まとめ

過去ログ668 2016/11/29 11:16

★日曜日
カフジテイク
直線の長い東京では後半勝負だけに決め打ちが出来る点は良い材料と言えます。夏至Sを勝った時は35.6-35.8の平均で、12.6 - 11.3 - 11.7 - 11.7 - 11.9 - 11.8 - 12.1と速いラップを続ける中で我慢させ、正味200mだけでゴボウ抜きし、上り34.6秒の鋭い末脚を見せて突き抜けました。この辺りからもこの末脚を引き出せればこのメンバー構成なら一気に面倒を見るだけのチャンスはあります。あとはこれを引き出せる条件かどうかがポイントとなります。モーニンやノボバカラ、タガノトネールといった前半のスピードをある程度使いたい馬とは対極のタイプで、マイルで厳しい流れに持ち込まれてしまうと追走で脚を使わされて削がれるリスクは出てきます。ただ、鋭さを引き出したいという点で見てもこれまでの実績からも高速ダートになるとかなり面白い1頭で、特に高速ダートになると昨年でも上げ切れなかったように、ペースに淀みも生じる可能背があります。直線だけで34秒台半ばの脚を使ってくるというのは驚異的で、前走はレースの上りを1.8秒も上回る34秒台の脚を使っており、東京コースでの強さは異様です。昨年の武蔵野Sのような感じでタガノトネールがほぼ淡々と刻んでしまうと鋭さは削がれてしまう可能性はありますが、非常に面白い武器を持っており、噛み合ったときの一発に注意が必要な1頭です。

コパノリッキー
この馬にとって中京ダート1800mという舞台に対して課題があります。中京ダート1800m戦は上り坂の途中がスタート地点となります。この馬はゲートが甘く、二の脚もスッとついていくタイプではありません。ゼロからの加速、かつ坂スタートでスピードに乗せにくいという舞台は東海S、昨年のチャンピオンズカップともにそこまでいいスタートではなく、元々フェブラリーSや前走にしてもスタートそのものが上手いわけではないので、昨年の不安はまだ残っています。パフォーマンス的には1800mなら前半のスピード面でタルマエを上回れるため、この条件なら主導権を握れれば最上位の存在だと言えます。特に東海Sのような競馬ができればタルマエにとっては脅威で、対応するのは難しくなります。そうなった時のライバルはノンコノユメとなりますが、中京1800mはポテンシャルタイプの追込みがなかなか勝ち切るには難しいコースで、スピード優位、ポジション優位のコース。主導権さえ握ってしまえば昨年の上位であるタルマエ、ナムラを潰すことは可能で、手ごわいインカンテーションも不在です。レースの流れを考えればペースを引き上げてしまった方がライバルの良さを削ぐ事が出来るため、この辺りも含めてジョッキーが最序盤をしっかりと上手く誘導して、レースをコパノリッキーの競馬に支配できるかがポイントとなります。避けたい展開は内枠過ぎていき脚がつく前にスッとコーリンベリーやニホンピロアワーズに前に入られる展開です。この舞台では出足は当てにはならな点のみが不安点で、そういった面が大きく影響しにくい枠の並びならこの馬から入りたいなと感じさせる1頭です。

ゴールドドリーム
伏竜Sは厳しい流れでケイティは甘くなり、ストロングバローズはそこが噛み合い、グレンツェントはややスピード面で苦戦しながらもバテ差しで食い込んできました。ケイティにとっては1800mではスピードは武器になりませんでしたが、それを大井の2000で厳しい流れになったことで武器にできました。適性的にも2000前後が良いことは間違いなく、グレンツェントはユニコーンSではスピード的に苦労しましたが伏竜Sでは対応して先週のみやこSでも一定のパフォーマンスを見せての2着。これらの点を踏まえると、有力馬の中で伏竜Sでスピード面で優位に立っていたストロングバローズをユニコーンSで撃破できているように、この距離での世代1位はこの馬の評価ができます。昨年ハイレベルだった武蔵野S組ではノンコノユメは出てきておらず、タガノトネールはパフォーマンスを落としてきています。モーニンは59kg、ニシケンは出てこないのでここでも十分付け入るスキはあります。ユニコーンSの走破時計的には青梅特別と比べると、1:36.3に対してこちらが1:35.8。ラップ的にもペース的な補正で見てもこちらの方が明確に上の内容です。この時点で古馬1000万下レベルを上回ってきたのはダート路線としては優秀で、ヒヤシンスSでも中弛みからL2の最速地点でジリッと伸びてL1で突き抜けています。厳しい流れの中でしっかりとしぶとく最後まで末脚を維持できる点がこの馬の武器で、出足自体は悪くありませんが一歩目が遅れることが多々あるので、その点でも東京マイルだと芝スタートでリスクは軽減されます。締まった馬場でも高いパフォーマンスを見せており、不安点の少ない1頭と言えます。

