まとめ

過去ログ630 2015/10/27 8:01

★日曜日 共通
天皇賞・秋

アンビシャス
この馬はスピードの幅が広く、共同通信杯はあのペースから最速ラップ11.0でそれに準ずる脚を使ってきていました。
ある程度の流れでも脚を引き出せることは非常に大きな武器と言えます。
また、ラジオNIKKEI賞は高速馬場とはいえ56.5kgを背負って11秒台を4F刻んで千切るというのは評価できます。
春の不本意な結果は陣営が末脚を引き出すことに拘り過ぎて持ち味であるスピードの幅を殺したことが大きく、毎日杯は本当にもったいなかった1戦でした。
前走で人気が下がる一頭になると思いますが、あの展開で得意とは言えない後半の特化戦に最後方から挑んでコンマ5秒差なら力は通用します。

ラブリーデイ
この馬は非常に高いレベルで総合力を持っており、高速馬場ならある程度どんな展開でもやれています。
今年は3歳世代が強く、中距離路線でも1800m組がハイレベルだったことが毎日王冠で証明されています。
逆に京都大賞典組は明らかに長距離型が揃った中でのトップスピード特化戦という特殊な競馬となっており、宝塚記念も阪神2200mとしては特殊な超スローからのトップスピード持続特化戦となっていました。
エイシンヒカリの場合はラブリーデイよりも前で競馬をする確率が非常に高いため、、ラブリーデイは恐らくこの条件なら内枠を引いての2列目ポケットが理想となります。
エイシンがヒカリが主導権を握って仕掛けのタイミングが早くなってきたときに、この馬がL1まで食い込めるかどうかがポイントとなります。
この馬はとにかく対応できる展開の幅が広いため、強敵を絞って一番強いであろう馬を潰す戦法をとる選択肢もあります。
このレベルでの府中のトップスピード持続戦、しかもエイシンヒカリが早めに動くタイプの逃げ馬であることを考えても3〜4コーナーは出来れば内目を走りたいところで、好位以下でコーナーで外から動く形になると甘さは出てくる可能性が高いため、その点でもある程度内枠が理想です。

★日曜日 共通
東京11レース
天皇賞・秋

エイシンヒカリ
この馬は明確にトップスピードの持続力が武器とはっきりしており、U字のコースでペースをある程度にコントロールしながら後半の良さを引き出すことに狙いを定めた方が良いように思えます。
東京1800〜2000mならそこまでオーバーペースになることはないため、一息入れられます。
アイルランドTも中盤で一息入れたことでしっかりと再加速できたことが大きく、2000mの方がスピード的に優位に運べる可能性が高くなります。
この馬は単調な馬ではないので逃げに拘る必要はなく、前を向いて2列目外ぐらいでレースをスローにコントロールできればそんなに不安はありません。
ペースをフラットに作らず、どこかでしっかりとペースをコントロールして前々からトップスピードの持続力でしぶとく粘り込むという競馬が理想です。
内枠でハナを切ると絡まれるリスクが高くなるため、中目の枠ぐらいで内の先行各馬の出方を見ながらゆったりとハナを切るか、ペースを引き上げるラビットがいるようであればそれを追いかけずに実質スローに持ち込みたいところです。
今回は番手タイプのカレンミロティックがいて他の逃げ馬が不在なので、この馬自身が入りをゆったりと進めてくればペースを引き上げるのは他の陣営も簡単にはできません。
距離に関してはスピード面からもトップスピードの持続力の高さからも上手くコントロールできるチャンスが増えるため、問題はありません。
毎日王冠もエプソムCもコーナーからじわっと引き上げて強気の早仕掛けで、この馬はトップスピードの質やギアチェンジという観点ではイスラボニータに見劣っているだけに、仕掛けを遅らせるのは避けたいところです。
ペースをしっかりとスローにコントロールして後半に早めの仕掛け、毎日王冠同様逃げでも離れた番手でもしっかりと敢行できれば前走の内容からも最上位と言えます。

