まとめ

過去ログ636 2015/11/5 10:55

★土曜日 共通
東京11レース

京王杯2歳S

ボーダレス
距離適性に関しては正直何とも言い難い1頭で、札幌の2走では前を向けた未勝利勝ちはしっかり動けていましたが、加速の度合いが大きい中でポケットでは動けなかった点は不安材料となります。
ただ、一方でエアレーションが利いたとはいえ本質は野芝エクイターフのそれなりに時計は出ていた中山1200で序盤に無理をしないことで自身平均ラップを刻んで3列目ポケットから鋭く突き抜けたカンナSはしっかりと加速できていました。
函館の重い馬場で結果が出なかった事や、前走の内容からも軽い馬場が合いそうなのは良い材料で、前走でもL2で11秒前半は刻んでいる事からトップスピード勝負もある程度は対応してくる可能性が高いように思えます。
1400mという距離は問題無く、府中の1400mでも極端にキレ負けするようなイメージではありません。
理想はポジションを取って番手外〜2列目、ややスローで上手くレースを作りながら直線を向ける展開です。

シャドウアプローチ
1400mという距離に関しては問題ありませんが、トップスピード戦への課題はどうしても出てきます。
ただ、これに関しては未知数で、最速地点でも良い脚を使えている馬なので他のスプリンターに比べれば対応してくる可能性は高いように思えます。
仕掛けて最速地点で良い脚は使えてもL1では新馬戦や前走で甘くなっているのは確かで、東京1400mなら少なくともペースバランスでは後半勝負になる可能性が高く、その点ではスピード的に物足りなさがあるこの馬としてはプラスですが、逆に長い直線勝負でL1が落ち込むような流れになった時に最後までいい脚を維持できるのかどうかがポイントとなります。
器用さを見せていることは良い材料で、坂スタートの1400m戦になるのため、ゲートを出てポジションを取れるようなら怖さが増します。
今年は外差しの傾向となっており、L1で甘くなるようなタイプの馬は狙いにくいため、その点も含めて上手く噛み合わないと厳しそうです。

サイモンゼーレ
ある程度、スピード色が強い馬ですが、前走から1200mのスピード勝負ではレッドラウダとの比較でそれほど差はありません。
一方で新馬戦は最序盤の逃げはかなり恵まれましたが、前受でタイセイパルサー相手に最後までしぶとく食らいついて見劣りませんでした。
1400mへの対応力は微妙で、11秒前半が問われる東京1400mでのトップスピード戦が合うかどうかの判断は難しいところです。
キンシャサノキセキ産駒は早熟性があってスピードタイプが多く、サフィロスの場合は2歳時に新潟の内回りで瞬時の反応の良さを見せていたので特殊なタイプだと考えられます。
またサフィロス含めて切れる脚、トップスピード面でやれる馬はロイヤルチャージャー同士の配合が多く、現時点では単調なスピードタイプが多い印象なので、ここ3走で高いレベルのモノを見せていないのであれば過度な期待はできません。
この馬自身で見てもスピード色が強いのは確かで、中京新馬の内容から1400mでのトップスピード戦は血統的にも向いているとは言えません。
スピード勝負で良さが出ているレッドラウダよりは狙えますが、この混戦模様で適性を重視するなら厚くは買えません。

オデュッセウス
父がファルブラヴで、ファルブラヴ産駒は長くこの路線で強い馬を輩出していますが、府中の重賞勝ちはありません。
阪神の内回り、そして洋芝の特に函館に偏った実績となっています。
中距離でもある程度はやれますが、平均ペースでスピードを活かすイメージでトップスピード戦向きの感覚はありません。
母父スペシャルウィークという点でも距離はもう少し長くても良さそうです。
ただ、母父スペシャルウィークは距離の幅とトップスピード面をもたらすことがあり、エピファネイアも瞬間最速自体は質も高いレベルで持っていました。
阪神1400mでややハイペースのスピード戦の舞台となる、フィリーズレビューで見てみたい馬ですが、母父スペシャルウィークが良い意味でこれまでのファルブラヴ産駒の傾向を破ってくれば怖さはあります。
今の段階ではまだファルブラヴのイメージ通りなのでここでやれれば今後が面白くなる1頭と言えます。