★日曜日
アウォーディー
先週の阪神ダートは少し渋って標準〜やや高速ぐらいの範囲、秋には明確に時計が掛かっていたことを考えると、そこまで重くはないかなというイメージです。中間の雨はそれほどでもなさそうで、当日はせいぜい稍重ぐらいで落ち着きそうです。その点では高速ダートでスピード負けという可能性は薄くなりました。今回のメンバー構成だと積極的にペースを引き上げていくとすればクリソライトで恐らくこれがどういう競馬をしてくるかがポイントとなります。ガンガン飛ばされてしまうと前半のスピード面が未知数なのでここが1800で48秒台のペースにまで入ってきたときに追走で脚を使わされないかどうか、この血統はステイヤータイプの傾向が強く、スピード勝負で淀みない競馬が一番避けたい展開です。この馬自身もその傾向は出てきており、印象として秋の阪神2戦は強かったのは確かで、前半無理せず後半のロングスパートという展開でねじ伏せる競馬に持ち込めればチャンスはあります。外に出して押し上げたい馬なのは確かで枠順次第というところもありますが、最序盤内に入って揉まれても大丈夫というのは良い材料で、その点ではそんなに拘りません。とにかくこのクラスでスピード負けを喰らわないかどうかがポイントで、クリソライトの出方次第という側面が強い1頭です。

アスカノロマン
総合的に見ても穴は非常に小さく、1800mでもスピード的には上位に入ってくるため、スローになってもトップスピード面、ギアチェンジ面は高いレベルにあるのは東海Sで見せています。また、平安Sの様にある程度のペースから3〜4角で仕掛けていっても最後まで踏ん張れており、早仕掛けも可能です。外から来た馬に対しての引き出しもあるため、少なくとも春の出来があればここでは総合的に見ても一枚上の存在と言えます。今回は58kgを背負うことになりますが、平安Sでも58kgを背負って高いパフォーマンスを見せており問題ありません。アンタレスSのように48.3-49.5とハイペースを番手で追走しても最後までしぶとく粘り込んでアウォーディーに対して抵抗しており、戦ってきた相手関係、パフォーマンス、京都の3角からの下りでの勝負でも、ある程度仕掛けを遅らせてトップスピード面を問われても大丈夫なので、この舞台では信頼度が高い1頭と言えます。ただ、本格化前の昨年の平安Sでは崩れていてこの時が3列目のポケットで上手く進めながらの競馬でした。キックバックを嫌がっての敗戦だけに、不安があるとすればそこだけで、極端な内枠よりは少し外から逃げ、番手外へ選んでいける方が良さそうです。

アポロケンタッキー
フラットに淡々としたスピード勝負になりやすい京都1800mで、これぐらいのレベルになってしまうと不安も生じます。この馬は基本的には余力を残して後半で外から動いていくのが基本線で、阪神2000mが噛み合うのは息がいれやすいことと3〜4角で外から動きやすいコース形態というのもあります。京都では3角の下りで一気にペースが上がることもあるため、ペースが速くなったコーナーで外を回すとそこでの脚の消耗が大きくなり、難しくなってしまいます。京都1800m戦は2000m以上と比べると淡々とした流れになりやすいため、その辺りもこの馬にとってスピード負けの不安はあります。淀みで取り付いての末脚というタイプで、シリウスSでポテンシャル面でも高いレベルのモノを見せただけに、前半で無理をせずにバテ差しでどこまでというところです。輸送が必要な前走を挟んでの中一週なのはローテ的に見ても割引材料で、今の流れ、前走の内容的に見ると今回は強気にはなれません。

★土曜日
東京1レース

ビッグヒット
新馬戦は1番人気となりましたが、スタートで寄られてしまい、怯んでしまい行き脚がつかずに後方からの競馬となりました。
その後も追い通しで追走に余裕が無く、直線でムチが入っても反応できずに15着に大敗となりました。
このレースは装鞍所から夏バテの兆候を見せており、全く参考外の1戦で、その後5か月の休養を挟んで立て直された前走は出遅れて後方からの競馬となりましたがコーナーで外を回って取り付き、仕掛けて直線に入ると長く脚を使ってゴール前もやっと右手前に替えてササりながらも2着に食い込みました。
上位入選の先行馬は馬場恩恵+展開利があり、目立つような決め手を使えたのは同馬のみでした。
真っすぐに走れるようになればすぐに勝ち上がれそうな1頭です。