まとめ

過去ログ615 2015/10/7 8:52

★日曜日 共通
東京11レース
毎日王冠

グランデッツァ
今回は相手がかなり強化され、昨年以上にトップスピード持続タイプが多い一戦となります。
昨年先着を許したスピルバーグ、ディサイファを相手にスローからのトップスピード持続特化戦では厳しい戦いになってしまいます。
スピードに関してはマイルCSでもハイペースを追走して一脚を使えているように、ここでは1,2を争うスピードを持っています。
ダノンシャークもそのレースで中団追走から勝ち切っており、手強い相手ですが1800mならこの馬の良さが出やすいように思えます。
今回は都大路Sで完敗を喫した相手エイシンヒカリが参戦し、ここでしっかりとエイシンヒカリにプレッシャーを与えつつ番手でペースを引き上げ縦長に持ち込む競馬をすることが重要です。
この馬は前半のスピードの幅が最大の武器で、そこから一脚を使えるという長所と、溜めても一脚しか使えないという短所をどうコントロールするかがカギとなります。
今回の相手関係を考えると、ペースを引き上げる方が長所を打ち消しやすい馬が多いように思えます。
ディサイファは昨年の都大路Sで問題としておらず、レース序盤でしっかりとリードを取れるかどうか。
同じハイペースでも一脚を使えてしまうクラレントに対しても、スローなら明らかにクラレントのトップスピードの持続力は高いため、ペースを引き上げて勝負を進めていきたいところです。
上手く展開が噛み合えば勝ち切る事が可能で、そういった展開を地力で作れる馬。
それだけに騎手の腕が問われる馬とも言えます。


ステファノス
時計という点に関して言えば白百合Sで一定レベルは見せているとはいえ幾らか不安はありますが、毎日王冠は基本的にはそこまで極端にハイペースにはなりにくいため、トップスピードを問われる可能性が高くなります。
この馬のトップスピードに乗ってからの質・持続力は一線級で、速いラップを要求されれば世界でも戦えるところを前走で証明してくれました。
富士Sの内容から考えても、まだまだ底を見せていない一頭で脚を出し切る展開になりやすいこの府中1800mでどこまで爆発させてくれるかは非常に興味がある一頭と言えます。
今回の課題は海外遠征明けで半年ぶり競馬という点です。
毎日杯では4コーナー最速ラップの流れで外から動いた分だけ甘くなりましたが、それでもハイレベル戦の中で3着を確保しており外から動いた中では最先着。
トップスピード持続戦のパフォーマンスはここに入っても最上位の一頭になるため、後は相手関係と展開が極端に早い流れにならなければというところです。

★日曜日 共通
東京11レース

ディサイファ
昨年に比べて今年は実績馬に不安が多く、レースレベルが高い1戦ですが、抜きん出た存在といえる馬は見当たりません。
今回はエアレーション作業が成されておらず、高速状態でスタートする可能性も高いだけに、エイシンヒカリが飛ばして番手勢もスペースを埋めて行く競馬で縦長になって、仕掛けの遅い展開になった場合には不安が生じます。
ポテンシャル勝負は歓迎のタイプですが、府中の1800m戦ではハイペースでもトップスピードを要求され、スピードの高いグランデッツァやクラレントのような一脚が高いレベルにある馬相手には苦戦します。
ただ、極端なギアチェンジ戦だったり極端なスピード戦といった流れにならなければ好勝負可能な1頭です。

★日曜日 共通
東京11レース
毎日王冠

エイシンヒカリ
エプソムCの時の府中は良馬場でも力が要る馬場で、そこを逃げきったというのは見た目以上の評価は必要です。
ただ、同様に毎日王冠の舞台も目標になって逃げて押し切るのはなかなか難しく、この馬はチャレンジCである程度目標にされてリードを取れないままトップスピード持続戦と苦しい流れでも甘くなっていました。
また、都大路Sでもグランデッツァが一瞬しかいい脚を使えないので凌ぎ切れた面が大きく、平均ペースの1800m先ではラストで甘くなる傾向があります。
前走はゆったり進めたことでパフォーマンスを上げており、アイルランドTは小頭数の2000m戦でハイペースでもリードを取ったことで一息入れることもできました。
この馬はバランスの良さで勝負している総合力タイプですが、どれか一つが抜きん出ているという感じはありません。
近走は後半の良さが出ており、逃げるよりも控えた方が良さが出る可能性もあります。
今回の好走条件は平均ペースで単騎逃げにまで持ち込むか、スローでエプソムCのような逃げを打つ事です。
その後はペースをコントロールして後半の良さを引き出す競馬に持ち込む事が重要です。
今回の強力なメンバー構成で府中1800mらしいスタンダードなL3最速戦になると厳しいため、ここでは強気にはなれません。


イスラボニータ
前肢を豪快に伸ばして飛び上がるようなストライド走法だけに、近3走は馬場が渋ったことが影響しているように思えます。
この世代はポテンシャル馬がイマイチで、3歳に活躍していたトップスピードタイプは評価できます。
トゥザワールドはトップスピード勝負の有馬で2着。アドマイヤデウスやトーセンスターダム、ウインフルブルームなどが活躍していて決して世代全体のレベルが低いとは思いません。
ポテンシャル戦で良さが出ない馬も多いように思えますが、中距離路線のレベルは本物だと言えます。
問題は球節炎で、最近ではリトルゲルダもそうでしたが、炎症を患うとパフォーマンスを落とす危険性は増します。
骨折は治れば基本的にはパフォーマンスには影響しませんが、炎症は再発しやすく馬も探りながらの走りになるリスクもあります。
府中はエアレーション作業をされていないため、天気が良ければ高速状態で始まる想定です。
そういう条件で内枠を引いて進めればかなり器用に動けるこの馬のギアチェンジは武器になり、軽い馬場ならトップスピードの持続力もある程度は期待できます。
ただ、要所のギアチェンジが最大の武器、東京1800m戦ではトップスピードの持続力が強く問われやすい条件なので足元の不安が全くなくてもL1の甘さは懸念材料になります。

アンビシャス
毎日杯は明らかに失策で、早い段階で下げてしまったことでトップスピードを持続させる能力が無いこの馬を外から速いラップを刻んだ4コーナー地点で動いていけば厳しいのは当然です。
この時点で初めて見せたことなので仕方ありませんが、プリンシパルでもラジオNIKKEI賞でもペースではなくポジションありきの競馬でした。
流れてしまえばポジションに関係なくポテンシャル面も相当高いレベルにある可能性を前走で見せてきました。
ただ、トップスピードを要求される競馬になった時に最速地点までに前にいることができないと厳しくなります。
要所の反応は素晴らしいものを持っていますが、トップスピードの質そのものはそこまでのものは持っていません。
トップスピードの持続力が甘いのは毎日杯で証明済みで、古馬相手に後ろから直線でキレる脚を使う競馬なら苦戦する可能性が高いように思えます。
ペースが上がれば問題ありませんが、スローにコントロールされて東京1800mらしいL3最速戦になると加速地点で鋭く反応しても各馬が脚を出し切れてしまって相対的に良さが削がれてしまいます。