★日曜日 共通
京都11レース
みやこS

カゼノコ
展開が噛み合えば、という可能性がある1頭。
正直なところハッピースプリントが力を出し切れればハッピースプリントの方が地力は少し上だとは思いますが、この馬が出るレースでは結構中弛みの展開になることが多く、そこで上手く噛み合ってくると後半のトップスピード面は侮れないところもあります。
ステイヤー色が強くて流れに乗じての馬と言う事もあり、そこが噛み合えばタルマエ相手に接近できるほどのパフォーマンスを見せたことは事実で、根本的に2000m以上で淀みがあった方が良くて大井や川崎といったコーナーごとに淀みやすい条件が合っているイメージがあります。
道中の淀みが起こった時にこの馬はパフォーマンスを上げてくるため、今回のメンバー構成でクリノスターオーが突くイメージで進めるなら息は入りにくいように思えます。
そうなってくると絶対的なスピード不足が懸念されるということになります。
フェブラリーSでもコパノリッキーを含めて上位陣の評価のポイントはあれだけの物理的ロスの多い急激な緩急に合わせながらも1:36.3という時計を出してきたというところが評価のポイントで、前中盤をほぼフラットに走って理想的に持ってきながら1:36.8というのは時計的な評価の材料には当たりません。
準OPクラスでも36秒前後は出してくるため、単純にペースを引き上げられて淡々とした時計勝負になるとこの馬としては不安が大きくなります。
この馬はそういった点でローマンレジェンドとは適性が真逆になるため、クリノスターオーとモンドクラッセの枠の並び次第では噛み合う可能性も出てきます。
信頼度は有力馬の中では一番低く、展開的に噛み合わないと厳しい1頭です。

ローマンレジェンド
休み明けがどうかですが、この条件では強く狙いたい一頭。
京都1800mなら基本的にはスピード勝負になりやすく、今回は逃げ馬がハッキリしています。
クリノスターオーが1800m以下となれば基本的にはペースをしっかりと作って淀みない流れに持ち込む形になる可能性が高く、モンドクラッセが相当厄介な馬なので意識はそちらに行く事が予想されます。
全体のペースが上がってくればこの馬のスピードが活きてくるので、その点を含めるとこの100mの短縮はかなり大きい材料と言えます。
58kgそのものは前走でこなせており、エルムSを勝った時も58kgを背負っており、斤量の心配はありません。
相手関係で見ると強敵が多く、ダノンリバティやモンドクラッセといったところはクリノスターオーに匹敵するレベルにあるため、こことの戦い方次第となります。
モンドクラッセが逃げてクリノスターオーが番手で、ダノンよりは前での競馬になりそうです。
ダノンはどうしてもまだ内で包まれるとリスクがあるため、外から押し上げていく可能性が高くなります。
理想はダノンの前で我慢しながら直線でうまくダノンを外から押し上げさせる競馬になり、かつ前2頭が平均ペースでやりあってくれる展開です。
緩い流れだと不安もありますが、クリノスターオーがそれを許さない枠の並びなら積極的に狙えます。

