まとめ

過去ログ807 2018/11/12 7:30

★注目馬マイルCS
ステルヴィオblast
前走は坂の途中から発馬する中山1800mで、スタートダッシュがついたことは大きいな材料で、本番でも極端にペースが速くならなければ、ある程度の位置が取れそうです。前走のスプリングSでは前のコスモが単騎の競馬になったことで番手のエポカドーロが動いて行く形になったのでそれについて行く事で自然とエンジンが掛かっていましたが、高速馬場だとマイルでは短いなと感じたぐらいなので先週ぐらい顕著な高速馬場を前提にするなら2000ぐらいあっても良さそうです。この馬の唯一の不安材料は距離というよりも道中ペースをコントロールされて仕掛けが遅れるパターンで、途中から果敢に動けるデムーロ騎手とは違い、ルメール騎手の場合はこれが唯一の不安材料と言えます。ただ、今回は先行馬が揃った印象があり、皐月賞の傾向からも淀みなく流れるレースだけに、前にコントロールされて仕掛けが遅れる可能性は低いように思えます。過去10年で本馬を除いて、1番人気に応えてスプリングSを制したのは2009年のアンライバルド、2011年のオルフェーヴル、2013年のロゴタイプの3頭のみで、この3頭はいずれも皐月賞も連勝しているデータもこの馬にとっては心強い材料と言えます。ステルヴィオkkkma前走のスプリングSは、これまでで一番強い競馬とは言えませんが、賞金は余裕で足りている立場だっただけに叩き台の1戦で見せたパフォーマンスとすれば評価できる内容でした。ペースは平均でしたが、これは単騎のコスモイグナーツのもので、実質的に離れた位置で進めていたエポカドーロで測ればスローからの後半勝負と言え、コーナーでもそれなりに脚を使っている展開となっていました。3馬身半ちぎった3着以下は全く問題としておらず、3〜4角で外目から早めに前を捕えに行くエポカドーロの後ろの列からしっかりと動いて直線最後まで伸びてきたように後半の末脚の絶対量では最上位だったのは間違いありません。1800mへの延長でも実質的には後半特化の競馬で一番の末脚だったというのは大な材料で、比較的力の要る馬場の1周コースでそこまで速いラップを問われなかった中で引き出せたのも大きなポイントで、たたき台の立場で使って来ていたエポカドーロを捕えたという点でも高い評価が必要です。これだけ脚を使えれば2000mでも問題はなさそうです。

ステルヴィオ11net
昨年6月のデビュー戦を快勝し、続くオープン特別のコスモス賞も制して連勝を決めた同馬。重馬場の中、3コーナー過ぎから徐々にポジションを上げていくと、直線半ばで先に抜け出したハッピーグリンをとらえ、最後は猛追するミスマンマミーアをクビ差振り切って勝利となり、道悪適性を示しました。3戦目のGIIIサウジアラビアロイヤルCは先行して抜け出したダノンプレミアムには及ばず2着に終わったものの、後方から追い込む競馬でメンバー最速の上がり時計(33秒5)をマークしていました。ダノンプレミアムとの再戦となったGI朝日杯FSでは再びダノンプレミアムには屈しましたが、切れのある末脚を繰り出して2着。今年は、GIIスプリングSを休み明けながら、先行して抜け出したエポカドーロをゴール前できっちりとらえて3勝目を飾り、ダノンプレミアム以外には負けていません。今回は最大のライバルが不在だけに、勝ち負けが期待できる1頭となります。皐月賞に向けて、ステルヴィオの調整は順調に進んめられており、コンビを組むルメール騎手が皐月賞の1週前追い切りに乗った時には「以前より成長している」と好感触を得ていました。ただ、ステルヴィオはレースを重ねる毎に、反応が鈍くなっており、エンジンのかかりが遅くなってきています。コーナーの捌きもぎこちなく、そこで遅れを取りやすくなっています。ただ、今年の皐月賞は道枠濃厚だけに、道悪巧者の同馬にとっては他馬が馬場に脚を取られる馬場でもこの馬はスイスイ進めるため、相対的にエンジンの掛かりの遅さをカバーできる条件となります。

★注目馬マイルCS
アエロリット g1
前走の安田記念は強い競馬で2着しているように地力は間違いない1頭ですが、安田や中山記念で評価すべき点は前半のスピード面となります。ペースが緩かったヴィクトリアマイルではトップスピードの質的に足りていなかったため、1800mでも東京戦では相当上手くペースを作る必要があります。マイル戦ではタイトな流れで後続の脚を削ぐ競馬で高いパフォーマンスを見せてきましたが、1周コースの1800m戦ならそこまで速いラップを要求されることもないだけに、流れが落ち着いた中で先行する形だけでは厳しくなります。後続に対してリードをとって早めに抜け出すような競馬をしてこないと最後の決め手で見劣ってしまうため、この馬が来る展開は早目のロングスパートとなり、前述2頭が得意とする展開となります。

