まとめ

過去ログ749 2018/2/15 16:58

★フェブラリーS
ニシケンモノノフ
面白い1頭で、昨年のフェブラリーSはL3最速になったのがこの馬にとっては不運でした。
この馬の場合、道悪で軽い馬場になった時にパフォーマンスを上げてくる可能性が高いのは魅力で、芝スタートでテンが速く、昨年はインカンテーションにハナを譲りましたが、インカンもそれは意識して乗ってくると思うのでこのメンバー構成でテイエムジンソクさえ抑えられればハナを取り切る可能性は高いように思えます。
この馬は前受けで仕掛けを待ちたいタイプの馬で、前半をややハイぐらいでコントロールしながら3〜4角で息をあまり入れずにリードを保った状態で直線半ばまで一脚を取る事ができればチャンスは大きくなります。
この面子で逃げ切るまでは厳しい印象はありますが、穴目で狙いたい一頭と言えます。

ニシケンモノノフ
東京マイル戦は昨年のフェブラリーS5着が直近の成績で、この時はペースが2.7の超ハイペースとなりました。
ラップで見るとL4で緩んでL3最速となっているように仕掛けも早く、全体のスピードを問われた上でペースダウンからのペースアップとなり、そこからL1まで踏ん張れたかどうかという内容でした。
レース内容は外のインカンテーションが速かったために行かせて番手で進め、ペースを落とさずに2番手をキープして3角に入ると3角で前のインカンテーションがペースを落とす中で仕掛けを待っているうちに外から一気に来られてしまって仕掛けが早い展開となりました。
直線序盤で一脚を使って出し抜きを狙いましたが、最後は甘くなったところでゴールドドリームに並ばれ、そこで踏ん張っての5着となりました。
昨年のフェブラリーSは前半がかなり速く流れ、前半3Fが34.2と前があまりに速く入り過ぎたので3〜4角で異常に緩める形となり、バランスを取る形になってしまいました。
その結果がL4の12.8で、ここで後続が早めに取り付いてリードが無くなってしまったので仕掛けを待つ事ができずにL3で仕掛ける形となってしまいました。
この馬はハイペースでも一瞬は脚を使えるタイプだけに、もうワンテンポ仕掛けるのを待つ事ができればもう少しやれていたように思えます。
前半が速過ぎるとコーナーで緩くなるのがフェブラリーSの傾向ですが、後半で出し切るような形に持ち込むとこの馬としてはスローでもハイでもなかなか難しい面があります。
ただ、それでも強敵相手に5着には来ているように、不運な流れでも戦えたなというのは評価できます。

インカンテーション
多少のハイペースなら問題ありませんが、フェブラリーは超ハイペースからの中弛みになる可能性が高い傾向にあり、あまり出して行って最序盤のハイペースに巻き込まれると番手ぐらいの位置でも厳しくなります。
かしわ記念では2列目ポケットで3〜4角で包まれながらも対応できており、フェブラリーSの場合は中弛み傾向が強いレースなのでこの馬自身は大丈夫でも展開的に不利になってしまう可能性があります。
フェブラリーS2着時のように最序盤はそこまで無理にはいかず、緩んだところで外からじわっと取り付いて前を向いて直線に入ってくるパターンが理想です。
武蔵野Sで強敵を撃破しており、かしわ記念でもここでは最先着の馬で、府中のトップスピード戦に高いレベルで対応できるタイプだけに、前半・中盤の運び方さえ間違えなければ好勝負になる1頭と言えます。

