持ちを見失い
気付けば自分を確かめる旅の中に居た

日本海に昇る 朝陽は滲んで
キャロットオレンジの空が
海面に映り込んで行く

あまりの見事さに言葉を失い動けなかった
知らず知らずの内に涙が流れて
たまらなくあなたの下へ帰りたくなった


曲がりくねった 海沿いの道路
上手く走れなくて 目が回りそう
窓を開ければ潮風に煽られて
沈んだ気持ちも吹っ切れて楽になれそうで

私にしては有り得ない一人旅
周りのみんなを驚かせ
慣れない車で飛び出した

何もかも棄てたら一番大事な物が残った
私の中に眠る本当の気持ち
だからこそあなたの街へ帰りたくなった


ずいぶん寄り道してこんな所まで来たけど
遠い道程をゆっくり時間を掛けて帰ろう


迷い事もう無いけど初めての一人旅だから
もっと楽しんでから廻り道をして
のんびりとあなたの側へ帰りましょうね


*SONG for 長谷崎 ぴあの
 
 
2011/8/22 23:29

▼彩 愛 美D
再会の時
 
久し振りね こんな風にあなたと
時間も忘れて 食事をするなんて
あなたが好きだった このホテルの
コース料理もあの時のままの定番メニュー

それでも時間は 瞬く間に過ぎて
束の間のときめきの火も吹き消して

せめて今夜だけでも この帰りの
タクシーの中だけでもいいから
恋人でいさせて下さい


突然の 呼び出しに驚いたわ
まだアドレスを 残していてくれたのね
あなたが選んだ メロディーが
再び聴けるだなんて想いもしなかった

いそいそ出掛ける 待ち合わせの場所
もう何年か振りの 再会の時

消したはずの想いが また燃えるの
自然と笑顔が零れ落ちたら
恋人になれるのかしら


ねぇまた今度 逢えるよねなんて
力の無い約束を 交わすとも無く頷く


割れたレコードは元に戻せない
二度と針を落とせないようにね
恋人に戻れないけど…


*SONG for 川島 麗美
 
 
2011/8/8 23:41

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