彩 愛 美 詩歌集

過去ログ183 2014/5/28 23:49

▼彩 愛 美
Rosy Girl


何時もより30分早く 目覚めた朝には
朝食よりも先に 近所をお散歩
朝一番のまだきれいな 風に吹かれ
昨日までのもやもやを 飛ばそう

答えの出ない 悩み事を抱えて
何時も俯いて 暗い顔をしていてもね

まだお化粧もしていない 本当の素顔で
今程伸び伸びと笑顔になれたのは何時以来
きっとこんな日には朝食も美味しいのだろう
お肌だって お化粧の乗りもいいのだろう


何よりも想いの強さ 目覚めた女の
勢いを曲げるのは 至難の技なのよ
一番の薔薇の美しさ 棘の先の
茎をへし折るなんて 出来ない

私の想いが 全ての答え
勝手過ぎると言われても 関係無い

今生まれたばかりの風に 全てを晒して
あんなに冷たくて苦痛に想われた風が今
こんなにも素肌に優しく感じられるのは何故
この喜びみんなにも 伝えたくなるのよ


薔薇のように 優しい香りと
時には誰も寄せ付けない 棘を纏って


誰のためでも無い 私を生きてみたいだけ
自由なんて私の気持ち一つで手に入れられる
私らしい薔薇の花を咲かせて香りを放ち
今を生きる 喜びを感じていたいのよ





2014/5/28 23:49
HP

▼彩 愛 美
嵐 の 夜

それは
突然 やって来た
不意の嵐に住民達は
住み処を 奪われた

予想もしていなかった大波が
何もかもを拐って
過ぎて行く
正直言って
何も出来なかった

自分達の住居を奪われた
住民達は ただただ
入る事の出来ない
大切な 我が家を
遠く離れた場所から
眺めて居るしか 出来なかった

たった一度の嵐に
全ての住民達は
まるで変わり果てた
目前の光景に
茫然と 膝を崩し
眩暈を 覚えた

嵐の夜が明けて
戻れなくなった
沢山のネット難民達が
放棄か 移転のどちらかの
決断を 迫られていた

嵐は あまりにも
深い傷を残して
静かに 去って行った



2014/5/25 23:37
HP

▼彩 愛 美
黒薔薇 青薔薇

何も
薔薇に限った事では無く
毎年のようにして
様々な花が
品種改良されて
新作が店頭に並ぶ

これだけ 世界中で
各種の花々達の
新作が創られて行く中で
それでも また
夢でしか無い花も
存在している

黒薔薇は 黒に在らず
ただ黒っぽい赤なだけ

烏の濡れ羽色
漆黒の色の再現無くして
黒薔薇とは 呼べない

青薔薇は 青に在らず
赤を紫に近付けた感じで
雲一つ混じらない 純粋な空
敷き詰められた コバルトに
咲かせられないと 言うのなら
青薔薇とは 呼べない

難しい事は
最初から 解っていた事

だからと言って
適当な所で 簡単に
妥協なんてしないで
もっと 可能性の美しさを
何時の日にか
見せて 欲しい


2014/5/23 19:43
HP

▼彩 愛 美
薔 薇 標


真っ暗で何も見えない 旅の目的地でも
幾つかの小さな 薔薇の苗を植えて
育てて行けば何時の日にか 花を咲かせて
目的地もはっきりと 見えて来るのだろう

ただ闇雲に 旅を続けていても
標示の無い 分岐点ばかりに出逢う

ただ漠然として 具体性の無い行き先を
きちんとした目標地点に 変えて行ければ
廻り道をしないで 迷う事も無く
辿り着けるように なるのだろう

明確な地名だとか 施設名だとかでも
断片的にでも 解っているのなら
すかさずナビにでも打込み旅立てるのに
全てが手探りで 的が絞れないでいる

決められた期間内に 探し出す事は
出来るだけ無駄の無い 道を歩きたい

だから今は何も無理に 動かずこのままで
自分の目標に合わせた 薔薇苗を選び
育てて行く過程で 見えて来る明日
きっと見付けられる 花を咲かせる

今はまだ動けない それはサボりじゃ無く
ただじっと動ける時を 見極めている

何時か花を咲かせ 進む道が解れば
速度を上げて目標地点に 向かうのだろう
もう迷う事も 躊躇う事も無くて
最短ルートで 辿り着ける



あいらんど仕様変更に伴い、ホムペ編集が、出来なくなりました。
これが、最終投稿に、なるかも知れません。

2014/5/21 23:40

▼彩 愛 美D
目玉焼き
 
二つ揃わなければ 目玉じゃないよと
寝ぼけ眼で ポツリと呟くのね
朝の忙しい時に わがままを言わないで
ましてそれが月曜日の 朝ともなればね

もういい加減 子供じゃないんだから
少しは栄養の バランスも考えて

一日の始めに 必要なエナジー
正しく摂って今日を 元気良く過ごして
そのための努力なら 惜しまないつもりよ
だからあなたも少しは 協力してよね


不確かな事柄を 形に変えて
愛とはそう言う ものだと想うから
毎日の積み重ね 繰り返して来たのよ
丸く焼いた 目玉焼きみたいな二人にね

専用の小さな フライパンでどれだけ
今日まで焼き続けて 来たのだろうか

何処にも有りがちな 在り来たりの風景
ただ当たり前の事を 変えないようにして
毎日続けるのは 楽な事じゃなくて
でもねあなたのためだと 苦にはならない


朝一番の食卓の香り 幸せを感じる
空腹の体に染み渡る 焼き立ての味わい


何時も以上に上手く 焼き上がった朝は
その日一日が 上手く行きそうになる
些細な出来事で 気持ちだって変わる
だから今日も変わらず 幸せを焼くのよ


 
2014/4/23 23:34

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