★フェブラリーS
ベストウォーリア
かしわ記念、南部杯まで含めるとパフォーマンスが落ちてきており、インカンテーションとの比較で見ても総合的に見劣ります。
良い頃なら多少緩めの流れになったとしても最速地点でいい脚を使えていましたが、今ではそういった面が見られません。
また、スピードも1400のハイペースで戦えるようにある程度高いレベルで持っていましたが、さきたま杯でホワイトフーガに圧倒されてしまったのはトリッキーな浦和というのを考慮に入れても負け過ぎです。
この馬はフェブラリーS実績がある馬なので今回も穴人気しそうですが、根岸Sをフレグモーネで回避したことも踏まえると狙い辛い1頭となります。
昨年のレベルで走れたとしてもゴールドドリームが強敵なのは間違いなく、インカンテーションやノンコノユメも強敵となります。
高速ダート巧者でスピードは高いため、道悪で流れてしまえば怖さはありますが、良馬場でとなると軽視したい1頭です。

サウンドトゥルー
前走の川崎記念は不満がありますが、適性的に厳しい1戦でした。
JBCクラシックや東京大賞典を見てもある程度噛み合えばしっかりと脚を引き出せており、チャンピオンズCは前に支配されてL2最速動き出しで甘いタイプであの位置では厳しくなりました。
この馬の場合はやはりマイル適性がカギで、昨年が取り付くタイミングがあってL3最速と割と恵まれた中で直線入りでの進路の拙さはあったにしても、L1まで伸びが地味だったというのは物足りない内容で、マイルは短い印象があります。
フェブラリーSは3〜4角での中弛みが起こり得るレースで、そこで外から取り付く形が嵌ればチャンスは大きくなりますが、テン乗りのミナリク騎手にそれができるとは思えません。
内で我慢して中弛みで包まれてしまうと厳しく、淡々と流れてしまうとマイルの時計も踏まえてスピード的に足りないように思えます。

サウンドトゥルー
昨年のフェブラリーSは2.7秒の超ハイペースで、L4で12.8と緩んでいるのでスピード不足の馬でも取り付くチャンスはありました。
そこからのL3最速戦で出し切りやすい展開でこの馬にとっては良い流れだったと言えます。
出負けして後方からの競馬で、芝スタートでなかなか勢いもつかずにかなり後ろからの競馬となり、道中も後方で進めながらで3角で内を突くと3〜4角でも内で進めなが前がペースダウンしてくる中でロスなく取り付いて直線。
直線序盤で進路確保で苦労して大外まで持って行くロスがあり、そこからL2で追い出されましたが反応できずにそのままL1まで伸びは地味でカフジテイクとの比較で見てもL1は見劣ってのなだれ込みとなりました。
内を立ち回ったのは良かったと思いますが、直線入りであそこまで大外に持って行く形になったのはロスが大き過ぎました。
L3最速で、そこからは減速ラップだっただけにL1でもう少し伸びてほしかった面があるだけに、マイルは短い感じがあります。

★フェブラリーS
テイエムジンソク
東京マイル戦では不安の方が多い1頭。
この馬の強みはダートスタート地点での二の足の速さで、芝スタートの府中のマイルでは相対的に良さが削がれる可能性が高くなります。
また、東京コースでは速いラップを問われる可能性が高く、チャンピオンズカップでも鋭さで明らかにゴールドドリームに見劣っており、これを相手に勝負するなら多少リスクを取ってでもペースを引き上げる必要があります。
この馬の最大の強みはダートスタートでのテンの速さで、圧倒してレースを支配できる点にあり、総合力で見てもスピードが最大の武器と言えます。
ギアチェンジもトップスピードの質もある程度は持っていますが、あくまで前目から引き出してのもので、芝スタートマイル戦で、しかも坂の上りで鋭さを問われるケースも少なくない東京コースでは、レースを支配できるかは微妙なラインとなります。
内枠では芝スタートで置かれるリスクがあり、二の足は速いタイプですがそれもダート地点で活かせていたため、道悪だとさらに絶対的な軽い速度を問われてしまいます。
今年はこの馬がフェブラリーステークスの展開のカギを握る1頭だけに、芝スタートがプラスに転じれば問題ありませが、ダートスタートのあの速さを見ると最序盤に関しては他が相対的に有利になりそうな印象はあります。

