まとめ

過去ログ483 2015/7/16 10:23

★日曜日 共通
函館11レース

ハギノハイブリッド
京都記念や日経新春杯のパフォーマンスを見る限りではトップスピード勝負では明らかに分が悪く、基本的にはポテンシャル勝負に持ち込める方が良いタイプです。
その点で前走は適性外となるため度外視できます。
函館2000mではトップスピード面が問われない可能性が高くなるため、その点はプラス材料と言えます。
ただ、この馬は3歳時からタフな馬場では高いパフォーマンスを見せておらず、高速馬場のポテンシャル勝負でパフォーマンスを上げています。
京都新聞杯はペースはかなり速かったので消耗戦のように見えますが、ラップ的には2F戦になっていて前が離して逃げる展開でした。
函館のタフな馬場で59秒台のペースを追走して脚を無くさないかどうかというスピード面に不安は残ります。
この馬は長距離適性が高く、2400前後の距離が合っているように思えます。
4歳世代なら展開・条件次第でワンアンドオンリーやトーホウジャッカルと互角に戦えるレベルにはあります。
タフな馬場の2000m戦での経験がないので、これでパフォーマンスを上げてくるという可能性もありますが、これまでの傾向から考えると洋芝のハイペース2000mがプラスになるとは思えません。

ヤマカツエース
この馬はハイペースの消耗戦には対応できていますが、トップスピード戦ではパフォーマンスを大きく落とします。
アーリントンCでは12.5 - 12.7 - 11.9 - 11.1 - 12.1と中弛みからの再加速戦でトップスピードの質を問われたうえでのトップスピードの持続戦。
後方で脚を溜めながらほぼ最後方列で直線を向きましたが、一瞬は脚を使えましたがL1では甘くなってしまいました。
この馬は後方で溜めてその分だけ長くトップスピードの持続力を使えるというタイプではありません。
過去の実績を見てもトップスピードが問われると甘く、ポテンシャル勝負で結果を出しています。
今回のポイントは『2000m戦』で、NZTの内容からはある程度対応できるように思えます。
NHKマイルCはクラリティスカイの様に高いレベルのスピード、そこからのギアチェンジやトップスピードの質、トップスピードの持続力と総合力の高さを要求されており、そういった要素が全くないポテンシャル特化型のこの馬にとっては厳しい競馬となりました。
これまでは1200〜1600mまでで競馬をしていますが、距離に関わらずポテンシャル戦なら安定しており2000mでも函館なら面白いように思えます。
メンバーで53kg、ポテンシャル勝負で上手く捌ければチャンスはあります。
理想は内枠からロスの無い競馬となります。

★日曜日 G1C
函館11レース

函館記念
過去のラップ傾向

昨年は一貫ラップのスタミナ戦での差し展開。
全体の流れは淀みないものになり、スタミナ必須の展開になり、先行勢には苦しい流れとなりました。

13年は逃げたトウケイヘイローが淀みのない流れを作り、そのまま押し切り勝ち。
2着のアンコイルドは勝ち馬を見ながら最内枠を活かせ、1番人気のエアソミュールは折り合いを欠いて惨敗。4着のサトノは外を回す脚質の不利が響きました。

12年は消耗戦の差し決着。
軽斤量の馬がハナを奪い、淀みのないラップを刻む展開となり、上位2頭はスムースに捌けていたし、展開と軽斤量も嵌まったレースとなりました。

11年は内が有利な持久戦。
コース替わり初週で内がかなり有利な馬場状態でした。外枠だった3着馬も直線は内から伸びており、コースロスの無い馬が上位に台頭する結果となりました。

10年は平均ペース上がり勝負。
函館にしてはかなり速い時計での決着となりました。

このレースは基本的にハイペースになりやすいレースで、近年はほぼハイペース戦となっています。
前後半で2秒以上のハイペースとなることもあり、前半に脚を使っても大丈夫なスピードが求められます。

仕掛けどころで見ると、2パターンに分かれており、その1つはほとんどの年に当てはまるL2最速戦。
これは前が飛ばしてハイペースになり切った時に仕掛けの意識が下がるという展開です。
もう一つのパターンは3コーナー手前が速くなるケースのロングスパート戦です。
過去2005年以降でL2最速戦が6回、ロングスパート戦が2回。

トップスピード勝負では分が悪くてもポテンシャル勝負に強い馬が狙い目となります。
L1はほぼ確実に落ち込むため、基本的に脚は出し切りやすい舞台という事を考えてもハイペースに強い馬が中心となります。
巴賞はゆったりした流れからの後半勝負になりやすく、函館記念は基本的にハイペースになりやすいレースです。

そのため、巴賞で好走した馬がここで苦戦し、巴賞で苦戦した馬がここで好走する傾向が顕著に表れています。

★日曜日 共通
函館11レース

デウスウルト
この馬は2000mの一貫ペースは経験していないため、適性に関しては不明えす。
ただ、基本的には4F戦向きの馬で、ある程度トップスピード勝負にも対応はできますが基本的にはL1でのバテ差しタイプ。
ペースが上がってどうかは微妙ですが、チャレンジCでは完全な平均ペースで11.7 - 11.6 - 11.0 - 11.6 - 12.9のラップ推移が示すように4コーナーのL3最速戦でL1は消耗しています。
ここで中団の最内をロスなく立ち回りながらも馬群を捌いてL1で抜け出したところにトーセンに差され、フルーキーにも食い込まれての2着同着。
スピード面に目途を立てており、後半のトップスピードの持続力に関して言えば一定のレベルで高いところに位置します。
ただ、それでも勝ちに行ってロスが多かったフルーキーとの比較では評価が下がります。
これまでの内容的にも少なくともディサイファやフルーキー、ロゴタイプといった中距離路線での中堅どころ相手には4F勝負でもトップスピードの持続戦でも物足りない印象です。

新潟大賞典は超スローのトップスピード勝負。
大阪杯は不良馬場でロスもありました。
前につけて3〜4コーナーで我慢できたエアソミュールらに対して外から勝ちに動いた分を考えると悪くはありません。
この馬はポテンシャル面に一定の良さがあり、トップスピードの持続力も一定の良さがあります。
1800mでは平均ペースに対応しており、中日新聞杯ではタフな馬場状態だった中京の4F戦でL1だけで見れば渋太く伸びてディサイファに食らいつこうとしての2着。
この辺りを加味すると函館2000mが合う可能性は十分にあり得ます。
ただ、血統的に見てキングカメハメハの仔が函館の洋芝というイメージはありません。
また、昨年の函館記念の様に前掛かりの競馬になってしまうと、後半に良さを発揮するこの馬としては良さが削がれないかどうかという点は不安材料となります。
また、ポテンシャル勝負で高いパフォーマンスを見せていますが、ディサイファに完敗しているレベルなので普通に考えればこのメンバーで最上位とは言いにくい1頭です。