彩 愛 美 詩歌集

過去ログ200 2015/4/12 22:47

▼彩 愛 美
最終青春履歴

履歴書の
最終学歴を書くように
自分の中で
青春歴を 辿ってみる

今でも青春だと
呼べる最中に居るのか
もう終わった事と
懐かしむだけなのか
それぞれ違うのだろう

年齢性別など
まるで関係無く
今どう生きて居るのか
自分が決める事

日々 平穏に生きて
新しい何かへと
結果も考えずに
ただ前へ 前へと
何処まで進めるのか
何度も 何度でも
立ち上がれる力を
今でも持ち続けて
居られるのだろうか

全て やりたい事
やり終えた後の
燃え尽きた青春
妙に落ち着き払って
波風立てずに
ただ ただ
穏やかなだけの人生
背中を丸めてね





2015/4/12 22:47
HP

▼彩 愛 美
First Day


で どうだったの って みんな興味津々で
私の初デートの事を あれこれと聴いて来る

イカしたお店で 多国籍料理の後は
夜景のきれいなホテルの バーラウンジで
私の知らない おしゃれなカクテル

お泊まりは 無かったけれど
何もかもが 初めての事ばかりで
眠れない程に 熱い夜を過ごして居た


ん〜 なになに って 手を止め集まって来る
応援してくれると言うよりも 半分冷やかし

何時もの街中 ひっそりと隠れた名店
一見 見逃して しまうような風景
また違う見方を 教えてくれたわ

何気無く 見ていたものが
ほんの一部でしか無い事と 知った
まだまだ知らない事が たくさんあるんだね


まるで神様みたいに 何でも知っていて
逢う度にまた世界が 拡がって行くのが解る


何度逢っても 初めての
感動を忘れさせずに 居てくれる
恋人と言うよりは お兄さんみたいな人




2015/4/8 22:14
HP

▼彩 愛 美
海が塩辛い訳

最初は多分
ただの水から
始まったのだろう

何処かでアミノ酸が混じり
生命が産まれて来て
進化を繰り返して
幾多の生命体が
この海から出て来た

その一方で
多くの生命達が
この海で命を落とし
生体塩素が
溶け出して行った
その生命の数だけ
海の塩分濃度が
大きく増して行った

それこそ この海は
最初の誕生から
今日までの生命の
全てを知り尽くしている
この海で起きた悲劇も
数え切れない程に
ずっと見て来たから
流した涙だって
少なくはなかった

この海が
こんなにも塩辛いのは
幾多の生命達の
終わり行く悲しみを
知ってしまったから


2015/4/6 23:08
HP

▼彩 愛 美
D V


膨れっ面の君は 笑えるよ なんて
悪びれもせずに はしゃいだ声で 私を弄る

止めてよって 言えば言う程に
面白がって調子付いて 余計に仕掛けて来る

チリチリハートに チクチク棘を突き立てて
攻め立てる言葉や行動 心の無い笑い声
もういい加減に 構わないでよ


いきなり平手打ちで 平気で顔を殴って
『どうや おいしいやろう』って 頼みもしない事よ

何処を見ているのか 解らない
宙を漂う視線の先 そこには何があるの

口を歪めて含み笑い 怖いだけだわ
対面する嘔吐感 ここに居たくない想い
逢いたくないって 言ってるじゃない


執拗に幼稚な嫌がらせ 繰り返して
御機嫌さに一人 意味無く酔っているのね
本当 …最低だわ


同じ空気の中に 身を置きたくは無いわ
一秒でも早くここから 離れてしまいたくなる
もういい加減に 自由にしてよ







2015/4/1 23:33
HP

▼彩 愛 美
思考老化

生きている限り
必ず何処かで
老化が始まる
それは仕方無く
停める事が出来ない

肉体的な事だけでは無く
思考回路にしたって
言える事で
様々な経験の後で
進めなくなる道があり
必然的消去法によって
外されて行く道になる

その思考が増える程に
新しく出逢える文化を
受け入れる冒険心が
消失して行くのだろう
必勝法なる怪しげな
自分ルールのみが
残されて行くだけ

やがて老化思考は
何物も受け付けない
バリアを張り巡らせて
老化速度を増して行く
店名や地名が変わっても
古い名前で呼び続けて
新しい名前に対応出来ず
それでも頑固に思考回路を
守り続けて変えられずに
思考筋力はどんどん衰え
転がるように老化加速し
思考力を失くしてしまう


2015/3/29 22:45
HP

201199

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