まとめ

過去ログ717 2017/12/8 9:05

★日曜日
阪神11レース

阪神ジュベナイルフィリーズ

ソシアルクラブ
現時点での完成度は低く、ゲートが甘く要所で包まれてブレーキを掛けていたりして騎手の指示通りに動いているような感じはありません。
ただ、進路を確保しきってからの伸びは良く、トップスピードの質的にも高いレベルにありました。
しかし、あれだけの高速馬場でL2最速11.4から減速しているという低レベルだったからこそ差し切れたように思えます。
このレベルでああいう競馬をしてしまうと仕掛けが遅い展開では簡単では厳しく、阪神外回りの場合は基本的に仕掛けが早くなりやすい傾向にありますが、阪神JFはL2最速率が高いため後方からしっかりと出し切れるかどうかがポイントとなります。
まだ不安が多い馬ですが、福永騎手に替わってスタートの不安点が改善してくればチャンスはあります。
新馬戦のパフォーマンスで底を見せていない魅了はありますが、血統人気しそうなタイプだけに過剰人気の1頭となりそうです。

ナディア
この馬にとっては阪神外回りはあまり好ましくない舞台で、スローになった前走の秋明菊賞が足りない内容だけに強気にはなれません。
最速地点で内に刺さったという面を考慮に入れてもL1の甘さは懸念材料で、軽い馬場でのトップスピード戦というのも適性面での疑問が残ります。
この馬の血統的にもスパッと切れるイメージは無いため、この馬の2走を踏まえてもペースはある程度速い方が良さそうです。
不気味さはありますが、ゲートの甘さや使える脚がそこまで長くないとなると後方からでは難しくなります。
時計がかかる例年の馬場ならチャンスはありますが、今の軽い馬場では強気にはなれません。
内枠からリカバーが利くような枠並びにならなけらば厳しい1頭です。

トーセンブレス
今の超高速に近い馬場状態では分が悪い1頭。
ゲートが遅く、二の脚も遅いだけにポジショニングは期待できません。
また、トップスピードの質もここ2走で見せているわけではありません。
新馬戦はあの馬場で長く脚を使ってそれでもL1であれだけの脚を使えたというところが評価できるポイントで、軽い馬場で瞬間的な切れ味を問われると微妙です。
現時点ではステイヤー色が強く、年末のタフな馬場で前半が流れても中盤で息が入れば問題ありませんが、今の馬場では前もある程度ペースを作る意識を持ってきそうです。
トップスピード戦で高いパフォーマンスを見せてきたラッキーライラックを高速馬場のマイルで撃破するのは困難で、前半のハンデを取り返すには持続力やポテンシャルではなく純粋なトップスピードの質が無いと難しい馬場だけに、超高速に近い阪神マイルでは厳しいように思えます。

★日曜日 
阪神11レース

阪神ジュベナイルフィリーズ

マウレア
姉のアユサンとは真逆の適性で、アユサンは緩急が無い方が良いタイプですが、こちらは現時点ではギアチェンジが武器と言えます。
赤松賞は極端にスローになっており、馬場を考えてもスピード面の目途はほとんど立てられていませんでした。
ギアチェンジ型は3〜4角で緩んでラップの偏差が欲しいタイプと言え、単調な流れは好ましくありません。
今の阪神は高速馬場なので前半が緩やかになれば問題ありませんが、47秒ぐらいで流れてくると不安が生じます。
前走はゲートで出負けしており、ここ2走で追走でも苦労していた感じがあり、要所では動けますが最序盤で急かしていいかとなると今の段階では良くなさそうです。
この2点からもスローか、中弛みは必須の馬で、阪神外回りに替わることでこれまで府中の坂の上りで見せていたギアチェンジの性能は活かしにくくなる点も懸念材料です。
阪神の外回りの場合はL3−2の4角〜直線前半が下り坂で各馬が勢いに乗せて入りやすい舞台だけに、自力加速が問われる府中のL2地点の上り坂から、坂の下りで勢いに乗ってL1減速地点の上りで踏ん張りが問われる阪神外回りに替わる今回はマイナス材料となります。