イスラボニータ
この馬がラブリーデイに対して優位性を作れるとすれば要所の反応です。
今回は優位性を活かせる競馬に持ち込めるかどうかがポイントとなります。
前を向けなくても進路を取れれば一気に反応できるギアチェンジを持っているのは大きな武器で、基本的には前受が理想です。
2列目ポケットでコーナーで我慢しながら仕掛けを待つ、そういった形で上手くギアチェンジが勝敗に直結する様な展開になればワンチャンスはあります。
特に前走から本番のここでどこまで上げてこられるかがポイントで、直前でガラッと変わってくればそれだけ伸びしろも大きいと言えます。今回は、今年初めて順調に間隔を詰めて使えているだけにローテ―ション的には良い材料と言えます。
ただ、パフォーマンスで比較するとトップスピード持続戦でエイシンヒカリには見劣っており、主導権を握るのがエイシンヒカリである以上これを交わすというのはなかなか楽ではありません。
東京2000mでエイシンヒカリをマーク、或いは潰すという競馬で前掛かりになった時にその流れの中でトップスピード面を引き出せるかどうか。この辺も不安はあります。
流れてしまえばギアチェンジ能力も発揮しにくくなり、今回のハイレベル戦では強気になれる武器とは言えなくなります。
その点を含めてもスローからのギアチェンジ戦という中で2列目から一瞬の反応を活かすという競馬ができるかどうか。
理想は内枠を引いてエイシンヒカリの直後を狙えるようならチャンスは大きくなります。
ある程度枠に左右される馬で、昨年は外枠から勝ちに行く形でもあったので内枠を引ければ昨年以上のパフォーマンスも十分あり得る1頭です。

★日曜日 共通
京都11レース

菊花賞

ブライトエンブレム
陣営が『この馬はオルフェーブルやゴールドシップクラスではないので、大味な捲りはしない』と言っており、流れに合わせての競馬になれば完全に展開次第の馬となります。
リアルスティールを目標にする可能性が高く、前が支配してしまうようなら今の超高速京都ではコーナーで加速する展開になってしまいます。
トップスピード面でそれほど高いレベルにないこの馬が後方から上手く立ち回ったとしても、まとめて差し切れるとは思えません。
基本的にはバテ差しタイプで、エンジンがかかった状態を維持するのが理想です。
この馬はポテンシャルタイプなだけに、ポテンシャル戦に持ち込むのがこの馬にとって好走の条件で、多少ロスがあっても早い段階で動いて3コーナーまでにレースを動かしていく形を取る事が重要です。
早めに動くことで縦長に持ち込ませて自身の進路も3〜4コーナーでできるだけ内に入るという戦法が取れます。
今年の春の天皇賞ゴールドシップがやったように、向正面で動いて3コーナーまでにはポジションを上げ切り、コーナーでは逆に無理をせず仕掛けを待つという立ち回りが理想ですが、陣営の考えでは、この策はやってこないということになります。
セントライト記念の田辺騎手の騎乗は不満しかありませんが、ここはしっかりと置かれない競馬をしてインから早めの仕掛けなら対応できそうです。

ミュゼエイリアン
セントライト記念は横山騎手的にはキタサンとの力関係を量る競馬になっており、この一戦で横山騎手は菊花賞で逃げに近い競馬を打ってくるように思えました。
同じ位置で緩い流れに持ち込みながらも仕掛けを待ってという競馬では甘くなっているため、それを補うならリスクを背負って前でリードを取ってキタサンを前で受ける形を取る可能性が高いように思えます。
前にはリアファルやスピリッツミノルがいる可能性はありますが、キタサンよりは前の位置を狙うように思えます。
この馬の良さは前々からトップスピードの持続力を発揮できるところにあり、毎日杯は後ろの馬でも十分差し込める展開で粘り込んだのは一定以上の評価が必要です。
今の菊花賞は昨年のような前後半で見れば明らかにスロー、中弛みのない競馬でもレコードが出てしまうぐらいなので、純粋な距離そのものはともかく、オーバーペースにはなりにくい舞台です。
単騎大逃げでは別ですが、この馬自身は離れた2,3番手という立場も可能で、ゆったりと入ってレースを実質的に支配する形をとって、キタサンやリアルスティールが外から押し上げてくるのを待つ競馬ができれば十分好勝負はあり得ます。