1 鈴木♂

この前のお話の続き

以前映画化された「怪談新耳袋」の中に竹中直人さん主演の「夜警の報告書」
というお話があります。

これは解体予定の廃マンションを泊まり込みで警備する警備員たちが
解体までの三ヶ月間、そこに住み着いている大量の幽霊たちと戦いながら
頑張るというお話なのですが、このお話の元ネタは怪談作家である
西浦和也氏が大手警備会社の営業課長をしていた頃に体験した実話であって
それを「オカルトラジオ・不安奇異夜話ラジヲ変」で御本人が語ったときの
録音がこれです。

  西浦和也さんの怪談「迎賓館」-1

   http://www.youtube.com/watch?v=nLglkZtdA3c&feature=related

  西浦和也さんの怪談「迎賓館」-2

   http://www.youtube.com/watch?v=He90lUxUoNk&feature=related

  西浦和也さんの怪談「迎賓館」-3

   http://www.youtube.com/watch?v=khd4kHODNJg&feature=related

  西浦和也さんの怪談「迎賓館」-4

  http://www.youtube.com/watch?v=R1u5b1FpOzg&feature=related

   怪談「迎賓館」の後日談

  http://www.youtube.com/watch?v=WarfHNY-2W8
(PC)
2 鈴木♂
そしてこのお話を西浦氏が御自身のHPでテキスト化したものがこれです。

    封印の章・家に憑くもの

     http://www.kowai-hanashi.com/ienituku.htm (PC)

    封印の章・補足事項 「家に憑くもの」についての補足事項

     http://www.kowai-hanashi.com/fuinhosoku.htm (PC)


実際には廃マンションなどというありふれた物ではなく、千代田区紀尾井町に
あった尾張徳川家か紀州徳川家の旧藩邸だった豪邸を解体して渋谷区南平台に
移設するという三年掛かりの大工事が行われた際に起こったお話らしい
のですが、怪談といってもここまでスケールの大きなお話は非常に珍しく
ゴルバチョフ書記長(当時)が'91年4月に来日して現場近くにあったホテル
ニューオータニに泊まったときの警備員と女幽霊の追っかけっこのお話は
なかなか面白いなと思います。

ちなみにこのお話は怖いというよりもちょっとユーモラスで、感動的?で
意外な結末を迎えるのですが、バブルが崩壊('90年3月の土地取引総量規制)
してもその余韻がまだまだ残っていて、こういった大工事がよく行われていた
当時の事を鈴木♂はちょっと懐かしく思い出しますね。
(PC)
3 鈴木♂
バブル期の象徴とちょっと誤解されているジュリアナ東京が開店したのは
'91年5月の事でした。

このお話はその頃の出来事なのですが、幾ら自分に数千万の借金があって
会社側が普段の三倍以上の報酬を提示しても、毎晩天井から降りてくる女幽霊
に自分の首を絞められるという職場は鈴木♂なら勤まりません (ー_ー;) 。

ちなみにこの豪邸があった場所は現在、紀尾井ホールが建っていて
問題の建物は渋谷区南平台に移設されてから新日鉄社長公邸として使われて
いるそうです。
怪談噺もここまで壮大なお話になるとちょっとした歴史的ロマンを感じますね。
(PC)