まとめ

過去ログ683 2017/4/4 14:15

★桜花賞
ミスパンテール
新馬戦を勝った後の半年ぶりのレースとなったチューリップ賞で2着となった同馬ですが、新馬戦は出負けして後方からの競馬となり、道中は超スローで流れていたために追走は楽で団子状態の後方馬群の中には入り込めていました。
3〜4角では緩やかで長いコーナーを外に出してじわっと進出し、4角で追い出しながら中団に取り付くと直線でしっかりと伸びてL1では2馬身半はまずある中を外から一気に強襲して鋭く突き抜けての完勝となりました。
レースラップのL1ではそこまででもありませんが、11.4の地点で2馬身半差を差しているのであれば、大体推定で10.9〜11.0辺りと推測できます。
10秒台をこの時点で意識できている競馬をしており、しかも札幌の洋芝でというのは流石に開幕週を差し引いてもかなり優秀な内容と言えます。
前走のチューリップ賞はトップスピード持続で良いものを見せ、スピード面を詰めてきてリスグラシューを退けての2着。
前走は決してフロックではなく、ハイレベル3歳牝馬戦線でいきなり通用してきた点でも桜花賞では怖い存在と言えます。

★桜花賞
リスグラシュー
阪神JFまでにパフォーマンスを大幅に上げてきた馬で、ハーツクライ産駒は新馬戦で勝つ馬が多いわけではなく、徐々にパフォーマンスを上げる傾向があるため、新馬戦での敗戦は悲観するものではありません。
この馬の良いところはハーツクライ産駒としてはこの時点で非常に高いレベルのスピードの幅を見せている点と、トップスピードの持続が高いレベルで未知数であるという点です。
この2点は馬券を組み立てる際に信頼を置きやすいポイントで、新馬戦では47.1-46.7と今の段階では非常に高いレベルのスピードを示しています。
ギアチェンジ面も問題なく、渋った馬場で10秒台を意識できるレベルの馬で馬場が渋れば逆転のチャンスも大きくなります。
前走のチューリップ賞は3角で掛かった馬に来られてしまい、そこで余計な脚を使った分だけ最後は伸びを欠いてしまいました。

リスグラシュー
前走のチューリップ賞のペースバランスは阪神JFと同じ平均ペースで、ラップ推移的には3〜4角で少し緩んでいました。
馬場補正をすると阪神JFよりも度合いはきつくなり、バランス的に見ればよりゆったり入りやすいペースだったと言えます。
道中は無理せずに後方の中目から進路を外に意識しつつ3角にかけて外の進路を探るように進め、3角の緩みの地点では上手く外に持ち出してそこからじわっと進出すると4角で前がペースを引き上げる中で外からじわっと仕掛けて中団に取り付き直線序盤で追いだされてこの時点で前との差は2馬身。
射程圏でしたが差が詰まらず、L1では少し離されて最後はミスパンテールにも差し込まれての3着完敗。
3角の緩みの地点で掛かった馬に来られた事でリズムが狂ってしまいましたが、スムーズならもう少し差は詰まっていたように思えます。

★桜花賞
ソウルスターリング

超ハイレベルの今年の3歳牝馬クラシックの中で4戦4勝と唯一の無敗の同馬。
阪神JFの時はそれなりには時計も掛かっていて、その中で1:34.0は優秀な時計と言えます。
阪神JFでは前にスペースを置きながら上手く折り合って進め、3〜4角でも最内を立ち回ってロスなく直線に入ってくると直線序盤ではまだ少し追い出しを待ちながらでしたが徐々に先頭との差を詰めてくるとL1の手前で一気に抜け出してL1の坂の上りで突き放し、外から差し込んでくるリスグラシューの強襲を封じ切っての勝利となりました。
対リスグラシューで見ると前走のチューリップ賞で高いパフォーマンスで更に差を広げており、このレースは阪神JF比較でみるとこの馬自身でゆったり入れているのもあり、中盤息を入れたところでも無理せず仕掛けを待ってそこから後半のトップスピード面を引き上げることができてました。
これまでのレースを見る限りは単にスピードが高いだけでなく、スピードをコントロールして後半の良さに繋げられているという点でも幅が広いタイプと言え、崩れるイメージが全く湧きません。

ソウルスターリング
前走のチューリップ賞では阪神JF以上のパフォーマンスを見せおり、平均ペースの範囲内でしたが、馬場が軽く高速状態で中盤は12.2-12.2と高速馬場でも結構緩んでいました。
阪神JFよりは道中息が入った展開となり、その中でコントロールしながらの競馬で2列目の真ん中から掛かりつつも好位列で我慢。
前からは少し離れた位置で進めながら3角に入ると、3〜4角では前2頭から離れた3列目で仕掛けを待って一息入れ、4角でも余裕をもって仕掛けながら3列目で直線に入ると直線序盤で軽く追いだされて先頭に立つと、そのまま坂の上りでも後続を寄せ付けず、リスグラシューとの差もJFの時よりも広げての完勝となりました。
また、アイビーSの内容を見ても、同日の富士Sを比較対象とした場合、48.1-45.9とかなりのスローで程度は近く、11.7 - 11.2 - 11.2 - 11.8と比較的出し切りやすい状況でしたが、上位の中で最速上がりが終いに特化したガリバルディの33.4。
上位で33秒後半を出せているぐらいなので、このソウルスターリングの上がり33.9はかなり優秀と言え、L1を11.5でまとめてきているというのも素晴らしくトップスピード持続も高いレベルにあると言えます。