まとめ

過去ログ721 2017/12/22 11:59

★日曜日情報
中山11レース

有馬記念

ヤマカツエース
今年はJCも天皇賞秋も言い訳がある程度利きますが、札幌記念まで含めてポテンシャル戦やトップスピード持続で結果が出ていません。
ポテンシャル戦でも札幌記念で見劣っており、要所の反応という点でもサクラアンプルールは手強い相手となります。
昨年よりもL2の加速度が大きくなればサクラアンプルールの器用さが勝る可能性は高くなりそうで、この馬よりもサクラアンプルールを上位に評価します。
ただ、ヤマカツも1番枠を引き当てた事でチャンスは大きくなり、最内枠でキタサンもある程度は出して行く必要がある枠となり、その後ろまで取るチャンスが生じました。

サクラアンプル−ル
札幌記念や中山記念で見せた要所の脚の鋭さは評価でき、その上で2段階加速の2段階目の鋭い脚を使ってしまうと甘くなる感じがあります。
中山記念でも向正面最速、コーナーで少し緩んでという流れで中団内で我慢しながら直線序盤の再加速でスッと伸びており、L1ではネオリアリズムに伸びで完敗だったのでどちらかというと器用に加速していくのが上手いタイプと言えます。
札幌記念もレースラップ的にはポテンシャル戦ですが、この馬はL2で鋭さを見せているので中間的な脚は使ってきています。
この馬の武器は要所での一足で、有馬記念でも例年に比べれば少し軽い今の中山2500mでキタサンブラックがコントロールする形、2段階加速のL2でトップスピードを問われると面白い1頭です。

カレンミロティック
この馬は全盛期の頃を含めても関東圏への輸送で結果を出せていない馬で、前走も物足りない競馬でした。
京都大賞典も含めて今年は悪くありませんが、GIレベルでは厳しい内容が続いています。
長距離の天皇賞春で2度の好走、特に直線入りでの反応で良さを見せていた馬なので、有馬記念での2段階加速的な競馬は合うかもしれませんが、この面子でとなると厳しいように思えます。
近走のパフォーマンスが足りない上に関東圏への輸送、内ポケットでの我慢が理想ですが、今回の枠では難しいため、苦戦必至の1頭と言えます。

シャケトラ
福永騎手がこの馬でポテンシャル戦に特化した乗り方ができるのかが不安材料で、日経賞と宝塚記念でどちらも5〜6Fのロングスパート戦でポテンシャル戦となっていました。
一方でトップスピード戦ではジャパンカップで要所でレースラップで11.3というところで脚を使えずに一気に甘くなっており、トップスピード戦の適性が低いようなら有馬記念での2段階加速では厳しくなります。
福永騎手は基本的にレースの仕掛けを作るタイプではなく、流れに乗ってしまうタイプだけに、ここでは狙いづらい1頭と言えます。

サトノクロニクル
不器用なタイプで、特にコーナー地点で置かれる傾向が強く、要所の反応が遅くてラップ推移的に加速地点での反応が得意ではありません。
ポテンシャルは高いレベルにありますが、世代で見ても圧倒できるほどではありません。
スピードに乗って3角に入りたいタイプで、ポテンシャルが一番の武器となるため、3〜4角で流れる中で最内を立ち回ってL2の再加速が無いような流れならチャンスはあります。
ただ、今年のメンバー相手にポテンシャル戦に特化したとしても足りない印象があり、今年の軽い馬場ではL2の再加速の度合いがきつければ要所で置かれるリスクは大きくなります。

★日曜日
中山11レース

有馬記念

過去の有馬記念を見ても、ここで好走するにはいかに余力が残っているかがポイントで、秋の天皇賞→JCを使って来た馬はそれらのレースが目標と言う事もあって有馬記念ではデキが落ちた状態の出レースとなります。
今年は春の古馬3冠(大阪杯→天皇賞・春→宝塚記念)でキタサンブラックが1→1→9着で力尽きており、今回の有馬記念も状態面がカギとなります。

07年の勝ち馬マツリダゴッホは秋は天皇賞・秋15着→JCはパスして有馬記念1着となり、それまでの中山成績は(4.1.1.0)という中山の鬼といえる成績を残していました。
08年の勝ち馬ダイワスカーレットも秋は大阪杯1着→天皇賞2着→JCはパスして有馬記念1着となっています。
08年の14番人気2着のアドマイヤモナークは天皇賞→JC→有馬記念2着ですが、この馬はJC時は馬体回復に専念して仕上げられておらず、得意の中山コースの有馬記念に照準を合わされていました。
アドマイヤモナークの中山成績は(1.3.2.2)で日経賞2着、ステイヤーズS3着と重賞での実績があり、ました。
11番人気3着のエアシェイディは天皇賞5着→JCはパスして有馬記念3着となり、翌年は天皇賞・秋8着→JC5着→有馬記念3着となりましたが、JCでは後藤騎手が「次の有馬記念の事を考えて内に入れてゴチャつく競馬をさせました」と話しており、有馬記念に向けての試走だったため、消耗度が低い1戦でした。
エアシェイディの中山成績は(2.5.2.5)でアメリカJCC勝ち、中山記念・中山金杯・アメリカJCC2着と、中山重賞で勝ち負けしていた中山巧者で、有馬記念では2年連続で3着に好走し、10番人気、11番人気で波乱を演出しました。

