まとめ

過去ログ670 2016/11/29 15:04

★日曜日
中京11レース

チャンピオンズC

サウンドトゥルー
スタートが下手なタイプで、中京1800mではジュライSでも勝つことは勝ちましたが、ペースも仕掛けも早いというズブズブの展開でのバテ差しでした。
このクラスまで来るとバテ差しのポテンシャルタイプなのは間違い無く、かつ前半のスピードが高いがポジショニングが下手という非常に厄介な適性を抱えているため、展開次第の1頭となります。
昨年のチャンピオンズカップでは、その展開が見事にハマって3着。
逃げるコパノリッキーに1角直後にクリノがプレッシャーを掛けた事でペースが上がり、完全な前崩れの展開で3着に食い込みました。
その後は東京大賞典(G1)勝利を決めるなど地方重賞6連戦で(1.1.3.1)と安定した成績を残しています。
ただ、川崎記念2着時こそ勝ち馬とはアタマ差でしたが、その他は5馬身以上勝ち馬から離されるレースが多く、上位との差は大きく開いています。
昨年は展開がハマりましたが、今年も前に行く馬が多く、昨年同様の展開になる可能性もあります。
昨年のチャンピオンズCは恵まれた印象がありましたが、今年も昨年同様にハマれば圏内に入れる力は持っています。

タガノトネール
2走前のサマーチャンピオンではグレイスフルリープに惨敗し、かきつばた記念でもノボバカラやレーザーバレット辺りに見劣ってしまい、近走のパフォーマンスは物足りない内容となっていました。
根岸Sでもグレープブランデークラスに捕えられており、この馬の持ち味がなかなか1周コースで時計が掛かりやすい地方のダートだと活かしにくいという事はあります。
好調期にあった昨年でもオーバルスプリントでは良で1:26.3の勝ち時計と息が入りやすく後半要素が問われやすい1周コースの1400m戦で時計が掛かっているとレーザーバレットに完敗しており、地方でも盛岡の様にある程度時計が出やすい方が良いようです。
また、盛岡の南部杯でも消耗戦で淀みない中でマイルで良さが出ており、この辺りからも、ベストはマイル戦で時計が出やすい馬場でのスピード勝負と考えられます。
地方交流でパフォーマンスを落とすのはそういった馬場に対する適性というよりも、コーナー4つでスピードを活かし切れないためです。
コーナー2つの舞台で芝スタートで勢いをつけてペースを引き上げる締まった馬場での競馬という、限定的な好走条件が揃った前走はレコードの逃げ切り勝ちとなりました。
今回は好走条件からずれてしまうため、前走のレコードVで人気するなら妙味は無い1頭となります。

ノンコノユメ
この馬はとにかくバテない馬で、怪物級のポテンシャルを備えています。
昨年の武蔵野Sは3歳ながも58キロを背負って非常に速い流れの中でもついていって3〜4コーナーで大外を回しながらも最後まで突っ込むという驚異のパフォーマンスを見せており、スピードの幅が非常に広い面も示しました。
ただ、伏竜Sでも見せているように、器用な感じはありません。
大井のJDDでも外からついていって終始外々の競馬をしており、エンジンの掛かりが遅くて瞬時にトップスピードに乗っていくタイプではないので、進路どりのイメージが重要になりそうな点と、多少ロスがあっても外から前を向いていくのがこの馬の持ち味を引き出す上では重要です。昨年は上り坂スタートの中京1800で最内枠というのがポイントとなりましたが、この枠ではポジションを取りに行こうと思っても前のスペースを外の馬に取られては下げという形で下げながらレースの流れに置かれる可能性がありました。
レースではゲートで前掻きをしていましたが発馬を決めて後方からの競馬となり、早い段階で下げ切って外に持って行き、内枠を利して外には出さずに内を突いてラチ沿いから脚を伸ばしての2着となりました。
中京の3〜4コーナーでの大外ぶん回しは下り坂も相まって楽ではないだけに、ルメール騎手の抜群の進路取りで2着となりました。
今年はまだ未勝利ですが、能力は勝ち負けできるものを持っており、上位可能の1頭です。

★日曜日
中京11レース

チャンピオンズC

カフジテイク
夏至Sを勝った時は35.6-35.8の平均で、12.6 - 11.3 - 11.7 - 11.7 - 11.9 - 11.8 - 12.1と速いラップを続ける中で我慢させ、正味200mだけでゴボウ抜きして上り34.6秒の鋭い末脚を見せて突き抜けました。
この馬の場合は、これを引き出せる条件かどうかがポイントとなります。
モーニンやコパノリッキー、タガノトネールといった前半のスピードをある程度使いたい馬とは対極のタイプで、厳しい流れに持ち込まれてしまうと追走で脚を使わされて削がれるリスクは出てきますが、前走はマイルでも1400mと同等の切れを見せてきました。
焦点は更に200m延長でこの馬の鋭さを発揮できるかどうか。
これまでの実績からも高速ダートになるとかなり面白い1頭で、特に高速ダートになるとペースに淀みも生じる可能性があります。
直線だけで34秒台半ばの脚を使ってくるというのは驚異的で、2走前はレースの上りを1.8秒も上回る34秒台の脚を使っており、東京コースでの強さは異様です。
噛み合ったときの一発に注意が必要な1頭です。
前走は200mの距離延長でもレースの上りを1.3秒上回っての3着。
今回は距離延長でレースの上りを1秒程度上回る可能性がありますが、このメンバー相手では狙いは下がります。