レグレドール
1前走は掛かっていたりリズムが悪かったにせよL2の伸びの割にL1は伸び切れませんでした。
トップスピード持続という点で微妙なのは確かで、阪神マイルでとなるとよりそこを問われるため、良い条件ではありません。
ただ、ファンタジーSの内容を見てリズムが悪い中でもしっかりと後半の脚を一定レベルで引き出せているので純正のスプリンターではないというのは間違いありません。
1400は問題ないため、後はマイルでどう乗るかがポイントです。
1200m戦で見せたパフォーマンスは高いモノではなく、ファンタジーSも下手に乗ったとはいっても決定的な何かを見せたわけではありません。

マドモアゼル
マイルでは全体のペースを引き上げた方が良さそうなタイプ。
コーディエライトと同じような感じの馬ですが、この馬はコーディエライトと違ってトップスピードの質的に一線級で通用する目途を立てられていません。
要所で器用に動けるのは下り坂のある阪神外回りではそこまで重要ではなく、この舞台は各馬も脚を出し切りやすいので機動力でのごまかしが利きにくくなります。
あまりスローの流れになってしまうとトップスピードの質、持続力の両面で手ごわい馬が多く、時計的に見てもラップ的に見ても上位勢と比べると物足りません。
コーディエライトのファンタジーSはある程度時計がかかる中でL4から加速のL3最速と仕掛けが早く、りんどう賞よりも長く脚を要求されていました。
こちらは新潟1400で平凡な時計とはいえ平均ペースで底を見せておらず、りんどう賞も悪くありませんが、あの時の馬場で番手からL1で詰められていることを考えると末脚勝負に特化しては難しそうです。

モルトアレグロ
リエノテソーロが例外的にNHKマイルCで好走していますが、スペイツタウンは産駒傾向としても1200色が強い印象があります。
現時点でのこの馬のパフォーマンスや父、母系から判断してもマイルの軽い馬場で決め手勝負には疑問が多く、ここ2走はどちらも前半の方が明確に速い中でのパフォーマンスだけに、マイルへの延長は不安が大きく、芝のマイルで切れ味が問われたときには微妙です。

ラッキーライラック
新馬戦の上がりは物足りないように思えますが、L3が遅くてL1で余力があり、L2のキレもあったのでまだ上げてくる可能性は高く、時計的に見ても全体である程度出してのものでした。
前走のアルテミスSは雨が降って時計が掛かり始めていた中で平均ペースで流れ、中弛みからのL3最速で長く脚を使えたというのは好材料です。
今の段階では弱点は見当たらない1頭で、新馬戦は3着以下をちぎっていて2Fだけで鋭く突き抜けました。
また、動けている点でも包まれる不安は少なく、トップスピードの質も高いタイプです。
ロックディスタウンの方が速い上りをマークしていますが、ペースはこちらは最低限では流れていたという違いはあります。
前半が流れた場合にはこちらの方が対応できる可能性は高く、ゲートも安定しており、前走でスピード面も見せてきました。
総合的に見ればこの馬が一番不安材料が少ない1頭と言えます。

★日曜日
阪神11レース

阪神ジュベナイルフィリーズ

サヤカチャン
昨年のような馬場ならチャンスがある1頭で、昨年に近い馬場ならコーディエライトより上位に評価できます。
ただ、先週はかなり軽い馬場となっており、例年の年末は時計が掛かりやすい傾向も今年は少し異なり、そうなってくるともう少し前半のスピードもトップスピードも質的に問われてくる可能性が高くなります。
個人的には2走前のりんどう賞の内容に不満があり、L1の甘さは前半のペースに依るところが大きい印象があります。
当時の京都の軽い馬場、1400mの平均で脚を使ったということを考えると、今の阪神マイルでは若干距離不足の可能性も考えられます。
馬場適性という点でも不安があり、コーディエライトがスローに持ち込んでくれれば問題ありませんが、ハナを主張して突かれてとなると前半で脚を使ってしまう可能性は高くなります。
力の要る馬場で息を入れて結果を出してきただけに、今の軽い馬場では一枚評価を下げる必要があります。

