彩 愛 美 詩歌集

過去ログ228 2025/7/15 20:05

▼彩 愛 美
リ・フ・レ・イ・ン
さよならが
消えない…

耳の奥に焼き着いて
何度も何度も
繰り返されて行く

さよならが
消えない…

耳鳴りの風鈴が
カランカランと
凪の脳裏に
響き渡る

夏蝉の雑然の調べが
交錯する平衡世界で
消えない消しゴムを
何時までも
擦り続けていた

さよならが
消えない…

どんなに記憶の
上書きを繰り返しても
深く刻み込まれた
消せない言葉が
レリーフのように
何度でも浮き上がる

さよならが
消せない…


▼彩 愛 美
薄 覧 会
国家の威信を掛けて
莫大な資金を投じて
無理難題をねじ込み
強引に強制開催する

誰からも必要とされていない
何もかもが全て
準備不足で
交通手段にしても
食事もトイレも
閉鎖された空間では
不便を強いられても
使わざるを得なくて

事を急ぐあまりに
中途半端なままの
何を見せたいのか
何をやりたいのか
伝えられもせずに
見た目の派手さで
中身の無い
ガランドウ

金権主義の押付で
行動する度に
高額料金を請求される
何処も彼処も行列並列
何時まで経っても
目的地には辿り着けず
全てが希薄な時間だけ
無駄に流れて行くだけ
疲労感だけを残して…

HP

▼彩 愛 美
沈下橋ににて
沈下橋にて 遠い昔のあの頃に 想いを馳せる
勉強もしないで 友達と毎日駆け廻っていた

ギラ着いた太陽の眩しさも
あの頃はそれがとても 気持ち良く感じていた

流れに逆らわないよう でも流されないよう
そこに行けばまた君に きっと逢える
そして蘇る 夏休み


虫の声も 鳥の声もまだ ここには残されている
便利になったけど その分たくさん失くして来た

ただ寝そべって 見上げていた空の
青に白い雲が流れて 形が変わるのを見ていた

遠く離れ忘れていた あの夏の川遊び
欄干の無い橋から 飛び込んでいた
それを振り返る 夏休み


懐かしい 懐かしい みんな 懐かしくて君に逢いたい
もっと もっと たくさん 友達にも逢いたい
今度必ず 逢いに行くからね
今度ゆっくり 沈下橋へと
きっと 帰るからね
帰るからね


▼彩 愛 美
願  い  星
 
ずっと 探し求めていた星 届くはずなど無いと
とっくの昔に 諦めて居たけれど…
わたしだけでは無く
あなただけでも無い
ふたりの友達 その友達が みんな一つになって
初めて星は光を放ち 標星になった 

何十億の人が 一つの地球(ほし)に住んで
ただ一つの願いに 手を合わせれば…
大きなボーダーの 向こう側へ…
 
いま わたしにも 出来る事
そう あなたにも 出来る事
 

夜毎 見上げて求めていた星 夢の国を彷徨い
名前さえも 知らないままに居たけれど…
ぼくだけじゃ無い
きみだけじゃ無い
誰かの声が 誰かの声を呼び 拡がって行き
やがて何時かは 名前を知る日が来るのだろう
 
悲しみの数を 数えて居るよりも
笑いの数を 数える方がいいさ…
大きなこの海の 波の先へ…
 
いま ぼくのままで 出来る事
そう きみのままで 出来る事
 
 
願い 祈り 叶えようとする力の
一つ一つは とても小さいけれど
みんな纏めて 一つに出来るのならば…
この 大きな青空の 彼方まで…
 
 
いま わたしにしか 出来ない事
そう あなたにしか 出来ない事
きっと きっと わたし達にしか 出来ない事
 


▼彩 愛 美
桜 の 雨
濡れた睫に認めた 涙の数だけ
心に映した 想い出の毎日
過ぎし日を懐かしむ間も無く
訪れる明日と言う日を だぶらせるように
桜の雨が 降ったいた

出逢いと別れが交錯して また新しい暦を刻む
桜の下の出来事も 何時か想い出に変わるのだろう

さくら さくら さくら さくら さくらと言っても
同じ桜の花は咲かない
去年散った桜 今年散る桜
そしてまた来年 咲く桜


夢を力に胸に秘め 学舎の机
頻りにぶつけた 言の葉の数々
触れた手の温もりも 消え行く
瞬く時間の隙間を 埋もらせるように
桜の雨が 落ちて来る

まるで望んでいた答え 待ち焦がれて居たと言わんばかり
桜の花の散り際に 間に合うかどうかの瀬戸際にね

さくら さくら さくら さくら さくらが咲いたら
また桜の下に集まって
昨日までの服 新しく着る服
そしてまた 歩き出して行く


さくら さくら さくら さくら さくらの雨の日
同じ夢追い掛けた今日まで
共に見上げた桜 当たり前の桜
そしてまた明日へ 続く桜


HP

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