まとめ

過去ログ616 2015/10/8 8:40

★土曜日 共通
東京11レース
サウジアラビアロイヤルカップ

アストラエンブレム
この時期の2歳戦だとペースがそこまで上がらないことの方が多いとは思いますが、それでも課題は出負け癖となります。
昨年のいちょうSは結構流れており、あの形になってしまうとグァンチャーレみたいな感じで仮に対応できたとしてもついていけずに後ろから届かないというパターンが考えられます。
トップスピードの質、持続力に関しては非常に高いレベルにある馬で、パンパンの良馬場ならこのメンバー構成なら最上位と言えます。
近2走は外から動いていく形になっているので、今回は内枠で出負け、包まれてのギアチェンジ戦に対応できるかどうかがポイントとなります。


マコトルーメン
今回は府中のマイル戦ということで、直線での上り坂と新潟外よりも脚を出し切りにくい条件がどうなるかが焦点となります。
この時期の東京マイルはペースもそれほど上がらずにコーナーで緩むケースも多く見られます。
昨年のような展開なら面白い存在ですが、中盤で緩みが生じてそこから一気に11秒前後のラップに持って行くような競馬になった時にギアチェンジ面で対応できるかどうかがポイントとなります。
また、ペースに関わらず最序盤のポジショニングが拙い馬だけに、スローになってしまうと後方から要所の反応勝負になって分が悪くなります。
総合力勝負では分が悪いし、前走みたいに最後方からでも割と団子で進路が内にスペースが空く展開なら問題ありませんが、開幕週の府中でその展開は考えられません。
そうなるとレース序盤のポジショニングの悪さ、要所でのギアチェンジ面の弱さがネックになってきます。

ハレルヤボーイ
前走の内容からハイペースでも最低限追走することができ、そこから徐々に加速しながらL1で自身11秒前半という脚を使うことができた典は大きく評価できます。
これは長く脚を使ったというよりは、直線最後にトップスピードを引き出すことができる幅が広いという認識の方が合っているように思えます。
1400mを1:23.0辺りで走りながら最後に1F11秒前半のラップを刻む余裕があったという点でも、非常に高いレベルでの1F戦だったとも言えます。
前走あれだけのペースでもトップスピードを引き出すことができたとすれば、前半のスピードの幅が非常に広いというのがこの馬最大の武器だと言えます。
2走前は前に行き過ぎて上手くコントロールできずに良さが出なかった感じで、あの流れで後ろから進めていたらどうだったのかは気になるところです。
ただ、府中のマイルである程度ペースをコントロールされてからの直線ヨーイドンで後方からとなると、トップスピードの質、持続力ともに通用するかは未知数で、要所の反応も決して良くないのでその辺りは不安材料になります。
内で動かない競馬を選択しがちな北村騎手では直線後方から動けず伸びあぐねるという可能性は高くなります。

ブレイブスマッシュ
この馬の一番の武器はギアチェンジで、緩い地点から直線加速していく中でスッと反応できます。
スピード面も前走で見せており、ひとまずレースの主導権を一番握りやすい立場と言えます。
今回は相手関係的に見ても後半トップスピードに乗せて持続させて出し切ってこその馬が非常に多いため、その中で前目でペースをコントロールしながら府中の坂でも仕掛けられてスッと動いていけるというこの馬のギアチェンジは大きなアドバンテージとなります。
この時期の府中の2歳戦はある程度のスピードの幅を持った総合力タイプが完成度でしっかりと勝ち切ることが多いため、遅すぎない程度にペースを作りながら仕掛けを待つ形で進められれば出し抜いて勝負を決めてきても驚けない1頭です。
ただ、緩い流れでトップスピード持続戦の土俵に他馬を上げてしまう形になると最後は甘くなるので勝ち切るのは難しくなります。
この辺りは前半のペースを上手く作っていかに自分に有利な前受で仕掛けを待てる展開に持ち込めるかがポイントです。
アストラエンブレムにはラストで突き抜けられてしまいましたが、府中のマイル戦なら逆転する余地は十分にあります。
今回は展開面も含めてこの馬がレースメイクの中心となりそうで注目すべき一頭です。

★月曜日 共通
京都11レース

京都大賞典

ワンアンドオンリー
昨年の有馬記念は内で包まれてしまい、JCは大外を回すロスにトレーディングレザーの故障の煽りを受けたため、ある程度は参考外として扱えます。
ただ、この馬はそういった特殊な競馬に巻き込まれてきていたことと、ドバイにしても宝塚記念にしてもこれまで見せてきていた要所の反応の良さが見られなくなってきています。
近走はハーツクライ産駆らしく手応え以上に最後まで踏ん張るというトップスピードの持続力、ポテンシャル面側に再度シフトしてきている印象があります。
昨年の神戸新聞杯でもL3最速戦を大外から動いて一気に捻じ伏せに行く競馬をしており、強い競馬をしていました。
理想は内ポケットの前目で我慢しつつ3コーナーの下りから仕掛けるような展開で、その点はルメール騎手に替わったというのは良い材料と言えます。

