まとめ

過去ログ673 2016/12/7 10:38

★土曜日
ディサイファ
この馬のベストはスロー気味でのトップスピード持続戦で、後半のトップスピード持続は1800m路線での比較でみてもサトノアラジンよりは上の評価が必要です。
今回の舞台はこの馬の適性には合っていると言え、昨年の毎日王冠はハイレベルメインバー相手に2着。
この時はかなりのスローからのトップスピード持続特化戦で、まずまずのスタートを切ってそこから好位3列目のポケットで我慢し、グランデッツァの直後でスペースを空けながら折り合う展開となりました。
3〜4角でペースアップする中で最内を立ち回って3列目でイスラの直後を取ると、直線序盤ではイスラとの1馬身半の差をL1の減速地点で一気に詰めての2着確保となりました。
このトップスピード持続特化の中で上手く立ち回ったとはいえL1でイスラボニータを差すという辺りからみてもトップスピード戦でのトップスピード持続力の高さはこの路線では屈指と言えます。
前走はミッキーの斜行で前をカットされて落馬寸前の不利を受けましたが、直線で加速力が一番高かったのがこの馬だっただけに、まともなら2〜3着争いを制していた内容でした。
今回の条件替わりは確実にプラスで、大崩の可能性が極めて低い1頭と言えます。

タッチングスピーチ
昨年のエリザベス女王杯は後方から我慢する形で窮屈になり、エンジンの掛かりが遅くなってL1強襲も届かず微差の3着。
ルメール騎手が仕掛けても4角から直線に入る時に反応が鈍くなりましたが、今年のエリザベス女王杯も坂下で促される時の反応が鈍く、ここで差をつけられてしまいました。
エリザベス女王杯は仕掛けが遅くなりやすい傾向にあり、3〜4角で一気にというケースは例外的なので、出し切って良さが出るこの馬としては適正的に噛み合いにくいレースと言え、参考外のレースと言えます。
今回は1800m戦となりますが、この舞台はミッキークイーンを撃破したローズステークス
と同じ舞台となります。
この時は減速地点のL2の直線の段階でもミッキーの方が良い脚を見せていましたが、L1で消耗のところまで来たときにこの馬の突き抜けが見られました。
スピードの質的には足りず、コーナーでの動き出しも鈍く、ギアチェンジも甘いタイプですがエンジンが掛かればズドンと来るタイプなので、加速扶助がしやすい4角以降下り坂からのトップスピード持続戦になりやすい阪神外回りの1800は合っているのは間違いありません。

★日曜日
阪神11レース

ヴィゼットジョリー
血統はベルルミエールの半妹となりますが、ベルル以外の兄弟馬はほとんど活躍していないため、傾向としては掴みにくい馬ですが、母フレンチビキニはダートの1600〜1700路線でスピードを活かしていました。
姉のベルルは阪神牝馬Sや北九州記念の内容からもベストは1400mという感じの馬で、マイルは守備範囲ぐらいの印象です。
この馬の新馬戦はスピードの高さを武器にしており、この辺りは母系通りと言えます。
トップスピードの質に関しては強気になれる血統ではありませんが、ゆったり入ることで後半鋭く脚を使うという可能性は秘めています。
スピード面に不安は無く、血統的にスローで良さが出てくる可能性はある馬なので総合的に考えれば面白い一頭ですが、瞬時に反応できないタイプなため、惰性をつけて上がっていく必要があります。
そのため、ゴチャつく内枠は避けたいところで、外目からスムーズに勢いをつける競馬が理想です。

★日曜日
阪神11レース

リングラシュー
ハーツクライ産駒の特徴として、府中のマイルでとなると総合力で苦戦することが多く、少なくとも2歳時に完成度の高さを見せてきたハーツクライ産駒もヌーヴォレコルトぐらいしか見当たりません。
このタイプはトップスピード持続型になることがほとんどで、この馬も1800m辺りでスピードを活かせるトップスピード持続型のイメージがあります。
新馬戦でも見せたように緩い地点から直線で一気にトップスピードに乗せるというのはあまり向いておらず、この時期の府中だと前走の圧勝をそのまま受け止めるのは危険なイメージがありました。
ただ、今年に関して言えば時計が掛かっており、例年に比べて極端なトップスピード戦、ギアチェンジ戦にならずにL1の減速は例年よりきつくなったため、1800mで良さが出たこの馬にとってはプラスに作用しました。
レースではずっと外を回らされて壁も作れませんでしたが、上手く折り合えており、4角で息を入れて直線に入ると1ハロン過ぎにアッサリと抜け出してきました。
左右に行く面は残されていますが、全く危なげなく完勝。
コース取りを考えるとかなり強い競馬をしており、パフォーマンス的に見ても1,2を争う内容で、ハーツクライ産駒にしてはこの時点でスピードを見せてきているというのも良い材料と言えます。