まとめ

過去ログ642 2015/12/25 12:01

★土曜日の
中山9レース

タイセイエクレール
前走はハイペースでも馬群一団の持久戦となり、速い流れでしたが、あまり隊列は崩れない展開となりました。
最後はどの馬も似たり寄ったりの脚色での接戦となり、一応上位3頭は速い流れにも対応できた内容でしたが、全体的にはあまりレベルは高くない1戦でした。
タイセイエクレールは昇級戦となりましたがスムーズな競馬が出来ており、中団でジックリト脚を溜めて直線で外に出すとジワジワと伸びていました。
持ち時計を短縮し、力をつけている1頭です。

ラズールリッキー
前走は前日の雨の影響で渋って内が悪化した馬場状態でした。
馬場の内を空けつつ最初は内枠のラズールリッキーが逃げ、グリマープリンセスとニシノグリーディが雁行する流れ。
先団も列を作って抑え気味の追走となり、一団が3コーナーに進入してから崩れ始め、先頭でリードするラズールリッキーの勢いが良く、2列目のコスモアルコンが直線で接近し、後続の追い上げも甘くほぼ一騎打ちの様相で、最後はラズールリッキーがもう一度競り返した格好です。
ラズールリッキーは好スタートを切れた事で馬場の良いところを選んで走れた事が好走の要因ですが、2連勝は平坦の福島コースでのものです。
今回は急坂の中山コースとなり、まだ緩さが残ってパンとしていないこの馬としては坂が課題となります。

★日曜日 共通
京都11レース

マイルチャンピオンシップ

クラリティスカイ
今回のマイルチャンピオンシップの舞台では一番厄介な存在となる1頭。
前走の富士Sは豪華メンバーでしたが、今年のNHKマイルCの覇者が6番人気という時点で正当な評価を受けているとは思えません。
富士Sの敗戦で今回はさらに人気を下げるはずで、二桁人気になる可能性もあります。
前走は内が伸びない馬場で掛かってしまったこと、更に休み明けで57kgと、厳しい条件が揃っていました。
少なくともマイルのアルビアーノよりは能力は上の1頭で、トップスピードの持続力もこちらの方が高いのは示しています。
その上で要所で動けてトップスピードの質も持っており、クロフネ産駒の最高傑作になる可能性もあっただけに、京都外回りでギアチェンジが削がれたとしても簡単には消せません。
前走は条件が悪かったと言ったとしてもやはり負けすぎで、全く反応できなかった点もこの馬の性質を考えると不満が残ります。
NHKマイルCの内容を考えれば少なくとも総合力は世代最上位で、内外フラットで内を取れるかどうか、そして状態を上げてくることができるかがポイントとなりそうです。

ケイアイエレガント
この馬はトップスピード勝負になった方が良いタイプで、少なくとも府中ではスローからのトップスピード持続戦でのパフォーマンスはかなり高くなりますが、ペースが上がってしまうと後半の良さが削がれてしまいます。
前走の府中牝馬Sは内が伸びない馬場という事もありましたが、47.3-47.1とある程度流れたことに加えて12.0 - 11.5 - 11.6 - 12.0と最速11.5とトップスピード戦にならず、L1まで粘り込むも序盤に脚を使わされて出し抜く脚を削がれてしまいました。
クラリティスカイの富士Sの負け方に比べてもこちらの方が許容できる負け方でした。
今回のポイントは京都コースで、府中巧者はペースやラップ推移にあまり関係なくパフォーマンスにはっきりと出ている感覚で、この馬も京都牝馬Sは府中でのパフォーマンスと比べると勝つには勝ちましたがやや物足りません。
その点で、淀の外回りという不器用な馬でもトップスピードに乗せやすくL1での破壊力が要求される舞台というのは他馬がパフォーマンスを上げる分だけ相対的にマイナス材料となります。
この馬は安田記念でかなり厳しい流れでも対応してきたように、これまではマイルだとスピード色が問われて危うさがあった中で、その弱点を高いレベルでこなしてきただけにマイルが合っているように思えます。
45秒台になると不安はありますが、安田記念で46-46に対応してきた今ならそれほど大きな不安はありません。
トップスピードの持続力は前半のペースによって影響することが大きいタイプで、節分Sや今年のヴィクトリアマイルのように前半でしっかりと息を入れることができれば後半は思った以上に長く脚を使えます。
この辺りは不気味な要素で、展開のカギを握る立場でもあるという点から主導権をとってスローにとなると出し抜きからの粘り込みの可能はあります。
それでも京都牝馬Sのパフォーマンスなら高いレベルでトップスピードの持続力を持っているサトノアラジンやヴァンセンヌらを相手にできるかはまだ微妙です。

★日曜日 共通
京都11レース

マイルチャンピオンシップ

アルビアーノ
この馬の良いところは総合力で、二の脚が速くポジションを取れ、そこから緩めてしっかり引き付ければ仕掛けた時に瞬時に反応するギアチェンジを持っており、そこから質の高いトップスピードを引き出してこれます。
ただ、クラリティスカイ相手にL1では見劣っており、マイルでそのレベルと戦うとなると終いの甘さはネックとなります。
これはマイルチャンピオンシップの傾向からもあまりいい材料とは言えません。
ただ、前走溜めて後半のトップスピード持続力をフォローできていたように、この馬の適性そのものはまだ決めかねます。
マイルでは最後まで脚を使ってこれるかがポイントとなりますが、府中や中山でやれていただけに、上り坂が決定的な要因とまでは言い切れません。
このクラスでこの路線だとトップスピードの持続力が高い馬が多くなるため、同じ土俵にあがってしまうと勝機は薄れてしまいます。
理想はイスラボニータと同じで、3〜4コーナーでいかにロスなく直線まで仕掛けを待つ展開です。その点では最序盤の二の脚の速さという点でイスラボニータよりも優位となります。


トーセンスターダム
今回はかなり不気味な1頭。
マイルチャンピオンシップは基本的に後半のトップスピード持続力面を高いレベルで要求されやすいレースです。
スローになったとしても3コーナーの下りからある程度の流れになるため、ギアチェンジで出し抜く形というのはなかなか狙いにくくなります。
前走のカシオペアSでは3〜4コーナーからスペースを突いて積極的に動いたというのはあるにせよ、最速地点であれだけの脚を引き出せたのは評価できます。
京都ではエンジンの掛かりが良くなるため、これはマイルチャンピオンシップの舞台を考えると良い材料と言えます。
ただ、このクラスまでくるとトップスピードの質では強気にはなれないため、理想は3コーナーの下りで早めにレース全体が流れる形です。