コパノリッキー
この馬にとって中京ダート1800mという舞台に対して課題があります。
中京ダート1800m戦は上り坂の途中がスタート地点となり、この馬はゲートが甘く、二の脚もスッとついていくタイプではないため、この舞台ではスタートが課題となります。
ゼロからの加速、かつ坂スタートでスピードに乗せにくいという舞台は東海S、昨年のチャンピオンズカップともにそこまでいいスタートではなく、元々フェブラリーSにしてもスタートそのものが上手いわけではないので、不安はあります。
パフォーマンス的には1800mなら前半のスピード面でタルマエを上回れるため、この条件でも主導権を握れば上位の存在だと言えます。
東海Sのような競馬ができればタルマエにとっては脅威で、対応するのは難しくなります。
中京1800mはポテンシャルタイプの追込みがなかなか勝ち切るには難しいコースで、スピード優位、ポジション優位のコース。
レースの流れを考えればペースを引き上げてしまった方がライバルの良さを削ぐ事が出来るため、この辺りも含めてジョッキーが最序盤をしっかりと上手く誘導して、レースをコパノリッキーの競馬に支配できるかがポイントとなります。
避けたい展開は内枠過ぎていき脚がつく前に他馬に前に入られる展開です。
この舞台では出足は当てにはならな点のみが不安点で、そういった面が大きく影響しにくい枠の並びなら好走可能です。

ゴールドドリーム
伏竜Sは厳しい流れでケイティは甘くなり、ストロングバローズはそこが噛み合い、グレンツェントはややスピード面で苦戦しながらもバテ差しで食い込んできました。ケイティにとっては1800mではスピードは武器になりませんでしたが、それを大井の2000で厳しい流れになったことで武器にできました。
この馬は適性的にも2000前後が良いことは間違いなく、グレンツェントはユニコーンSではスピード的に苦労しましたが伏竜Sでは対応して先週のみやこSでも一定のパフォーマンスを見せての2着。
これらの点を踏まえると、有力馬の中で伏竜Sでスピード面で優位に立っていたストロングバローズをユニコーンSで撃破できているように、この距離での世代1位はこの馬の評価ができます。
ユニコーンSの走破時計的には青梅特別と比べると、1:36.3に対してこちらが1:35.8。
ラップ的にもペース的な補正で見てもこちらの方が明確に上の内容で、この時点で古馬1000万下レベルを上回ってきたのはダート路線としては優秀で、ヒヤシンスSでも中弛みからL2の最速地点でジリッと伸びてL1で突き抜けています。
前走は馬込みの中で折り合い、モーニンをマークする形でレースを進めましたがゴチャついてしまい、直線では前をカットされて狭くなる不利がありました。
その時点で勝ち馬に離されてしまい、そこから良く伸びるも2着まで。
スムーズならもっと際どい内容で、この馬は不安点の少ない1頭と言えます。

★日曜日
中京11レース

チャンピオンズC

アウォーディー
前走のJBCクラシック(G1)は、 G1を3連勝中だったコパノリッキー、G1競走10勝の最多勝記録保持者ホッコータルマエ、ノンコノユメやサウンドトゥルーなど、現在のダート界を牽引するトップホースが顔を揃えたメンバー構成でしたが、完全な正攻法でコパノリッキーを競り落とし、渾身の粘り込みを図ったホッコータルマエを楽に交わしての勝利で、着差は3/4馬身差でしたがもう100mあったとしても、その差は開く一方と思わせるだけの完勝劇となりました。
最後の直線では手前替えに戸惑って、一瞬伸びを欠いており、満足に追えているのはゴール寸前になってから。
それでホッコータルマエを楽に交わしているのは、手応えが完全に違ったという事で、前々走の日本テレビ盃では、スムーズに手前を替えていたので広い中京コースでは大きな不安点にはなりません。

アスカノロマン
総合的に見ても穴は非常に小さく、1800mでもスピード的には上位に入ってくるため、スローになってもトップスピード面、ギアチェンジ面は高いレベルにあるのは東海Sで見せています。
また、平安Sの様にある程度のペースから3〜4角で仕掛けていっても最後まで踏ん張れており、早仕掛けも可能です。
外から来た馬に対しての引き出しもあるため、少なくとも春の出来があればここでは総合的に見ても上位の存在と言えます。
アンタレスSのように48.3-49.5とハイペースを番手で追走しても最後までしぶとく粘り込んでアウォーディーに対して抵抗しており、戦ってきた相手関係、パフォーマンス、ある程度仕掛けを遅らせてトップスピード面を問われても大丈夫なので、この舞台では適正が高い1頭と言えます。ただ、昨年の平安Sでは崩れていてこの時が3列目のポケットで上手く進めながらの競馬でした。
この馬は大トビでブレーキがかかるとそこから再加速するのに時間が掛かるタイプで、前走は直線入り口で後れを取って狭くなる場面があったためスムーズさを欠いてしまいました。
能力的には引けを取らないだけに、前走の敗戦で人気が落ちるなら妙味がある1頭と言えます。


アポロケンタッキー
この馬は基本的には余力を残して後半で外から動いていくのが基本線で、阪神2000mが噛み合うのは息が入れやすい事と3〜4角で外から動きやすいコース形態というのもあります。
京都では3角の下りで一気にペースが上がることもあるため、ペースが速くなったコーナーで外を回すとそこでの脚の消耗が大きくなり、難しくなってしまいます。
この馬は淀みで取り付いての末脚というタイプで、シリウスSでポテンシャル面でも高いレベルのモノを見せただけに、前半で無理をせずにバテ差しが決まる展開で浮上します。
前走は輸送が必要な2走前の東京を挟んでの中一週なのはローテ的に見ても割引材料でしたが、早めに動いて外目をスムーズに回る競馬でクビ凌いでの勝利。
長く脚を使えるのは大きな強みですが、中京1800m戦は要所で外を回す馬には厳しいコールとなります。
この馬は揉まれ弱さがあるため、どうしても外を回らないといけないため、理想は外目の枠となります。