ベルーガ
血統的にマイルの距離は壁と言えますが、この馬自身で見る限りでは前走のトップスピードの持続力からマイルまではこなせる印象があります。
キンシャサの仔はスローバランスでトップスピードの質を高めてくる傾向にありますが、この馬の場合は母系にヌレイエフが入っているのでパワー型の可能性が高いように思えます。
ここ2走はどちらも時計が掛かる馬場でのもので、阪神の外回りでスパッと切れるのかどうかとなると疑問はあります。
例年の阪神JFならこの馬にとっては面白い存在ですが、後ろから前に支配されて切れ味を要求されると前走の感じでも伸び始めは遅かったのでL1で食い込んでくるも届かないケースは考えられます。
今年はリリーノーブルやロックディスタウンはかなりの強敵で、コーディエライトもスピードを秘めていて瞬間的には良い脚を使える馬でハイレベルな戦いになりそうです。
高速馬場でトップスピードの質で高いレベルにある馬が多く、最上位と比べると軽い馬場では分が悪いように思えます。

リリーノーブル
ここ2走は器用さを見せており、トップスピード持続で底を見せていない点は大きな魅力です。
ギアチェンジ面は母父のクロフネが出ている印象で、そのうえでルーラーシップ産駒らしい底知れなさがあり、人気確実の1頭。
スピード面でも新馬戦では標準ぐらいの馬場で48.6で入っての内容なのでこの時点である程度高いレベルでクリアできており、ゲートも問題ありません。
器用なタイプだけに内枠の方が良く、外からになったとしても長く脚を使える可能性は十分にあるので大きな割引にはなりません。
折り合い面も前走である程度クリアできており、不安らしい不安はありません。
現時点で底を見せておらず、高いパフォーマンスを示して器用さもあるという点でここでは最上位の1頭と言えます。

コーディエライト
後半のトップスピード戦でも一定の目途を立てていますが、ファンタジーSで敗れたベルーガ、ロックディスタウン、ラッキーライラックといったところ相手にリードの少ない状況でペースが緩く、各馬が脚を引き出せる状況で勝ち切れるかとなれば微妙で、超スローからの決め手勝負では、厳しくなります。
ただ、この馬はある程度のペースを作ってもしっかりと後半の末脚を大きく削がずに引き出す事が可能で、前半で少しペースを引き上げることでスピード面+後半の一足という総合力で勝負が可能です。
今の阪神の馬場はかなりの高速状態にあり、あまりペースを落としすぎると後続の追走も楽になってしまい、トップスピードの持続力で差し切られるリスクが大きくなります。

ロックディスタウン
これまでに高いパフォーマンスを見せている1頭。
新馬戦では極端な超スローでから要所のギアチェンジ面、トップスピードの質の高さ、トップスピードの持続の全てが高いレベルにある事を示しました。
また、札幌2歳Sでは多少流れてもこなせる最低ラインのスピード面、ポテンシャルを示しており、例年のある程度時計が掛かる馬場ならこの馬で決まりでしたが、超高速に近い今の馬場でというのが一つポイントとなります。
49.8までしか経験していないだけに、軽い馬場で47秒前後でとなってどうかというのは一つの不安材料ですが、新馬戦だけのパフォーマンスを見せられていれば無理をせず自分のリズムで入っても48-45.5ぐらいの感じで末脚を炸裂できそうなイメージはあります。
末脚の絶対量と機動力が抜けており、トップスピードの質自体が高いタイプだけに、今の高速馬場でペースが上がらなければこの馬が中心となります。