kkkmaエアスピネル
昨年のマイラーズカップはイスラボニータとの一騎打ちでイスラボニータの器用さに屈しての2着で、高いレベルでの勝負になりました。
道中は超スローで流れて、ラップ推移的にみても4F戦からのL2最速10.8で、2段階加速の後半型の競馬になっていました。外枠から内に忍び込んだイスラボニータのルメール騎手もさすがでしたが、L2の最速地点で一気に反応して前が壁の状態からすぐに動いて外に持ち出してきました。着差はありませんが、このレースは2頭のマッチレースと言える内容で、超高速馬場での後の決め手勝負でも高いレベルで戦えているように、この馬は非常に不安材料が少ない1頭と言えます。
昨年秋は富士ステークスで不良馬場でもしぶとく脚を使ってイスラボニータを撃破しており、次走のマイルCSに関してはデムーロ騎手を褒めるしかないハナ差の2着で、トップレベルで突き詰めれば使える脚がそこまで長くないこの馬で勝負に行って後ろにスペースを与えてしまったのが響きましたが、逆に言えばそのレベルでGIを取りこぼすぐらいなので、マイル路線では総合力で現役でもトップクラスの1頭と言えます。

ステルヴィオ121
稍重馬場だった12年の皐月賞は直線の内が荒れて1頭を除いて全馬が直線で外に進路を取っていました。内田騎手騎乗のゴールドシップは直線で全馬が嫌った内をついて、ロス無く直線に入って3角17番手→4角6番手にワープしてそのまま道悪を苦にせず伸びて2馬身半差の圧勝となりました。今週の皐月賞も同じような競馬になる可能性が高く、道中は馬場の良い所を走らせて直線で内を突けば包まれることはなさそうです。10年、12年と過去10年で2度の道悪馬場では4番枠以内の馬は全滅しており、この2年のレースで掲示板に載ったのは2桁馬番が7頭です。(12年:14.9,6,15,18番、10年:13,16,11,5,18番)この結果を見ると、道中で荒れた内を通るのはかなり消耗が大きく、道中は外目の馬場の良い所を走れて、直線は最内を狙ってワープできる道悪巧者が優位と言えます。外枠を引いた15ステルヴィオは2戦目のコスモス賞で重馬場でタフな条件ををノーステッキで勝っており、サウジ戦ではダノンプレミアム相手に東京マイルの稍重馬場で外枠から外を回る厳しい条件で、2番枠というロスの無い絶好枠を引いたダノンプレミアム相手にコンマ3秒差の2着(レコード決着)でした。枠順が逆ならこの馬が勝っていた可能性もある内容で、この馬の戦績(3.2,0,0)で2度の2着はどちらもダノンプレミアム相手の2着で、ダノンプレミアム以外には負けていません。前走は調整が難しい冬場の休み明けで初めての中山コースでも順調に使われてきたエポカドーロを差し切っており、叩かれた今回はさらに差を広げられそうです。また、サンデーレーシングからはステルヴィオ、タイムフライヤーの2頭がエントリーしており、ルメール騎手がスティヴィオに騎乗している事からも、サンデーレーシングがステルヴィオを状に評価している事が分かります。

★注目馬
土曜日
京都10レース

グローブシアター前走の六社Sは極端なスローで流れて12.7-11.4-11.9-11.4-11.2-11.7という後半の5Fが11秒台でラスト1000mが57秒台に入ってくる競馬でL2が11.2秒で最速ラップですが、L5の段階でも11.4で少しラップに波が生じる特異な展開となりながらも逃げて踏ん張れていました。前走に5Fで分散する形でやれたのは良い材料と言え、3走前の白川特別では不良馬場で3馬身差の圧勝となり、3着馬には5馬身の差。このレースは逃げるグローブシアターをアドマイヤカイエンが捉えられるかどうかの1戦と言え、昇級戦の前走は休み明けで3角地点で外から来られる厳しい展開で早めのペースアップで4着となりましたが、今回は叩き2戦目での道悪馬場となり、大きくパフォーマンスを上げて来そうな1頭です。

日曜日
東京10レース
マジカルスペル初めてマイルに使われた前走は引っ張り切れない手応えで直線に向くと、直線はち切る一方で、終わってみれば7馬身差の大楽勝。2走前に勝った後は左回りの東京戦まで待機させ、前走は短期放牧明けの1戦となりましたが左回りは走るとはいえ、残り100メートルでは鞍上が後ろを振り返る余力を見せてのゴールで、それでいてラスト2ハロンが11秒7―12秒4だけに距離適性がかなり高い1頭と言えます。ハンデは背負いそうですが、再度、同条件の出走でここも最上位の存在と言えます。

日曜日
京都10レース
インヘリットデール上のクラスでも目途を立てていた馬で、今回は降級となる1頭。この馬は高速馬場が合いそうなルーラーシップ産駒で、ここでは明らかに能力上位の1頭と言えます。2走前の初音Sは牝馬交流重賞レベルのハイレベル戦で3着に好走しており、最後は切れ味の差で見劣りましたが、勝負どころで自分から前を捉えに行って一旦は先頭に立とうかという勢いを見せてかなり中身の濃い内容でした。前走は中山のボコボコした馬場が合わず、コーナーでの走りのバランスが悪くなって4着。降級で決め手のある馬が不在のここは綺麗な馬場の阪神開幕週で勝ち負け濃厚の1頭と言えます。