まとめ

過去ログ751 2018/2/16 11:27

★フェブラリーS
ケイティブレイブ
昨年の帝王賞で出負けして後半のポテンシャルで爆発した点と、川崎記念でも2秒のスローに持ち込んで後半の4Fの勝負で結果を出してきた点からも、この馬にとってマイルは短い印象があります。
また、チャンピオンズCでは1800m戦で平均の流れの中からでキレ負けしており、スピード面でマイルでは不安があります。
東京コースでは中弛みがあったとしても速いラップをL2で要求される傾向があり、現状では難しいように思えます。
これまでもステイヤー型の競馬の方がパフォーマンスが高く、緩い流れから早めのスパートという条件が合っているタイプと言えます。
昨年のフェブラリーSを見ても、悪くない流れの中で伸び切れなかったのは前半のペースに課題があったためで、スパッと切れるタイプではないため、この舞台では要所の反応、トップスピードの質という総合力面でも見劣ります。

ノンコノユメ
エンジンの掛かりが良くないタイプの馬で、出し切った方が良いのは間違いありません。
また、この馬はコーナー地点での加速が難しい馬で、コーナーで速いラップを踏まされると動けないことが多く見られます。
この馬が東京マイルで噛み合うことが多いのは3〜4角地点で前が息を入れてくれるためで、ここで外から容易に取り付いていきやすいという事が要因です。
ただ、武蔵野Sではペースが遅く、3〜4角で外から動いていってもまだ十分な加速扶助が行えませんでした。
武蔵野Sに関しては典型的な前残りでしたが、テイエムジンソクが芝スタートで包まれ、インカンテーションやドンキがペースをコントロールしてくる競馬ではそういうリスクは出てきます。
後方一手で差し切れないのがフェブラリーステークスの特徴で、モーニンの2着の時も前を捕えきれませんでした。
このコースは直線が長いため、コーナーでなかなか加速できないこの馬にとってはしっかり進路を取れれば末脚を出し切りやすい条件で、根岸Sのように前半が速くなる事で3角の段階でスピードに乗ってしっかりと立ち回って勢いを削がずに直線に入ってくる形ならそれだけ伸び始めも早くなるはずです。
能力的には前走のパフォーマンスなら通用する可能性が高く、中距離交流重賞路線は今はレベル的に微妙で、この路線で結果を出せたのは評価できます。

ノンコノユメ
2着となった一昨年のフェブラリーステークスは重馬場でレコード決着の中、モーニンには届かずの2着。
この時のペースは1.8秒でかなりのハイペースとなっており、ラップ推移的には3〜4角で少し緩みがありましたがそこまででもなく、直線でしっかりと加速できたかどうかが問われています。
道中も割と淡々と流れており、中団馬群までが一段という流れでそこから少し離れて後方で進め、3角では外目から追走してここで息を入れる前に対して外から押し上げられずに4角で仕掛けて直線に入ると、直線序盤の反応は地味で伸びてこず、L2の最速地点でもまだ中団に取り付けないままでしたが、L1で一気に伸びてきての2着となりました。
モーニンには見劣りましたが、直線で加速していく流れで最低限対応してL1の減速で内の各馬を一掃して2着を確保する形となりました。
直線地点なら加速は可能で、最速ラップが11秒台半ばでもそれなりに伸びてきてL1まで維持できており、末脚の絶対量の高さが武器の馬と言えます。
重馬場で相性が良いのはスピードに乗りやすい点と、前半からペースが上がってくれるからで、前走の根岸Sも雨が降って高速ダートとなっており、1000万下でも23秒台前半が出ている程でした。
この馬の場合は出し切ることも重要ですが、できるだけコーナーで出し抜かれるという展開にはしたくないだけに、その辺りが噛み合えば今回も通用しておかしくない1頭と言えます。

★小倉大賞典
トリオンフ
スローからのL2最速戦か2段階加速なら小倉でも良さそうですが、小倉1800m戦もこの時期の時計がかかる馬場で前半のペースが上がってしまうと前半のスピード面で難が出てくる可能性が高くなります。
この馬は2000mでパフォーマンスを上げており、ここ2走は自身の位置ではゆったりと入れており、そこから仕掛けを待って直線L2地点で鋭く脚を使ってきているという点では同じです。
11秒前半の脚を問われて良さが出ており、後半要素でも力の要る馬場でのギアチェンジやトップスピード面が武器と言えます。
ただ、今回は強敵が揃っており、特にスピードタイプのウインガナドルやある程度ペースが速くても問題なく、長く脚を使ってくるダッシングブレイズは手強い相手と言えます。
ダノンメジャーも小倉1800では強敵で、それらと比べると前半のスピード面での不安は出てきます。
器用なタイプだけに、内枠を引いて早い段階でロスなく進められればチャンスは生じますが、外枠に入った場合は割引が必要です。

ウインガナドル
1800m戦でのスピードは高いレベルにあり、ハンデも54kgと良い材料と言え、ラジオニッケイ賞ではある程度引き上げられたことも良かったように思いますが、後半4Fのポテンシャル戦でセダブリランテスを相手に健闘した内容は評価できます。
この馬は後半要素も見せており、平均〜ややスローでロングスパート戦という形を前々で取れればこの面子なら勝負になる1頭と言えます。
結果を出してきたのが逃げる競馬のものだけに、強力な同型が不在のここは主導権を取るのはそこまで難しくなさそうです。

★京都牝馬ステークス
ソルヴェイグ
この馬の注目したい1戦がヴィクトリアマイルで、府中マイルでも稍重で渋っていた中でそこそこやれているように、距離に関しては幅を持っている1頭と言えます。
このレースでは1.9のかなりのスローからL2最速戦となり、仕掛けのタイミングはそこまで早くない流れで12.2-11.1と加速していくギアチェンジ地点では一瞬見せ場を作ってL1で甘くなったという形です。
ハナを主張してペースを速めにコントロールしながら外から競ってくるリーサルウェポンを制して流れをコントロールし、スローに持ち込むと3〜4角でも仕掛けを待ってペースを落としながらの競馬となり内からスマートレイアーが上がってきて少し早めの仕掛けで直線に入ると、一旦は先頭に立ちましたがL2で並ばれての5着となりました。
この馬は加速性能が高いタイプで仕掛けを遅らせたいタイプですが、L3で11.1と最速に近いラップでL1が落ち込んで甘くなるのも早くなりました。
それでも結構踏ん張れていた内容からも、距離自体はマイルぐらいあっても良さそうな印象はあります。
前走の京成杯は本来なら直線の入りまで仕掛けを待って一瞬の加速の脚をここで使いたかったところですが、ネロを行かせたことでネロが先にペースを引き上げる形となり、4角地点で最速ラップを踏んで番手で一つ外から脚を使わされる格好となりました。
この馬が京都の内回り1200mで安定しない理由はここにあり、このレースでは支配しきれずネロに主体的に早めの仕掛けを展開されたことが大きな敗因と言えます。
今回は条件が好転するだけに、近走の敗戦からも妙味が大きい1頭と言えます。