月いろの手紙 SONG NOTE
過去ログ98
2009/7/27 23:33
▼彩 愛 美アイスコーヒー
8時ちょうどだと 言っていたのに
時計はもう3時を 指そうとしている
まさかとは想うけれどもね
午前8時だなんて 言わないよね
多分何時もと同じ 友達と飲みに出掛けて
私との約束なんて 忘れてしまったのね
氷の溶けた アイスコーヒーは
水っぽくて生温くなってもう飲めない
恋だって同じ事だわ
一番美味しい時間があるのよ
約束は何時も 空振りばかり
ちゃんと守られた事 一度も無かった
それでもずっと待ち続けた
今日は来てくれると 願いながら
あれから一人で居る時間の過ごし方覚えた
何時もの店でと約束 すっかり顔馴染みね
カウンターに腰掛けただけで
今日も同じアイスコーヒーを出してくれる
嬉しいやら悲しいやら
今夜も一人で時間を潰すわ
もう 何杯目のアイスコーヒーだろう
もう 何冊目の本を読んだのだろう…
垂らすクリーム マーブル描いて
巡る想い甘く溶け出すガムシロップ
恋をした報いなのね
今夜も一人であなたを待つのよ
2009/7/27 23:33
▼彩 愛 美Summer Sandal
日焼け止めで 紫外線を遠ざけて
白い肌を自慢して 短いスカート
少しでも足を長く 細く見せようと
最新のグラディエイターを買った
水飛沫弾ける 夏陽揺らぐ午後
眩しさに負けて 夜まで部屋の中だなんて
それじゃせっかくの『女』も廃るでしょ
夏だからこそ 見せたい肌もある
やっと薄着の季節になったから
大きく派手な パターンのパレオ着て
涼し気な顔をして 歩くプールサイド
平日のホテル 貸切状態だね
転びそうなウェッジソール試す
水面で煌めく 太陽眺めて
チェアーで軽くお昼寝 伸びやかな気分ね
新作の水着も ギャラリーが居ないのね
夏の街は ファッションステージ
じっとだなんてしていられないよね
ストッキングを脱いでもきれいで居られる
足の形が美しく見えるサンダル探そう
雑誌から抜け出して来たみたいな
何時も素敵な『女』で在りたいな
＊SONG for 涌井田 朱子
2009/7/24 23:59
▼彩 愛 美マーメイド
恋を失くした 乙女は
珊瑚に姿を変えると言う
心まで珊瑚にならない内に
新しい恋を見付けなくちゃ
また終わった恋の傷で
鱗が剥がれ落ちて行く
塞がらない傷口を押さえながら
あなたの記憶に 縛られている
この傷を癒せる恋を探して
この海を彷徨う 私はマーメイド
青に碧さを 重ねた
深い哀しみの海の底
光さえ届かず漂う心
マリンスノーへと変わるのでしょう
息苦しい恋に溺れ
尾鰭も痛み 戻れない
誰か助けて 消えてしまうの
あなたの想いに 動けなくなる
あの海で再び 泳げるのなら
何もかも捨てるわ 私はマーメイド
哀しく波間に打ち寄せられた 恋の残骸
砕かれて白い珊瑚の欠片になるの
この傷と共にあなたを忘れて
また恋をするわ 私はマーメイド
＊SONG for 沢嶋 メロン
2009/7/20 23:29
▼彩 愛 美難 破 船
嵐に荒れ狂う 孤独な愛の海で
誰にも知られず 渦に飲み込まれ
一人で沈んで行く 深淵の底
もうこれ以上航海出来ない程
愛に傷付いてしまった この身は
バラバラになって
この海に全てを 沈めてしまえたら
楽になれると想えて来た
言葉も届かない 深い海の底まで
流れ着いたなら 二度とあなたを
想い出す事もなく 済むのだろうか
流れの停まった深い海の底では
誰も気付いてはくれない この身は
忘れられて行く
ここまで沈んだら もう探せない
もう誰も 私の事など…
静かにオチて行く 冷たい水温
音も光も届かない 深い海の底で…
このまま寝かせてよ もう動けないから
恋も終わりと 想わせてよ
2009/7/18 0:03
▼彩 愛 美メロンパン
あれからずいぶん経ったわね
あの想い出のビーチで 恋した時から
若い恋の過ちと言う言葉で
片付けられる程 簡単じゃなかった
意味もなくメロンパンが好きで
何度もコンビニにあなたが走って
メロンパンを買い尽くす勢いだった
あの頃の恋を 夢に見ていた
もう一度あの夏に戻りたいと
あんなに毎日飽きもせず
朝から晩までずっと ビーチで過ごした
陽焼けの恐さ考えずにいた頃
若さだけを武器に 恋の意味も知らずに
買い込んだメロンパン頬張り
それじゃキスなんて出来やしないでしょ
笑いながらそんな事を話したよね
今はもう売っていない あのパン
想い出残して夏は消えて行くの
きっと何処かで忘れて来た想い出を
今この白い貝殻の中に 拾おうとしていた
それがどんな小さな想い出だとしても
私にとっては 大切な大切な恋だったから
今でもメロンパンを食べる度
あの夏のあなたに逢いたくなるの
想い出残した夏は遠い昔
＊SONG for 涌井田 朱子
2009/7/14 0:07