テイエムジンソク
この馬の負けパターンとして取り上げるべきなのはチャンピオンズカップで、完全本格化してからはエルムSかこのチャンピオンズカップしか負けていませんが、平均ペースでL2最速で11.8と比較的軽いダートの中でトップスピード面をある程度問われました。
スピードも平均なのである程度問われていますが、総合力の勝負になっており、13番枠から五分のスタートを切って、二の足良く外からスッと切り込んでいって番手まで押し上げて行く競馬で、道中もコパノリッキーをある程度意識しつつもペースを引き上げきらずに平均で3角。
直線序盤で追い出されてコパノリッキーの一足に食らいつくもまだ2番手で、L1でコパノを捕えて勝利かというところをまとめてゴールドドリームに差し切られての2着となりました。
当時の中京は比較的軽いダートになっており、ペースもコントロールし仕掛けも遅かったとなると当然坂の上りで11秒台のラップを踏むことになります。
この馬自身はそこに対応できていましたが、楽な流れから鋭さを引き出してきたゴールドドリームがL1でトップスピード持続を炸裂せたという内容で、本質的には前半にしっかりと引き上げて後続の脚を削ぐ必要があります。

アウォーディー
高いレベルではポテンシャル戦以外で通用するのは難しい馬で、フェブラリーステークスの場合は根本的にスピード面で足りずにポジションで苦労しそうです。
中弛みが起こって取り付けたとしてもL2で最速11秒台に入ってくる可能性が高く、そうなると昨年のチャンピオンズカップを考えてもキレ負けする可能性がかなり高くなります。
フェブラリーSは後ろから速い脚を使えなければ届くことは難しいレースで、1600への対応というのは難しいように思えます。
マイル路線での強敵も根岸S組がかなり高いパフォーマンスを見せており、同タイプなら復活を果たしたノンコノユメの方がチャンスがありそうで、軽い馬場のエルムSで基礎スピード面で面白いものを見せていたロンドンタウンも適性的には噛み合いそうです。

サンライズノヴァ
スピードが高く、根岸Sではスプリント戦並の流れの中で後方外からコーナーで外々を回して差し込んできており、直線入りでの被りといい完璧な騎乗とまでは言えませんでした。
ノンコノユメとは斤量差があった中での敗戦ではあるのでそこまで楽観視はできませんが、ユニコーンSでも好時計でラストまで伸び切っているようにマイルでも高いパフォーマンスを期待できる1頭です。
外から出し切る形なら中弛みの展開になったとしても押し上げて直線半ばである程度鋭く脚を引き出せるタイプで、ペースが落ち着いて緩い流れから一気の加速に馬群の中で進路を作れないような武蔵野Sのような状況は避けたいところです。
戸崎騎手はフェブラリーSだと内で我慢して直線まで動かないことで中弛みに巻き込まれることが多く見られ、昨年のベストウォーリアは上手く内から押し上げられましたが、失敗することも多いいだけに内目の枠に入ってしまうとリスクが大きくなります。

サンライズノヴァ
前走の根岸ステークスでは2着とは言えかなり強い競馬をしていますが、道悪で高速ダートと化した中、2秒近いかなりのハイとなった中で後半L2で再加速も淀みの小さい競馬で外から勝ちに行く形になったのもこの馬としては適性的に噛み合った面もあります。
前が淡々と流れていく展開の中で後方外でいつでも動ける位置で3角に入ると、3〜4角でも外々を回しながら直線に入り、直線序盤でマッチレスヒーローと一瞬進路が被ってしまいましたが立て直して外から渋太く伸びてきました。
最後はノンコノユメに差し切られましたが3着以下は完封しており、着差を考えると直線入りの一瞬の進路の後手というのは影響があったように思えます。
L2最速地点でしっかりと伸びていて速度的には足りているようにしっかりとエンジンをかけてやれば問題なく脚を使ってくることは証明できており、この路線としてはトップレベルにあるだけにカフジテイクを正攻法で撃破してきたのは評価できます。