2010年の14番人気3着のトゥザグローリーは当時、馬記念までは中山コースでの競馬が1度もなく、中山適性は未知数の馬でしたが、この年の秋の競馬はオープン2着→オープン1着→距離の短いマイルCS7着→中日新聞杯1着と勢いがあり、そのまま勢いに乗って有馬記念3着となりました。
また、この馬は翌年の有馬記念でも9番人気で3着に好走しており、この時は天皇賞・秋5着→JC11着→有馬記念3着となり、前哨戦を使わずに3戦目が有馬記念で消耗度が少ない中でのレースとなりました。
12年10番人気2着のオーシャンブルーは、トゥザグローリーと同様に勢いに乗っていた馬で、準オープン1着→スタートで寄られる不利が響いたアルゼンチン共和国杯5着→金鯱賞レコード1着→有馬記念2着となりました。

14年は9番人気の3歳馬トゥザワールドが2着。
この馬は菊花賞16着からの参戦で、フレッシュな状態でのレースとなり、中山成績は(1.1.0.0)で弥生賞1着、皐月賞2着と中山では崩れていませんでした。
15年8番人気1着のゴールドアクターは準オープン1着→アルゼンチン共和国杯1着→宝塚記念1着で勢いがあり、秋3戦目で余力もありました。
また、この馬は翌年の有馬記念でも3着に好走するなど、中山成績は(4.1.1.2)の中山巧者と言えます。

過去の傾向からも、有馬記念で穴を開けるのは余力のある中山巧者か、勢いのある馬となります。

サクラアンプルール
今年、有馬記念の穴馬の条件を満たすのがこの馬。
天皇賞秋8着後はJCをパスして有馬記念に照準を定め、中山成績は(3.1.1.0)のパーフェクト圏内の成績となっており、中山記念2着の重賞実績もあります。
また、鞍上の蛯名騎手は07年マツリダゴッホに騎乗して優勝しており、マツリダゴッホと同タイプ・同脚質の穴馬となります。

★日曜日
中山11レース

有馬記念
トーセンビクトリー
有馬記念3着馬トゥザヴィクトリーが母、全兄トゥザワールドが2着、トゥザグローリーが2度の3着と有馬記念で適性が高い母系であるのは間違いありません。
この馬は牝馬となりますが、兄との違いで見るとポテンシャル戦はイマイチで、どちらかというとギアチェンジの方が勝っている印象があります。
また、2000mでも少し長い印象があり2500mまでとなると不安が生じます。
有馬記念は本仕掛けが遅くなることが多く、2段階目の鋭さという点では通用する可能性はありますが、その前の1段階目のロングスパートの中で削がれる可能性が大きい1頭です。
ポテンシャル面での対応はまだ見せられておらず、基本的にはトップスピード戦でも3F勝負にしか高い適性を示せていないため、距離に関してはマイラー色の方が強い印象があります。
キタサン、スワーヴがサトノクラウン、シュヴァルグラン潰しのために向正面でも我慢して完全な3F勝負になれば圏内ぐらいの目は出てきますが、有馬記念でそういった展開になる可能性は極めて低く、ここは適性的に狙い辛い1頭です。

ルージュバック
内回りはあまり噛み合わない馬で、オールカマーの様に超スローから3角の緩やかなカーブ地点でマイネルミラノが動いてくれればトップスピードに乗って3〜4角をという形になりましたが、内回りになると3角も急で過去の有馬記念のラップ推移の傾向から見てもL5の向正面地点は速くなっても3〜4角で緩んでL2の直線入りで再加速、最速というケースが多く見られます。
5Fでの分散とそこからのL2での一足というように段階的に小出しに使っていくというのは、早めにハイトップギアにいれてしまいたいこの馬に合っていません。
仮に早仕掛けでエンジンをかけやすい状況になったとしても中山の内回りだと5F戦になりやすくロングスパートでポテンシャル勝負になってしまい、その場合はミッキークイーンの方が上の評価となります。

レインボーライン
ポテンシャルもある程度は持ってはいますが、宝塚記念や日経賞では圧倒できるレベルには達していません。
ただ、札幌記念や天皇賞秋は強い競馬をしており、全体のペースが上がって厳しい流れになれば前半のスピード面で優位に立って後半のポテンシャルを各馬が削がれる分だけこちらが優位に立てそうです。
有馬記念は基本的には平均〜スローからの2段階加速というイメージで、2500m全体で流れてのハイペースというのはあまりありません。
スローでは後半要素で見劣ってしまう可能性が高く、積極的に狙いたい馬ではありません。

クイーンズリング
ポテンシャル戦で結果を出していない馬で、高速馬場タイプの馬となります。
道悪の京都牝馬Sを制していますが、高いレベルでは昨年の府中牝馬S、エリザベス女勝ちからも高速馬場の方が向いています。
今年の中山は例年よりは軽い馬場となっており、L2最速で速い脚を問われやすいといっても基本的には向正面ではロングスパートの流れになるため、極端な3F勝負でしか結果が出ていないこの馬は狙いにくい1頭と言えます。