レコンダイト
今回の条件は面白い1頭で、反応が鈍いこの馬にとって外回りでゆったりとしたコーナー、3コーナーの下りで加速できるのは良い材料と言えます。
今回のメンバーは飛ばして逃げそうなタイプがいないため、前半はかなり高い確率でゆったり入れそうです。
これは明らかに後半型のこの馬にとっては良い材料です。
また、目黒記念の内容を見ても高速馬場でのパフォーマンスの方が高く、タフな時期の阪神でやれているので馬場適性は幅が広いのもプラス材料です。
基本的には序盤ゆったり、後半のロングスパートでポテンシャルを引き出してくるタイプの馬だけに、トップスピード勝負になる辛いところはあるだけに仕掛けどころがカギになります。
誰かが早めに動いてくれた時にインで我慢できる形になればL1でのバテ差しはこのメンバーなら大きな武器となります。
ラブリーデイやラキシスが外から勝ちに行く競馬を仕掛けた時に上手く目標にできる位置取りを狙えればチャンスはあります。
多少展開に恵まれる必要はありますが、目黒記念の相手関係は十分評価できるもので、ステイヤー色強い競馬になってくれば一発は秘めた存在です。
ポテンシャル戦ならラブリーデイやワンアンドオンリーとは互角にやれるパフォーマンスは見せており、エンジンが掛かれば高いトップスピードの持続力も備えています。
京都の下り坂でこの馬の弱点がフォローできる競馬になればチャンスは十分あります。

カレンミロティック
この馬は逃げると甘くなるため、誰かが引っ張る流れで番手につける事が重要です。
有力馬が奇襲的に逃げる可能性はありますが、それ以外でハナを奪ってきそうな馬がフォントルロイかアンコイルドぐらいしかいないというのがこの馬にとって最序盤のポジショニングで難しくなる要素になりそうです。
フォントルロイも出脚は遅いのでその辺りも含めて序盤の立ち回りが難しい印象があります。
基本的にはポテンシャル戦向きという認識で、西宮SでもややスローからL3最速11.0というラップを刻んで突き抜けていましたが、香港ヴァーズでは超スローからのトップスピード勝負の中で番手から早めに勝負に行って甘くはなっての5着。
基本的には早めに動いてこその馬で、ポテンシャル戦の方がいいのは間違いありません。
理想は前目からしっかりと仕掛けを主導していく展開で、天皇賞春のようなイメージで競馬ができれば一番だと思いますが、今回はレースの流れをどう作っていくかというのがポイントになります。
トップスピード戦になるとパフォーマンスは一枚落としているだけに、エアレーション作業の影響が出ていて時計が例年よりもかかる馬場状態なら面白い存在です。

★月曜日 共通
京都11レース

京都大賞典

ラキシス
近2走は物足りないのは確かですが、展開にも恵まれませんでした。
宝塚はゴールドシップが出遅れて超スローの中でL3最速のトップスピード持続特化戦となり、これを中団でかなり外から押し上げていくような競馬となりました。
札幌記念ではペースが上がった中で序盤に脚を使い過ぎてしまいました。
今回の京都芝外回り2400mという舞台はこの馬にとって面白い舞台ですが、トップスピード持続戦向きではないのは確かなので、スローになったとしても仕掛けが早くなると崩れる可能性が出てくる舞台と言えます。
札幌記念の場合はペースが速くなりそうなメンバー構成・コースということからレース序盤に行き過ぎたのが仇となりましたが、今回はある程度前で運んでもらいたい条件。
今の京都の2400m以上は、ほとんど3コーナーまでに最内をとって前々で仕掛けを待てる馬か、実力馬が外から動いていって内のスペースを使いながらコーナーで最短距離を通せた差し馬ぐらいしかなかなか難しい傾向となっています。
外から動いてねじ伏せるのは厳しいコースなため、武豊騎手のスタンスではラキシスの場合トップスピード戦になってしまうと後ろからでは使える脚が短いので伸び切れない可能性があります。
基本的にペースが上がりにくい京都2400mという舞台を考えると、前受が基本線となります。
今開催の京都はエアレーション作業をされているということもあり、ある程度時計が掛かった方が良いこの馬としては競馬がしやすいように思えます。
時計が出ずに各騎手の意識がなかなか仕掛けにくい状況に陥ればこの馬としては総合力の高さを活かすことはできそうです。
理想はラブリーデイの直後をマークできるポジションですが、後方から脚を引き出そうという意識が強くなると危うい1頭となります。

ラブリーデイ
今回のコースは京都記念で勝った条件に近いコースですが、京都記念は勝ったと言ってもスズカデヴィアスを競り落とすのに苦労しており、キズナにはL1で猛然と追い込まれていました。
この馬は基本的には抜群のポジショニングセンスと前半のスピードの幅の広さ、そしてスローならスローで前半をゆったり進めれば後半のトップスピード持続力に繋げてこれているという感じで展開に合わせて乗りやすい馬というイメージです。
レースへの対応力が非常に高いタイプで、阪神や中山でもL1の急坂で他が苦しんでも甘くなりにくい感じはあります。
宝塚記念はL3最速が11.0でL1が12秒半ばまで落ち込んでも仕方ありませんでしたが、鳴尾記念、中山記念はともに素晴らしい伸びを見せてくれました。
前半のスピードの幅も広くポジションも取れる、内目で立ち回れギアチェンジ能力も高い、トップスピードの質、持続力ともに高いレベルで持っている穴のない馬なので基本的に大崩れは起こりにくいタイプと言えます。
後は外枠を引かずに内で上手く立ち回れるか、と2400mという距離が微妙に厄介かなというところです。
内枠を引いてしっかりとポケットをとって進められればどんな条件でもあり程度は対応してくると思いますが、究極の上がり勝負、トップスピードの質を要求される競馬になってくると微妙なため、ある程度は流れることが理想です。