1 鈴木♂

水無月

関東甲信地方が先月29日に梅雨入りをして以来、梅雨前線がすぐそこまで
迫って来ている所為なのか、多少の湿り気を帯びてきたような感じのする
新潟県内なのですがこのサイトを御覧の皆様方も如何お過ごしの事でしょうか?。

色んな予報によると新潟県(&北陸地方)が梅雨入りするのは今月8日〜12日
くらいじゃないかという事なのですが、今年もいよいよ蒸し暑い雨のシーズン
が始まりそうです。
今月末には蒲原祭りも始まりますから新潟ももうそんな夏祭りの季節になった
という事ですね。

あれから鈴木♂は仕事が暇なときに青空文庫で明治〜昭和の文豪たちが
書いた怪談小説を色々と探索しておりました。
そしてその中で鈴木♂が最も面白いと思った物がこれです。
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2 鈴木♂
 青空文庫  青蛙堂鬼談(せいあどうきだん) 岡本綺堂

  http://www.aozora.gr.jp/cards/000082/files/1307_20001.html

関東大震災の少しあと、大正時代も終わりに近づいてきた頃の東京
怪談会に招待されて雪の降る夜に小石川の青蛙堂に集まった十数名の男女、
そしてそこで語られる江戸時代末から大正時代に掛けて起こった怪談や奇談。

といった感じの短編集なのですが怪談物の多かった岡本綺堂の作品でも
これがたぶんNo1の怪談短編集じゃないかと思います。
この青蛙堂シリーズはかなり好評だったのですがこの当時の岡本綺堂は
半七捕物帖も書いていたのでこの青蛙堂の怪談会シリーズは何故か探偵物に
変わってしまいそれで終了してしまいました。

  青空文庫 火薬庫  岡本綺堂

   http://www.aozora.gr.jp/cards/000082/files/45503_23149.html

素人に集まって貰って探偵物のお話を語らせるという設定はどう考えても
無理があるんじゃないかと鈴木♂は思うのですが (ー_ー;) 。
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3 鈴木♂
そしてこんなお話もあります。

 青空文庫  拷問の話  岡本綺堂

  http://www.aozora.gr.jp/cards/000082/files/49549_33631.html

半七捕物帖シリーズという岡本綺堂の代表作は筆者が若かりし頃の明治時代に
かつて三河町の半七と呼ばれた元岡っ引きの老人から聞かされた江戸時代の話を
回顧して書いてみるといった形式で書かれております。

実際の岡本綺堂も明治時代には新聞記者(現在の毎日新聞)をしていて
榎本武揚や勝海舟にもインタビューをした事があるという人でしたから、
おそらくは元岡っ引きや奉行所の関係者だったという人に実際にインタビュー
をして当時の資料を集めていたんじゃないかと思います。

奉行所で厳しい拷問を行う場合には老中(今で言うと首相)クラスの許可が
必要だったというのは鈴木♂も知っておりましたが、犯罪捜査に当たって
拷問を行うのは町奉行や与力の恥であって、拷問を行った回数が町奉行の評価
に繋がるというのは鈴木♂も初めて知りました。
つまりTVや映画の時代劇みたいに町奉行所がやたらと人権無視の拷問していた
というのは大ウソだったという事みたいですね (ー_ー;) 。
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