彩 愛 美 詩歌集

過去ログ203 2015/6/22 22:53

▼彩 愛 美
サークル
学生だったり
社会人だったり
同じ趣味を持つ人が
同じ場所に集まれば
それなりの団体に成る

プロに成るとか
想わないまでも
それなりの活動に
それなりに満足して

時期や移動や
諸事情とかで
メンバーだって
一人だったり
十人だったり
一定しなくて
それでも団体だったり

同じ気持ちで
集まっても
何時までも
想いを保ち
居続けられない事
少なくはなく
独立する人も
やがて現れる

何時かまた何処かで
逢えたらなんて
同じ事を続けていれば
違う団体になっても
また競い合うように
いいライバルとして
きっと逢えるよね


2015/6/22 22:53
HP

▼彩 愛 美
Last Birthday Party


こんな風に一緒に 逢える日も終わりだと
最後になった birthday party
みんなバラバラに 離れてしまえば
それ程都合良く 集まれなくなるね

キャンドルは淋しさを 灯して揺れ動く
嬉しさも一息で 吹き消すように

これきりで逢えない 訳じゃ無いけど
逢える機会は うんと少なくなるね
友達で居ようよねと 想いを確かめながら
何処かでノレない party になる


何時の日にか 戯れ言みたいな一言だけで
誰かのための birthday candle
一人づつ用意をして 集まってくれる
叶わぬ望みだと 何処かで気付いても

大人に成るとは何時も 何かを棄てる事
淋しさを強さへと 摩り替えながら

想い切り 何もかもを棄ててまで
逢いに行く程もう 自由など無くて
友達と言う 曖昧な関係も解らず
何処とも知らない 場所に散る


birthday candle の炎が 揺れている間
友達と過ごして来た日々を 想い返していたの


何時までも子供の ままじゃ居られない
ここに居続ける事 出来はしなくて
友達の有り様を 問われる別れの場面
何処かに消え行く 意識の中で






2015/6/18 0:20
HP

▼彩 愛 美
魚 付 林

自然環境は
全く関係無いようでも
全てが繋がっていて
どれ一つが欠けても
成り立たなくなる

魚が育つためには
海を育てなければ
海が育つためには
山を育てなければ

漁業をしていて
全く関係無いはずの
山を育てるために
植林して管理する
山は育ち
雨水を溜め込み
地中のミネラルを
やがて海に運ぶ
海に流れて来た
豊富なミネラルが
たくさんの魚を育てる

ただ単に
魚を獲るだけではなく
魚を育て
海を育て
その恵みの一部を
分けてもらう

海を守るために
山を守る
魚付林を育てて
魚の住める海を作る
明日のために


2015/6/15 22:46
HP

▼彩 愛 美
逢えない人に愛を問う


試着室で 何時間も粘って
やっとの事で決めた 服だったのにね
久し振りのデートは またキャンセル
この想いをいったい どうしてくれるの

お互いの時間の ズレがある事は
最初から解って いた事ではあるけれど

でも月一のデートの 約束ぐらいは
多少の無理をしてでも 守って欲しい
着る事の出来ない 新着の服が
空しく吊り下げられた 部屋の中


友達とかに 何時も聴かされていた
港の見える レストランにも行きたい
何日も前から 予約したのに
一人で出掛けたって 楽しくはないわ

人選をふと 間違ったのかなって
この頃考えて しまう時間が増えて来た

ねぇこんな淋しい 気持ちにさせないでよ
せめて半日だけでも 付き合って欲しい
何もかも打ち消す 太陽の笑顔で
涙なんか 一瞬で 渇かして


毎日を安心感で 満たしていたいのよ
必ず逢えると 解っていたならば
毎日逢えなくても 幸せでいられる


もしこのまま逢えなくて 終わると言うのなら
今日まで積み上げた 愛は何だったの
愛の難しさを 噛み締める夜に
鳴らない携帯電話 抱き締めて…





2015/6/10 23:11
HP

▼彩 愛 美
間仕切り

どんなに
親しい間柄でも
例えばそれが
親子
兄弟
恋人
友人
だとしても
一人で居たい
個室空間が
必要だったりする

小さい頃には
何の躊躇いも
拘りも持たず
大勢で居ると
楽しく想えた

大人に成るに連れ
一つづつ
秘密を持ち始めて
秘密を守るために
自分だけの空間を
持ちたいと願った

肉体的にも
精神的にも
秘密は増え続けて
一人で居る時間も
確実に増えて行く
何時しか知らぬ内
対人関係の隙間に
間仕切りを建てて
距離を測って居た


2015/6/8 22:26
HP

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