★土曜日 共通
京都11レース
みやこS

モンドクラッセ
一点だけ不安を挙げるならばゲートで、この馬は近3走いずれも二の脚の速さで補ってきていますが、ゲートの段階では他に前に出られている事の方が多いです。
今回はエーシンモアオバーが出てくるため、こことの兼ね合いが重要になってきます。
理想はエーシンモアオバーより外の枠で、スピードに関しては相手も手ごわくなり、クリノスターオーやローマンレジェンドは昨年のエルムSでのパフォーマンスは相当で500万下一戦だけでは何とも言えません。
ダノンリバティも新潟のBSN賞で見せているようにスピード勝負への対応力を高いレベルで見せており、ここまで相手関係が強化してくると流石に楽にとは思えません。
ただ、それでも今年のエルムSの勝ち時計が1:43.0であること、ラップ的にL1に余裕度があるのはこちらで、馬場差はあるにせよ同じ稍重で同日500万下の走破時計もそう変わりません。
この時計は高く評価できるのは確かで、近々重賞を獲れる馬という評価は変わらず、ダート中距離路線の中心に食い込んできてもらいたい一頭です。
ライバルは強敵ですが、時計やラップ的なパフォーマンスで見ても見劣らないため、この馬主導の競馬にしっかりと持ち込めるかどうかがポイントとなります。
その点でゲートが若干不安なので、できれば稍やや外目から二の脚を活かしてハナを取り切るイメージができればというとろです。

ダノンリバティ
NST賞の強さは印象的で、ペースがある程度平均的に流れてくれた方が良さが出る可能性は高いように思えます。
トップスピード勝負ではまだ未知数ですが、レパードSでは前を向けながらも直線入りでクロスクリーガーに抜け出されてからL1で伸びてきた点からも現段階では何とも言えません。
血統的にはエリシオが入っている事から後半溜めればその分だけトップスピード面に出てきそうな印象もありますが、これもまだ未知数です。
スローからのロングスパート戦では中弛みでそれに近かったシリウスSで少なくとも内容的にはアウォーディーに完敗し、ナムラビクターにも出遅れが無ければなというレベルでの差ししか保てずの2着なので、基本的には長距離よりは中距離のスピード色が強い競馬の方が現段階は合っているように思えます。
安定感を欠いているクリノスターオーや58gのローマンレジェンドは強敵ですが目標は次と言う事もあり、上位陣には付け入るスキはあります。
スピード的にモンドクラッセはかなり手ごわい相手になり、クリノスターオーが基本的にはコーナーでの加速戦にはしたくないタイプだけに、今回はある程度ペースを引き上げに来る意識が強くなるように思えます。
スピードで幅を見せ、ポテンシャル面でも高いレベルのモノを見せた今なら連下では押さえる必要がある一頭で、勝ち切るにはもう一段階パフォーマンスを上げてほしいところで、3歳馬の成長力がカギとなります。

クリノスターオー
京都なら強く狙いたい1頭。
エルムSは多少不満はありましたが、枠やペースも厳しく早めにジェベルに来られたのもキツい展開でした。
1800mなら最序盤である程度飛ばしてもアンタレスSで見せたようにオーバーペース気味の感じにはならないように思えます。
この馬はコーナーでの動き出しが鈍く、特にこれは阪神コースだと顕著で、懸念していた大井の帝王賞でもコーナーで下がっていました。
この馬はコーナーでの加速が苦手なタイプですが、昨年の平安Sを勝った時は割とスムーズに番手から加速ラップに対応出来ていました。
これは京都の3コーナーの下りの影響が大きく、しっかりとスピードに乗った状態でコーナーには入れれば問題はく、京都ならコーナーでの多少の加速は対応してこれるという印象があります。
スピード面での比較で言うなら開催日は違うにせよモンドクラッセの走破時計にエルムS時で見劣っている事から安泰とは言えません。
ダノンリバティもアジアエクスプレス比較ならスピード戦での強敵になってきます。
特にこの馬はコーナーで器用に立ち回れない分どうしても逃げ馬を突きながら目標になるのを覚悟で積極的に進めていくしかない立場で、その点で勝ち切れるかどうかという点で誰かにマークされたり、怖がって逃げ馬に楽をさせたりとなると難しくなります。
幸騎手はダートではその辺りのバランスが非常に上手いジョッキーで、そこは信頼できます。
京都1800mならチャンスは十分で、道悪のエルムSで高速時計に対応していて馬場が渋っても軽いスピード勝負になっても面白い1頭。理想はモンドクラッセを突いて単調な競馬に持ち込む展開です。